新年度がスタートし、これからの運勢が気になる人も多い4月。日本人は占い好きな民族といわれるが、それ以上にすごいのが、長い歴史と伝統を持つイギリスの占い。西洋占星術を確立させ、名だたる占術師を多数輩出するイギリスの最新占い事情をご紹介しよう。
その後、天文学と連動してバビロニア(現在のイラク)からギリシャ、エジプト、ローマ帝国と広まり、形作られた占星術がイギリスで大きく発展したのは17世紀。占星術師のウィリアム・リリーがラテン語で書かれた占星術に関する文献を英語に翻訳したのがきっかけだ。1647年にリリーによって発表された『クリスチャン・アストロロジー』は、その後の占星術界に多大な影響を及ぼしたという。
さらに19世紀末にロンドンの神智学協会のメンバーであるアラン・レオがわかりやすくシンプルな解釈による占星術の雑誌を発行。一般大衆にも広く普及するようになった。
こうした背景を持つイギリスは、今も西洋占星術の中心地。「英国占星術協会」や「英国占星術&サイキックソサエティ」といった国際的にも権威のある占星術団体があり、世界中のプロ占い師が通う有名な占い専門店「ザ・アストロロジーショップ」がロンドン中心部に店舗を構える。大英博物館にはエドワード6世とエリザベス1世に仕えていた宮廷占星術師ジョン・ディーが使用していた水晶玉や金のディスクが展示され、ハリー・ポッターさながらの占星術やサイキックの専門学校と研究機関も存在。ウェールズ大学では天文学、占星術の学位取得が可能だ。
また、イギリス発祥のユニークな占いといえば、紅茶占い。紅茶を飲み終わった後、ティーカップの底に残る茶殻で運勢を占うもので、19世紀に誕生し、女性たちの間で大流行。上流階級ではティーパーティーに紅茶占い師を招くことも少なくなかったとか。
映画『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』の中でもハリーたちが紅茶占いの授業を受ける場面がある。占いのメインストリームではないが、今も紅茶占いを行う占術師は活動しているので、イギリスに行かれた際は試してみるのも面白いだろう。
<紅茶占いとは>
いくつか方法がありますが、基本的には占いたいことを思い描きながら紅茶を飲み、カップに残った茶葉の形や枚数で占いを行う、イギリスにおける伝統的な占いのひとつです。
著名な占星術師ジョン・ヘイズ氏に聞く「イギリス占星術の特徴」とは?
ロンドン出身のジョン・ヘイズ氏は、天体の動きを正確に読み解く力と温かい人柄で世界中から鑑定希望者が殺到するプロ占星術師。ヒーラー、カウンセラー、作家としても活躍し、日本でも占星術教室を開催する彼に、イギリス占星術の特徴と最近の動向を取材した。
「イギリス占星術の大きな特徴は、鑑定内容が実践的かつ有効なこと。占星術の中には鑑定結果が曖昧でわかりにくいものもありますが、イギリス式では一人ひとりの出生時の天体情報から個性や才能を判断し、人生をよくするための方法を指南する明確な答えを導き出します。
1980年、イギリスで占星術師のオリビア・バークレーがリリーの『クリスチャン・アストロロジー』のコピーを入手し、1985年に再出版したことで伝統的な占星術が復興しました。それ以降も占星術の古典の再版が続き、イギリスでは綿密で伝統的な古くからの占星術が主流になりました。さらに近年の目覚ましいコンピュータの発達で、複雑な占星術のチャート作成が瞬時に行えるようになり、オンラインで鑑定を依頼する人も増えて占いの幅が広がりましたね。占いはより身近なものとなり、鑑定希望者の多岐にわたる要望に応えられるようになったと感じています。」
カジュアルなコンピュータ鑑定から本格カウンセリングまで幅広い占いが愛されている
前述の「ザ・アストロロジーショップ」では気軽に素早くできるコンピュータ星占いが好評。生年月日をベースにその人の本質のほか、今年の運勢を占うこともでき、事前に申し込むと結果を日本語に訳すサービスも提供している。
こうしたカジュアルな占いが支持される一方、占術師はカウンセラーの役目も担っていて、一対一でじっくりアドバイスを受けることも可能。占星術協会では趣味の範囲からプロ向けまでレベルに応じた占いワークショップも随時開催している。日本ではエンタメの要素が強い占いだが、イギリスでは学術的にもひとつの分野として市民権を得ているといえるだろう。スピリチュアルなものに興味がある人にとってイギリスは、これからも話題の尽きない占い先進国だ。
17世紀に占星術を発展させたイギリスには世界有数の占星術協会や専門学校も存在
手相、タロット、四柱推命など占いにはさまざまな種類があるが、最もポピュラーなスタイルは占星術。その歴史は古く、紀元前2200年頃にはメソポタミアで既に簡単な星占いがおこなわれていたとされる。その後、天文学と連動してバビロニア(現在のイラク)からギリシャ、エジプト、ローマ帝国と広まり、形作られた占星術がイギリスで大きく発展したのは17世紀。占星術師のウィリアム・リリーがラテン語で書かれた占星術に関する文献を英語に翻訳したのがきっかけだ。1647年にリリーによって発表された『クリスチャン・アストロロジー』は、その後の占星術界に多大な影響を及ぼしたという。
さらに19世紀末にロンドンの神智学協会のメンバーであるアラン・レオがわかりやすくシンプルな解釈による占星術の雑誌を発行。一般大衆にも広く普及するようになった。
こうした背景を持つイギリスは、今も西洋占星術の中心地。「英国占星術協会」や「英国占星術&サイキックソサエティ」といった国際的にも権威のある占星術団体があり、世界中のプロ占い師が通う有名な占い専門店「ザ・アストロロジーショップ」がロンドン中心部に店舗を構える。大英博物館にはエドワード6世とエリザベス1世に仕えていた宮廷占星術師ジョン・ディーが使用していた水晶玉や金のディスクが展示され、ハリー・ポッターさながらの占星術やサイキックの専門学校と研究機関も存在。ウェールズ大学では天文学、占星術の学位取得が可能だ。
ロンドン中心部にある占い専門店「ザ・アストロロジーショップ」
ティータイムの習慣から誕生したイギリスならではのユニークな占いも!
