皆さま、こんにちは。
いかがお過ごしでしょうか。
私はと言うと今週の暑さに負け、ついに先日扇風機を出しました。
春があっという間に過ぎてしまったと感じ少々寂しいです。
さて今回は革靴を選ぶ基準をアウトソールの種類から紹介いたします。
店頭で皆さまからのお話を伺っていると、アウトソールに悩みを感じている方が結構多いです。
革靴のパーツの中でも一番消耗しやすい部分ですし、歩行そのものに大きく影響の出るパーツでもあります。
使用している素材によって履き心地や耐久性において一長一短があるので、是非参考にしていただければと思います。
◼レザーソール
厚手の革を使用した一番伝統的なソール。
誰もが一度は目にしたことがある王道の素材かと思います。
・メリット
革底は履きこむほど足に馴染む良さがあります。
最初こそは硬いですが、馴染んでくると足にぴったりな返りの癖がつき、歩きやすくなります。
また吸湿性にも優れているため、靴の中を快適に保ってくれます。
他にはない革靴を引き立てる見た目の美しさ、伝統があるため、フォーマルシーンにはまずオススメです。
・デメリット
滑りやすい、雨に弱いなどのイメージがあるかと思います。
確かに雨に日に弱いのは事実。
水に濡れると滑りやすくなり、水分を含んで重くなり、革が柔らかくなることでより削れやすくもなります。
しかし修理でいろいろカスタムができる勝手の良さがあります。
トゥやヒールを補強すれば削れ防止、ラバーを張れば雨に日にも対応と弱点の克服が可能です。
グッドイヤーウェルテッド製法はオールソール交換が可能ですが、何度も交換を重ねるとウェルトが痛んでしまいます。
ラバーを貼れば薄くなったらまた貼り直せば済むので、オールソール交換の必要がなくなり靴を永く履くためには良いことだと思います。
もちろん、そのままの方が魅力的な靴やフォーマルシーン用の靴にまで全て修理を勧めるわけではありません。
ただ革靴を選ぶ時にソールの素材が理由で諦めてしまうより、フィッティングやデザインで気に入ったシューズを選ぶ方が気分が上がるかと思います。
◼ラバーソール
こちらもポピュラーな素材かと思います。
ダイナイトソール、リッジウェイソール、コマンドソールなど幅広く形状があるのも特徴。
・メリット
耐久性、耐水性に優れているので雨の日には最適です。
グリップ力が強いので、滑りを気にされる方にもオススメです。
以前よりもラバーの種類が増えているので、硬さ、重さがネックになることもなくなっています。
・デメリット
レザーソールと違って、吸湿性が悪いとされているので、カビなどには気をつけなければなりません。
また実用面が際立ちフォーマル度ではレザーソールに劣ります。
ストレートチップシューズのレザーソールモデルとラバーソールモデルを比較すると、ラバーの方がコバがせり出していて、出し抜いのピッチ幅も大きくなるため、ボリューム感が出てしまいます。
ただやはり弱点の少ない万能ソールかと思います。
ラバーソールも形状や厚みに気を遣えば弱点を克服できるかと思います。
◼クレープソール
天然の生ゴムから作られているクレープソール。
レザーやラバーにはない弾力のある独特のクッション性に人気があります。
・メリット
魅力はやはり柔らかい履き心地にあります。
宙に浮いているかのような独特な感覚で、革靴というよりかはスニーカーに近い印象です。
しかしスニーカーのようにスポーティにならないので、脱スニーカーを考えている方にはオススメです。
私も普段のお出かけには必ずと言って良いほど履いております。
・デメリット
熱に弱いこと
これから夏にかけての炎天下のアスファルトの上では少々ベタつく感覚になります。
またしばらく経つと硬化しグリップ力が落ちて滑りやすくもなります。
とは言ってもラバーソールと比べれば断然柔らかいです。
正直クレープソールのデメリットをいくつあげても、このクッション性を感じられたら全てどうでもよくなります。
◼まとめ
3種類のソールを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
ここまで書いておいて何ですが、正直私が思うのは革靴は好きなデザインやフィッティングで選ぶべきだということです。
少し前にも書きましたが、「デザインは気に入ったけどレザーソールだからなー」などの理由で諦めるのは非常に勿体ないです。
もちろん正解はありませんが、私は履いた時に一番気分が上がる靴を皆さまに履いていただきたいです。
お気に入りの靴を自分のニーズに合わせて変化させるのも、長く愛用するための一つの付き合い方なのかなと思います。
大切なシューズ選びにこちらのブログも是非活用してみてください。
また店頭で皆さまにお会いできるのを楽しみにしております。