日中の暖かさに早くも春の兆しを感じつつあるこの頃。
自分の友人周りでは靴を買い換える人が多く「仕事用に改めて良い靴を選びたいんだけど、どれがいいの?」なんてザックリとした相談をよくされます。
そんなとき生半可な知識をつけて1人で1足目を選んだ20代の頃を思い返します。
同じ用途なのに、あろうことかワンサイズ以上も大きいギラッギラのコードバンダービーモデルを選んでしまうわけです。ブランドだけ先走ってセオリーなんて全くの無視。
確かに良いものではありますが、どちらかというと全然カジュアルだし当時のスーツにも自分にも分不相応でした。
そういうこともあって、高い買い物だから正解を選びたい、といつも思います。
ですので人におすすめする時は、まずセオリー通りの1足なら内羽根ブラックのストレートチップ、ちょっと色気欲しいならセミブローグ、よりブリティッシュならフルブローグもあり、みたいに提案しています。(シーン入り口で、あくまで個人的に。カジュアルは実用性重視にもう直感で行ってください。)
で、そこはもちろん英国のシューメーカーの良心であるジョセフ チーニーを推奨するわけです。
中でもビジネスはもちろん冠婚葬祭なんでもこなす125ラストのクラシックコレクションか11028ラストのシティコレクションが良いですね。
125ラスト、自分も愛用しているストレートチップモデルのアルフレッドは本当に頼りになります。大切なときにパッと履ける安心感もそうですが革質もとても良く、単純に靴として良いです。そもそも前提としてですが、より大切に履いていきたい次第。
さて本題です。そんな125ラスト愛用者必見の逸品が届きました。
百聞は一見にしかず。
ご覧ください。
JOSEPH CHEANEY – SHOE TREE for 125LAST ¥15,120(税込)
お分かり頂けましたでしょうか。
名前からもご察しの通り、125ラストのためだけに作られたシューツリーです。しかもハーフ刻みのサイズ展開という徹底ぶり。
シューツリー単体だけで絵になりますね。
まず触れなければならないのは曲線美ですね。特に甲周りの美しいカーブを描く立体的な造形。トップラインにかけて木型に沿う本来の姿。
なんと言いますかコーナーに差し掛かって緩やかに入りつつ抜ける時に速度上げる感じ。分かりづらいですね。
とにかく、これがグイッと劇的な立ち上がりを実現するわけです。
Fウィズに対しさらに小ぶりなDハーフフィッテングのヒールといったコンビネーションにも適応するジャストフィットな設計。
実際に合わせてディスプレイされたものを見ましたが、隙間がほとんど無く驚愕。
フィット感はシンデレラのあの下りさながらです。
このトゥのスマートさたるや…。
そして素材はかえで(メープル)。繊細な音を奏でる楽器などにも使用される高級材ですが、あえてのナチュラル仕上げが“アンダーステイトメント”でチーニーらしい。
極めつけはそうですよね。
そうなんです。
最後に、実際店頭で125ラストの“アルフレッド”と“ウィルフレッド”に合わせてディスプレイされている状態をご覧ください。
芸術。
こんなに綺麗に立ち上がるのかと、その絵面に他のスタッフもため息ついていました。
自分もこれだけシューツリーの写真を撮りたくなったのはじめです。
なんというか、シューツリーというより木型ですね。もはや。
取り急ぎ125ラストお持ちの方、足数分とりあえず持っておいて間違いなさそうです。
興奮冷めやらぬまま書きなぐりましたが、プライスに見合う価値ありです。
はい、自分も買います。
ぜひチェックを。