「BRITISH MADE取り扱いのブランドでドレイクスに合わせるシューズは何が適していますか?」
店頭に立っているとこんな質問を受ける事がしばしばあります。
結論から申し上げますと現状BRITISH MADEで展開しているシューズはどのモデルも間違いではありません。ただそれでは答えになっていないという事と以前私もドレイクス銀座店に配属された時に同じような疑問を抱き、自分なりに導き出した一足がございますので、当時の話も交え、個人的なおすすめの一足をご紹介したいと思います。
そう今回のテーマは 「ドレイクスのスタイルから考える革靴」です。
申し遅れました。皆様こんにちは。札幌店の山下です。以前、私が入社して半年たった頃にドレイクス銀座店に配属されることになった時の事です。当時、私はドレイクスのスタ
イルに合わせるシューズに対してしばしば悩んでおりました。今でこそ、マイケル・ヒル氏(クリエイティブディレクター)考案のドレイクスの模範スタイルにピッタリのシュー
ズが展開されておりますがその時はまだドレイクス銀座店にシューズの取り扱いがなかった為、ドレイクスがテーマの一つとしている「軽やかな着こなし」に合わせるシューズと
いうものにいまいちピンと来ていない自分がいたのです。
ネクタイのノットや小剣の長さ、チーフの刺し方やスカーフの巻き方など、いくつかのセオリーがあるドレイクスの中で、シューズも言わずもがなのルールがあるのかと思いきや
そうでもなく、毎日のスタイルの決め手に欠ける日もあり、そこが私にとっては非常に頭を悩ませるところでした。BRITISH MADEでの取り扱いブランドでドレイクスのスタイル
に合わせるシューズについてドレイクスの店長中川と色々と話し合った記憶もあります。
悶々と葛藤する日々は続くのですが、ドレイクス銀座店で日々を過ごし、マイケル・ヒル氏やドレイクスのスタッフの方達と直に関わり、話を聞き、彼らの着こなしを目の当たり
にしていく中で、ドレイクスが大切にしている理念やブランドコンセプト、一言では言い表せないニュアンスみたいなものが肌感覚で少しづつ理解できるようになってきました。
同時に合わせるシューズの概念も固まっていったのです。
ドレイクスのスタイルでとても重要視されているのが「軽やかな着こなし」である事。それが故にネクタイ着用時にはボタンダウンシャツの襟のボタンをはずしたり、カジュアル
なシャツは袖を織りかえすのがセオリーだったりと先程申し上げたような細かいルールが設定されております。軽やかに着こなすためにルールが設定されているという事に最初少
し難しい印象を受けたのですが、要は常に「遊び心」や「抜け感」が感じられる着こなしを大切にしているのだと理解することができました。
その点を踏まえ個人的な主観で導き出した一足がこちらです。
JOSEPH CHEANEY – HARRY タッセルローファー ¥68,000(税抜)
ドレイクスが大切にしている「抜け感」を感じさせてくれるローファーはドレイクスのスタイルにとてもよく合います。そういった意味では同ブランドのHUDSONも合わせやすい
のですが、とりわけアッパーに飾りのついているタッセルローファーは足元を華やかに演出してくれる効果があり、ドレイクスの個々のアイテムに感じられる「遊び心」に負けな
い存在感を放ってくれるので全体的な雰囲気の底上げに一役買ってくれるのです。その相性の良さからか、タッセルローファー自体はドレイクスのスタイルブックやインスタグラ
ムでの着用も度々見受けられます。
春夏は素足で、秋冬はカラフルなソックスを合わせて通年合わせていただけるのでドレイクスのスタイルに合わせるシューズとしての汎用性はより高いモデルです。
ドレイクスお得意のカジュアルなセットアップとの相性は抜群で、私も初めてドレイクスでコットンスーツを新調した際に同時に購入しました。
その際に今まで自分が所有していたどのシューズよりもピッタリはまった事を鮮明に覚えています。もちろんドレイクス店長中川と相談して選んだのですが(笑)
また秋冬はネクタイやシャツ、もしくはジャケットの配色とソックスの色を合わせるなどして、ドレイクスを語るうえでは外せない「足元のスタイリング」に気を使ってのコーデ
ィネートをしていただくとバランスよく仕上がります。ドレイクスが得意としているツイード系ジャケットとも合わせやすいのです。
以上、個人的なおすすめの一足ですのであくまでも参考にしていただけたら幸いです。
ドレイクスフリークの方でマイケル・ヒル氏考案のシューズはもうすでにお持ちだという方はぜひ次の一足にご検討ください。
それでは。
札幌店 山下