4月1日にBRITISH MADE京都店がオープンし、早3か月が経とうとしています。4月1日といえば新年度、新生活がスタートする日。新しい門出を迎えられた方もいらっしゃるのではないでしょうか。実は私も、この春の京都店オープンと同時に、新社会人としての生活がスタートしました。生まれ育った福岡を離れ、4月から京都で生活するようになり、新しい土地や環境に苦戦することも多々ありました。しかし京都には、生活の中に溶け込むように日本の伝統的な要素が詰まっており、地名やバス停の名前に趣を感じたり、日本家屋をリノベーションされたお洒落なお店に魅かれるように入ったりと、今では京都での生活を楽しんでいます。仕事ではまだまだ未熟で右往左往しておりますが、お客さまにも恵まれ、新しい発見や学びの中で成長を実感する日々を過ごしております。
そのような私がブログを書くにあたって、BRITISH MADEのスタッフとしてお客さまに何を伝えたいのかを考えた時、ピンと思いついたものがありました。それは「革靴」です。
JOSEPH CHEANEY - LORA/ローラ ¥69,300(税込)
こちらは、私が初めて買った革靴、ジョセフ チーニーのローラです。アルバイト期間を含めると約10か月履いております。BRITISH MADEで初めて革靴に触れた時、こんなツヤツヤで素敵な靴を履いてお仕事をすることに、胸がときめいたことを覚えています。
革靴を選ぶ際に、先輩スタッフから「革靴はその人の足の形に馴染んで、履き心地や見た目を育てていけるものだよ」と教えていただきました。購入して終わりでなく、履いて自分の足に馴染ませ、変化を楽しむ。手入れし育てることに今までにないワクワク感、果てしないロマンがある!と強く感じました。様々なモデルを試着し、自分の足に合う合わないをレクチャーいただきながら、シンプルでコーディネートしやすいローラを購入しました。
購入し持ち帰ったとき、社会人として背筋が伸びる感覚や一緒に成長・変化していける相棒を持った感覚でした。今は最初に比べるとだいぶ馴染んできましたが、革靴はお手入れ次第で10年、20年と履けるもの。上司や先輩スタッフに教えてもらいながら大切にケアし、たくさん履いて育てていきます。この相棒がより私の足に馴染んできた時、私も一回りも二回りも成長していたいなと思います。
前置きが少し長くなりましたが、今回は革靴について、その魅力や感動を、まだまだ革靴を勉強中の身ではございますが、私なりにお伝えできればと考えております。BRITISH MADE全店で取り扱いのある、ジョセフ チーニーの中から、メンズ定番のビジネスモデルを2つご紹介させていただきます。私と同じ世代、新社会人の方はもちろん、革靴に馴染みのある方も、相棒の一足が見つかる、良いきっかけになると幸いです。
まずはブランドの紹介から。ジョセフ チーニーについて少し触れていきたいと思います。
ジョセフ チーニーは、革靴の生産地として確固たる地位を築いているイギリスのノーザンプトン州で誕生いたしました。ノーザンプトン州は「紳士靴の聖地」とも呼ばれ、世界的に有名な紳士靴メーカーの工場が多く集まる土地です。ノーザンプトン州の地の利と豊かな自然が生み出す高品質な革靴は世界的にも高い評価を受けており、ジョセフ チーニーもその一つです。品質にこだわった生産体制、レザーのカッティングからファイナルポリッシュまで、すべての工程を自社工場で行っています。デザインについても時代問わず着用できる、普遍的で、古き良き英国靴の在り方を現代に伝えているブランドだと感じます。
革靴を勉強するようになって、革靴がお好きな方や革靴に精通されている方々とお話しすることも多くなりました。そこで「好きなブランドはチーニーです!」と伝えると、相手の方々が揃って「渋いですね!」とお返事を下さいます。昔ながらの特徴が脈々と受け継がれているからこそ、ジョセフ チーニーにそのようなイメージを持たれている方も多く、革靴初心者の私に自信を与えてくれました。
ジョセフ チーニーについて少し知っていただいたところで、2つの定番モデルをご紹介いたします。まずは一足は持っておきたい万能モデルから。
JOSEPH CHEANEY - ALFRED/アルフレッド ¥78,100(税込)
つま先に一直線のラインが入った「内羽根式ストレートチップ」のデザイン、「アルフレッド」です。革靴を語る上では避けては通れないデザインですね。余計な装飾を省いた、洗練されたデザインだからこそ、ビジネスはもちろん、冠婚葬祭にも適しているので、「誰しも一足は持っている」と表現されるようなモデルでもあります。新社会人でスーツを着られるお仕事の方なら、まずは内羽根式ストレートチップを着用されている方も多いのではないでしょうか。私自身も「革靴=内羽根式ストレートチップ」のイメージがあり、ネットでは 革靴の王道とも表現されているように、信頼感抜群、選んで間違いなしのシューズですね。
また、内羽根式はイギリス王室にルーツがあると言われております。定番のデザインこそ、ルーツの国のブランドを選んで、足もとから一目置かれる存在になっていくのはいかがでしょうか。
こちらのアルフレッドですが、ソール違いで2種類ご用意がございます!