占星術が盛んなイギリスだが、ほかの占いも愛好されている。人気が高いのは日本でもおなじみのタロット占いや北欧の古代文字を使ったルーン占い。「英国占星術&サイキックソサエティ」では鑑定希望者に手相や霊視の占術師も紹介するという。また、イギリス発祥のユニークな占いといえば、紅茶占い。紅茶を飲み終わった後、ティーカップの底に残る茶殻で運勢を占うもので、19世紀に誕生し、女性たちの間で大流行。上流階級ではティーパーティーに紅茶占い師を招くことも少なくなかったとか。
映画『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』の中でもハリーたちが紅茶占いの授業を受ける場面がある。占いのメインストリームではないが、今も紅茶占いを行う占術師は活動しているので、イギリスに行かれた際は試してみるのも面白いだろう。
<紅茶占いとは>
いくつか方法がありますが、基本的には占いたいことを思い描きながら紅茶を飲み、カップに残った茶葉の形や枚数で占いを行う、イギリスにおける伝統的な占いのひとつです。
「ザ・アストロロジーショップ」には多彩なタロットカードが並ぶ
著名な占星術師ジョン・ヘイズ氏に聞く「イギリス占星術の特徴」とは?
ロンドン出身のジョン・ヘイズ氏は、天体の動きを正確に読み解く力と温かい人柄で世界中から鑑定希望者が殺到するプロ占星術師。ヒーラー、カウンセラー、作家としても活躍し、日本でも占星術教室を開催する彼に、イギリス占星術の特徴と最近の動向を取材した。「イギリス占星術の大きな特徴は、鑑定内容が実践的かつ有効なこと。占星術の中には鑑定結果が曖昧でわかりにくいものもありますが、イギリス式では一人ひとりの出生時の天体情報から個性や才能を判断し、人生をよくするための方法を指南する明確な答えを導き出します。
1980年、イギリスで占星術師のオリビア・バークレーがリリーの『クリスチャン・アストロロジー』のコピーを入手し、1985年に再出版したことで伝統的な占星術が復興しました。それ以降も占星術の古典の再版が続き、イギリスでは綿密で伝統的な古くからの占星術が主流になりました。さらに近年の目覚ましいコンピュータの発達で、複雑な占星術のチャート作成が瞬時に行えるようになり、オンラインで鑑定を依頼する人も増えて占いの幅が広がりましたね。占いはより身近なものとなり、鑑定希望者の多岐にわたる要望に応えられるようになったと感じています。」
ロンドン出身のプロ占星術師ジョン・ヘイズ氏
カジュアルなコンピュータ鑑定から本格カウンセリングまで幅広い占いが愛されている
前述の「ザ・アストロロジーショップ」では気軽に素早くできるコンピュータ星占いが好評。生年月日をベースにその人の本質のほか、今年の運勢を占うこともでき、事前に申し込むと結果を日本語に訳すサービスも提供している。こうしたカジュアルな占いが支持される一方、占術師はカウンセラーの役目も担っていて、一対一でじっくりアドバイスを受けることも可能。占星術協会では趣味の範囲からプロ向けまでレベルに応じた占いワークショップも随時開催している。日本ではエンタメの要素が強い占いだが、イギリスでは学術的にもひとつの分野として市民権を得ているといえるだろう。スピリチュアルなものに興味がある人にとってイギリスは、これからも話題の尽きない占い先進国だ。
The Astrology Shop(http://www.londonastrology.com/)
John Hayes(http://www.johnhayes.biz/)
http://jh.cocoloni.jp/campaign.cgi?cpno=1600796452)
イギリスではあらゆる種類のパワーストーンも手に入る