英国好きの方は民藝とどこかで繋がりをお待ちの方も多いのではないでしょうか？
きっとそれは民藝の伝承に大きく貢献された英国人バーナード・リーチ氏の存在や、民藝が掲げる「用の美」と、長く使い続けるという英国文化とのあいだに共通点を感じるからだと思います。
＊「用の美」については以前のスタッフブログで語られていますのでぜひこちらも。
私は一人暮らしを始めて、初めて器や日用品を自分で選ぶようになりました。まずは一通り揃えたあとに少しずつ英国の食器などを取り入れ始めたのですが、やはり日本の生活には日本で作られたものが似合うなと思うようになり、国内のものを見始めたのが民藝に興味を持ち出したきっかけです。
恵まれたことに、東京には古くから民藝品を集めたお店や展覧会があり、足を運ぶ機会があります。たまたま訪れた展覧会のショップで目を引いたのが島根県・松江にある湯町窯の器でした。
不思議と心ひかれる色彩と器の質感がとても好きでした。家に帰って調べてみると、あのバーナード・リーチ氏が教えを説いた窯元だと知りました。英国ブランドを扱うお店のスタッフとして、偶然ながらもとても縁を感じ嬉しく思いました。
先月の夏休みに予定を立てているときに「島根県は前から興味があったので行ってみよう」と、思い切って訪ねてみました。
湯町窯は松江駅から2駅の「玉造温泉駅」のほど近くにあります。駅を出てすぐ看板があり、徒歩3分もしないうちにすぐに辿り着けました。
湯町窯
住所：島根県松江市玉湯町湯町９６５−１
電話番号：0852-62-0726
営業時間：平日 8時～17時／土・日・祝 9時～17時
入口でシーサーが出迎えてくれる一軒家のようなお店に緊張しながらも入ると、圧倒されるほどたくさんの器が並びます。こんなにたくさんの湯町窯の作品を見れるのは窯元ならではの体験なので、ファンとして心が踊りました。
こちらが窯元の福間さん。
ふらりと訪ねた私を優しく出迎えてくださり、「イギリスに関連するお仕事をされているなら」と一つずつ丁寧にお話ししてくださいました。
お店の横にある応接間に並んでいる作品を特別に見せてくださいました。この棚は民藝の発展に貢献された名だたる方々の作品です。
「リーチ先生の直筆だよ」と見せてくださった絵。柔らかいタッチにリーチ先生の人間性が垣間見える気がします。
リーチ先生は福間さんのお父さまの代に技術継承されたそうです。
「唇が喜ぶように」と教えられたというマグカップの飲み口。持ち手も指が自然と一本入る大きさで、というのがリーチ先生の教えだそう。
ジャグ、エッグベイカー、一つ一つにその流れを感じました。
湯町窯のお皿のデザインの特徴の一つである、スリップウェア。流れる曲線が何とも言えぬオリエンタルな雰囲気を醸し出しています。
筆の流れを感じさせるからかな？と個人的に思っていましたが、実はこの曲線は筆ではなく棒状の道具で描かれていました。
このあとじっくり店内を見ていくつかの器を購入しました。選んでいる間も時折外から風が吹き、店内にゆったりと流れる時間がとても心地よい場所でした。
他のお客さまに福間さんがしきりに「だんだん」とおっしゃっていてなんだろうと思っていたら、島根の方言で「ありがとう」という意味だと教えてくださいました。優しい響きです。駅のホームにもありました。
英国とのつながりを感じながら、「日本っていいな」と純粋に感じることができる場所でした。他国を知るからこそ自国のよさに気づく貴重な体験ができました。
笑顔が素敵な福間さん、貴重なお時間をいただき本当にありがとうございました。
さて、最後に横浜店と新宿店からのお知らせを！毎年恒例のルミネカード10％オフキャンペーンを下記日程で開催します。
日時：2022年9月15日（木）〜21日（水）
ルミネカードでお支払いいただくと10%オフの金額で決済できます。また、横浜店では決済金額の10%分がポイント還元になる「かながわペイ」もご利用可能です。商品のお取り寄せやお取り置きなども承っていますので、詳細は各店舗までお問い合わせください。
秋冬シーズンもいよいよ始まり、随時定番アイテムから22AW新規アイテムまでぞくぞくと入荷してきています。本格的なシーズンになると売り切れてしまうものもありますので、少し早めですがこの機会にぜひ一度お立ち寄りください。
それでは、皆さまのご来店を心よりお待ちしております。
横浜店 尾山
BRITISH MADE横浜店
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