レザーソール(上写真)とラバーソール(下写真)です。
JOSEPH CHEANEY - ALFRED/アルフレッド(レザーソール,カーフ) ¥78,100(税込)
JOSEPH CHEANEY - ALFRED/アルフレッド(ラバーソール,カーフ) ¥78,100(税込)
レザーソールは、古くからあるスタンダードなソールです。ラバーソールに比べると見た目も上品で、グッと高級感が増し、よりフォーマルなシーンに映えるよう、足もとを端正に見せてくれます。やはり革とあって、履くほどに足の馴染みが良いところも特徴であり、履き馴染んだ後の靴を美しく見せてくれます。革靴ならではのコツコツとした小気味良い音に背筋がピンと伸び、履くと自信がつく1足です。
ラバーソールはというと、雨などで濡れた路面でも安定して歩くことが可能なソール。水に強く、高いグリップ力が持ち味。レザーの弱点でもある水に強いため、雨の日用にされている方もいらっしゃいます。素材の特性もあり、足への負担軽減にも繋がります。実用性に優れているので、様々なブランドで展開が増えています。どちらのソールを選ぶかは、お客さまのライフスタイルや何を重視されるかで変わってはくるかと思いますね。
私はソールに関してまだまだ無知なところが多く、ソールの違いや使用感について、上司と先輩スタッフに話を聞きました。上司は「革靴のソールは醍醐味のあるレザーで履きたい!味わいたい!育てたい!」と食い気味に言っていました。(笑)休日も履くほど革靴が大好きな先輩スタッフは「履くほどに馴染むレザーソールも良いが、雨の日や整備されていない道を歩くときにはラバーソールの方が良いし。。」と決めきれない様子。お二人とも熱心に話していて、ソールも奥深いのだなと、また一つ魅力に気づいてしまいました。
ちなみに私が愛用している2足はどちらもラバーソールですが、いつかレザーソールの革靴がほしいです。2つのソールを知って、足馴染みも含めて革靴を育てる醍醐味をダイレクトに感じたい!育てたい!と感じられた方にはレザーソールを、雨用や路面のコンディションに関わらず、安定した実用性を求められる方や、私と同じように革靴にも立ち仕事にも慣れていない革靴初心者の方にはラバーソールをおすすめしたいと思いました。
ストレートチップはシンプルなデザイン故に、経年変化が分かりやすいです。甲の部分に「履きじわ」が入り、新品にはない重厚な雰囲気を纏います。履いてきた年月や自分の成長を感じさせてくれる一足ですので、ぜひ一度店頭にてご覧ください。
続きまして、アルフレッドと並ぶ人気モデル、「ウィルフレッド」のご紹介です!
JOSEPH CHEANEY - WILFRED/ウィルフレッド ¥78,100(税込)
トゥ(つま先)に施されたメダリオンと呼ばれる穴飾りが特徴の、セミブローグモデルです。先程ご紹介しましたストレートチップとはまた雰囲気が変わりますよね。この穴飾りが足もとのちょっとしたお洒落として、今ではビジネスシーンでの着用機会も増えてきています。
ブローグ(穴飾り)が施されたシューズはスコットランド発祥で、つま先から革の水染みが全体に広がらないようにと、小さな穴を施して水を落とし、効率よく発散するためのものだったそう!やがて、機能だけでなく、装飾性を高めるものとして国内外に広がっていったとのことです。そういった機能面でも役割を担っていたとは私の中で少し驚きでもありました。一般的には、穴飾りが多いほどカジュアルな印象が持たれ、「フルブローグ」→「セミブローグ」→「クォーターブローグ」の順に見た目がシンプルになっていきます。ブローグだけでもこんなに情報や種類があることを知り、楽しい反面、覚える情報の多さにも驚いてしまいました。(笑)
革靴には「木型(ラスト)」というものが存在し、革靴の元になる土台のことを指します。
ものすごく簡単に言うと、足の木型に革をかぶせ、底を貼り付けた後、木型を抜くと それが 靴 になります。ただ足の形は人それぞれで、木型によって合う合わないが生じます。
世界中に千差万別な木型が存在し、それにより様々な形の靴が作られます。自分に合う木型を見つけるには履くしかない!ピタッと自分の足型に合ったときの高揚感は他には変えられないものがございます。
ご紹介しました2モデルには、共通した「125」といわれる木型を使用しており、ジョセフ チーニーの125周年を記念して作られた「日本人を含めた、現代人に合いやすい靴」として誕生した木型です。オンラインショップにこの「125」にフォーカスした記事が掲載されています。より詳しい情報が載っていますので、ぜひそちらもご覧ください!
