昨年秋に開催された BRITISH MADE TOURS の3日目、ノーザンプトンにある「ナショナル レザーコレクション(National leather collection)」を訪問してきました。
現在改装中の「ノーサンプトン ミュージアム&アートギャラリー」からマーケット広場を歩いて約2〜3分、古くは約4万年前のアイテムから約1万点以上の様々な皮革を使用したコレクションを有している「ナショナル レザーコレクション」。
今回はこちらのコレクションを管理・運営されているデボラさんとマイケルさんに特別に案内していただきました。
現在、ご自身でレザーブランド「Doe Leather」も立ち上げているデボラさん
デボラさんの曾祖父にあたるウィリアム・ピアースさんによって設立された皮なめし工場を経営されていたマイケルさん
こちらがその皮なめし工場の模型。
靴の聖地とも呼ばれているノーザンプトンは豊富な地下水にも恵まれ、かつては15軒以上の皮なめし工場があり、街の産業として1900年初頭から約100年の間栄えたそうですが、2000年代初頭に最後の工場も閉鎖。残念ながら現在はその様子を見ることはできません。
BRITISH MADE TOURS でも訪れたノーザンプトンに現存する最古のブリュワリー「Phipps Brewery」。こちらの建物も元々は皮なめし工場だったそうです。
ノーザンプトンの歴史を伺ったあとは、数あるコレクションから一部をご紹介いただきました。
現在、一般公開に向けて準備中というナショナル レザーコレクション。様々なジャンルの皮革を使用したアイテムが所狭しと並んでいます。
革で作られた花瓶やボックス。革製品が永く使えることが見て取れます。
繊細な刺繍が施されている、400年以上前の物とは思えない17世紀の手袋。
革製の下着! その昔、革製品は安価だったため下着の材料として使用されていたとのこと。貴族はリネン製だったということを考えると、履き心地は良くなかった⁈
日本兵が世界大戦時に使用していたと思われる鞄(マップケース)。中には日本紙幣や日本語で書かれたメモが入っていました。
最後はデボラさんからツアーに参加された全員に、ご自身のブランド「Doe Leather」のキーホルダーのプレゼント!
今回の BRITISH MADE TOURS で初めて知った「ナショナル レザーコレクション」。通常の美術館や博物館であれば、ショーケースに入っていて触れることのできない歴史的な革小物の数々を、間近で見たり実際に手に取って感じることができた貴重な体験でした。