ルックブックやインスタグラムに載っているスタイリングも、モデルとなっている人たちの雰囲気も、その色使いや組み合わせも、どれもとても目を惹きますがそれと同時にどこか懐かしいような気分にさせられます。非常にキャッチ—なスタイリングが多く見受けられますが、ドレイクスのスタイリングには何か法則性があるのではないかと考えています。本日は私自身が考えるドレイクスのスタイリングのルールをお伝えしていきたいと思います。
すでに銀座店にも多く入荷していますが、特にセーターのスタイリングに注目をしていきましょう。
Drake’s – Natural Aran Knit Jumper ¥58,300 (税込)
まずは伝統的なアランセーターです。アイルランドの漁師たちの定番のワードローブとして何世紀にも渡り愛されてきた無骨なセーターですが、今シーズンはドレイクスのスタイリングにも使われています。このような肉厚なケーブル編みのセーターがドレイクスのスタイリングとして使われることは珍しく、銀座店がオープンしてからは初めてとなります。チョアジャケットを始め、様々な職種のワークウエアアイテムを提案している今季の中では漁師のカテゴリーに位置するアイテムとなります。色使いはアランセーターとして定番のナチュラルカラーを使用し清潔感のある雰囲気ですが、そこはドレイクスらしくボトムスにコーデュロイのカラーパンツを合わせカジュアルダウンさせすぎず上品な雰囲気にまとめています。アランセーターに重ね着したシャツもポイントになるでしょう。
Drake’s – Block Stripe Brushed Lambswool Jumper¥42,900 (税込)*銀座店ではネイビーとレッドの2色展開。
Drake’s – Brown Concentric Diamond Motif Silk Tie¥25,300 (税込)
Drake’s – Navy Cotton Twill Suit¥207,900 (税込)
Drake’s – Navy Spot Print Silk Pocket Square ¥11,000 (税込)
こちらも印象的なイメージです。鮮やかなブルーのコットンツイルのスーツにグリーンとエクルのボーダーのセーターを合わせています。セーター単品で見ても子供っぽくなりやすいボーダーではありますが、ホワイトではなくエクルの色を入れることで大人でも楽しめるセーターに仕上がりました。首周りのリブも色を変えずにセーターのメインとなっているカラーをそのまま使用しているのも好印象です。
ドレッシーで贅沢なやや起毛感のあるコットンスーツにタイを締めドレスアップしたスタイリングに、キャッチ—なボーダーのクルーネックを合わせることでカジュアルダウンさせたスタイルとなっています。ドレッシーなイメージとスポーティなイメージの足し引きがドレイクスらしく新鮮に感じます。
銀座店ではグリーンのボーダーは展開ございませんが、レッドの合わせもまた良いでしょう。
Drake’s – Block Stripe Brushed Lambswool Jumper¥42,900 (税込)*銀座店ではネイビーとレッドの2色展開。
Drake’s – Rust Heavyweight Suede Five-Pocket Chore Jacket ¥182,600 (税込)
Drake’s – Clifford Desert Boot Sand Suede ¥50,600 (税込)
Drake’s – Red Classic Ribbed Lambswool Watch Cap ¥9,900 (税込)
もちろん、今年初登場のチョアジャケットと合わせていただいても良い雰囲気になります。ブラウンスエードのチョアジャケットに色のトーンの違うスエードチャッカ―ブーツを合わせレザーの組み合わせでもハードになりすぎずリラックスしたムードになりますし、こういったレザー使いのコーディネートは重い雰囲気になりがちですが白のパンツで清潔感と軽やかさを出し、挿し色に使うのがやはりインナーでだるボーダーのセーターです。ドレイクスのボーダーの使い方はスタイルの根底にあるアイビースタイルを彷彿とさせ、それらの大学を卒業した大人たちが着用しているような育ちが良く品のある優等生的なスタイリングに落ち着いています。
上:Drake’s – Red and Ecru Block Stripe Brushed Lambswool Jumper
¥42,900 (税込)
下:Drake’s – Orange Casentino Fleece Half-Zip Pullover ¥97,900 (税込)
Drake’s – Green and Blue Check Japanese Slub Flannel Two Pocket Work Shirt¥35,200 (税込)
上の写真のように女性の方にとっても取り入れやすいアイテムのひとつのはずです。
Drake’s – Pink Pure Cashmere Collegiate Letterman Jumper ¥64,900 (税込)*銀座店ではネイビーとグレーの2色展開。
Drake’s – Blue Stripe Poplin Button-Down Shirt ¥26,400 (税込)
最後に見ていきたいのが今季最も印象的な『D』マークのセーターです。ドレイクスではレターマンジャンパーと呼んでおり、レターマンとはアメリカの名門大学の野球の代表選手のことのようです。当時、特に彼らのエースやキャプテンがこのようなイニシャル入りのセーターを着てキャンパスライフを送ることが流行していたようで、そのスタイルがアイビールックに根付き一般的に着用されるようになったようです。
そういった歴史のあるセーターをスーツに合わせるというのは面白い発想で、やはりイメージはアイビーリーグを卒業し社会人になった彼らがその学生時代の思いを今も忘れずに社会人として一日一日を送っているというニュアンスにも読み取れます。大人にはなったが今も学生時代の経験を土台に前向きにひた向きに頑張る姿がこのチョークストライプとレターセーターの組み合わせという、一見ちぐはぐなコーディネートのようにも見えるこのスタイルから現れています。
Drake’s – Navy Pure Cashmere Collegiate Letterman Jumper ¥64,900 (税込)
Drake’s – Dark Green Japanese Selvedge Corduroy Five-Pocket Chore Jacket ¥99,000 (税込)
Drake’s – Blue Stripe Poplin Button-Down Shirt ¥26,400 (税込)
もちろん今季のチョアジャケットとも合わせてください。働く男性像であるチョアジャケットと学生時代の象徴であるレターマンジャンパーは以前の私と現在の私を繋いでくれます。ボトムスはホワイトをチョイスし、品の良さをいつまでも忘れないように。
銀座店でもコーディネートはそのまま飾っています。
これらルックブックのイメージはスタイリングや色使いにとても目を惹かれ、それはデザイナーであるマイケル・ヒルの美意識や経験からくるものではあります。しかし、それ以上に注目していただきたいのはそれぞれのアイテムが持つ歴史的背景をもとにしたコーディネートです。彼自身がいかに洋服を熟知しているか伝わってきますし、彼の気分がいつも最新のルックには反映されています。
彼が創るスタイリングはいつも、若々しい大学生のようでもあり老成した男性のようでもあり、ドレッシーでありつつスポーティでもあり、伝統的な雰囲気もあり今のモダンな雰囲気もあり、それぞれのちょうど間をとっています。それらの間を繋ぐのが彼自身の色彩のセンスと育ちの良さであり、その感性を私たちはいつも新鮮に感じているのでしょう。
■ LOOKBOOK
Drake’s銀座店に2019年秋冬の最新アイテムが入荷中
Drake’s in the Studio
Autumn/Winter 2019 Lookbook *外部サイトにリンクしています。
Drake’s 銀座店 / BRITISH MADE
〒104-0061
東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX 5F
TEL:03-6263-9955
Email:ginza@drakes.com
営業時間:10:30-20:30