■ JOSEPH CHEANEY/計算しつくされたシェイプとフィッティングの「125ラスト」を知る
https://www.british-made.jp/topics/cheaney/202104230011897
以上、2モデルをご紹介させていただきました。
それぞれに良さがあり、ソールやデザインが違うだけでも情報量が多く、私自身とても勉強になりました。アルフレッドもウィルフレッドも定番だからこそ、職人さんの技が凝縮されているなと感じました。それらを踏まえて、私と同じ新社会人の方や革靴デビューをされる方には万能なアルフレッド、革靴をお洒落や着こなしのポイントとして履かれる方にはウィルフレッドはいかがでしょうか。革靴は最初は緊張したり、慣れるまで時間がかかることもありますが、履きこんだ後はとても心地よく履けるものです。まずはお気軽に、お近くの店舗にてご試着なさってみてください!
またジョセフ チーニーに関しましては、2022年7月1日より価格改定が控えております。トピックスにて対象品番の記載がございますので、下記URLよりご覧ください。お悩み中の方は6月中が特におすすめです!ぜひご検討くださいませ。
https://www.british-made.jp/topics/cheaney/202206030052817
最後に京都店からお知らせです!冒頭で、革靴はお手入れ次第で10年、20年履けるものとお話しましたが、その「お手入れ」をより身近に感じていただけるよう、靴磨きイベントを開催中です!
≪京都店靴磨きイベント≫
・内容:クイックシューケア(ブラッシング・汚れ落とし・クリーム入れ)
・所要時間:10~15分
・料金:¥1,650(税込)
※コードバン、エキゾチックレザーなどは対象外。詳しくは京都店スタッフまでお尋ねください。
スタッフが目の前で、お客さまの履いているシューズやお持ち込みいただいたシューズのクイックケアをさせていただきます!靴磨きにちょっと興味のある方や、急なご予定で足もとを綺麗にしたい方など、レクチャーも交えながら実施いたします。多くの方にご利用いただいており、女性用シューズでもご利用いただけます。実際に女性の方からのご依頼も多く承っておりますので、まずはお気軽にご相談くださいませ。
(上)ビフォー(下)アフター
写真からもお分かりいただけるように、ちょっとのケアでも見た目の変化が大きく、革靴ならではの上品さが増しますよね!今回ご紹介いたしましたアルフレッドとウィルフレッドなどのビジネスシューズは、シューケアで特に見違える仕上がりに。お客さまに靴磨きの楽しさ、永く靴をご愛用いただく魅力を少しでも感じていただけるように、スタッフ一同、心を込めて磨かせていただきますので、お気軽にお越しください。
皆さまの社会人生活がより豊かなものになりますよう、半人前ではございますが、ブログを書かせていただきました。このブログがきっかけで、革靴やジョセフ チーニーに興味を持っていただけますと幸いです。
私の社会人としての成長は、冒頭でもお伝えしたローラが一歩一歩踏みしめて、受け止めてくれています。私自身まだまだ不安はありますが、この相棒がいる限り、毎日を前進し続けられそうです。皆さまがそのような「相棒」を見つけられるよう、京都店はもちろん、お近くのBRITISH MADEにて、スタッフが誠心誠意お手伝いをさせていただきます!
京都店 古賀
BRITISH MADE 京都店
〒600-8005
京都府京都市下京区四条通り富小路東入立売東町23‐2 2階
TEL : 075-606-5801
営業時間:12:00~20:00
定休日:毎週火曜日