BRITISH MADE的に外せないポイントもしっかり描かれているので、再度ご紹介させてください。
そのポイントとは、ファッション。
主人公のバーティーはオシャレが大好きな貴族のおぼっちゃん。
このマンガでは、1910年代当時のファッションに身を包んだバーティを毎話楽しめます。
そんなオシャレさんなバーティですが、
話の中で幾度となく執事であるジーヴスに
お気に入りのイカしたアイテム達を処分されてしまいます。
(陽気な水玉模様のネクタイは大西洋の海原へ)
(さくらんぼ模様の小紋のネクタイはうっかりビリビリに)
(大のお気にであるカラフルなスパッツは、容赦なく焼却炉へ)
その様が不憫ですが、可笑しいところでもあります。
ジーヴスがそこまで目の敵にする理由は
話間のコラムコーナーで語られます。
作品の舞台である1910年代当時の服装は、
紳士はシルクハットにフロックコート、
手には手袋、足元はスパッツ(靴に被せる装飾具)で固め、
ステッキを持って午後のお茶に訪問する習慣が生きていた時代です。
そんな社会の中、伝統派の服装を好むジーヴスには、
当時の最先端をいくバーティのファッションは受け入れがたかったのです。
そして時代は流れ、服装はどんどん簡略化していきました。
現在では、大ぶりの陽気な水玉模様のタイだからといって咎める人はいません。
フォーマルな装い、カジュアルな装い、
自由にファッションが楽しめるようになった時代に感謝ですね。
例えば、見ているだけで心躍るような、
ドレイクスのウィットに富んだタイのコレクションだって存分に楽しめます。
そんな見どころも詰まった”プリーズ、ジーヴス”は、
花とゆめコミックスから刊行中です!
ぜひごらんください。