『ポール・スミス展 HELLO,MY NAME IS PAUL SMITH』開催中
英国を代表するファッション・ブランドのひとつである“サー”・ポール・スミス。 2013年にロンドンのデザイン・ミュージアムで開催され、好評を博した彼の展覧会『ポール・スミス展HELLO,MY NAME IS PAUL SMITH』が日本に上陸。すでに京都での展示を終え、現在東京・上野の森美術館で開催中です。ポール・スミスは1946年にイギリスで生まれました。16歳でノッティンガムの服飾倉庫で働き始め、建築やデザイン、ファッション、芸術にも親しむようになると、70年にノッティンガムの裏通りで小さな店を開き、デザイナーとしてのキャリアをスタートさせました。そして今や約70の国と地域で展開する世界的なブランドへと成長を遂げました。
先日、東京での開催に先立ち、プレス用のプレビュー日にお招きいただき、展示を楽しんできました。
ポールの記念すべき1号店。彼のブレインストーミングの可視化。初めてのショールームとなったパリのホテルの寝室の再現。プロモーションやコレボレーションの記録など、展示は主に9つの要素で構成されています。なかでも私が興味深かったのは、ポールのオフィスと彼のデザインスタジオを忠実に再現した展示でした。
“サー”の称号をもらっているのに。ドリス・ヴァン・ノッテンやアレキサンダー・マックイーンをデビュー時からバックアップしていたような人格者なのに。そしてもちろん他にも数々の偉大な功績があるのに。決して偉ぶることのない彼の人柄が、この展示にはそのまま反映されているなあと感じられました。
東京の展示は8/23まで。その後は9/11から10/16まで名古屋で開催されます。ぜひ足を運んでみてください。
『ポール・スミス展 HELLO, MY NAME IS PAUL SMITH』
・東京……上野の森美術館
2016年7月27日(水)~8月23日(火)
・名古屋……松坂屋美術館
2016年9月11日(日)~10月16日(日)
(※京都はすでに終了)
公式WEBサイト:http://paulsmith2016.jp/index.html
内田 正樹
エディター、ライター、ディレクター。雑誌SWITCH編集長を経てフリーランスに。音楽をはじめファッション、映画、演劇ほか様々な分野におけるインタビュー、オフィシャルライティングや、パンフレットや宣伝制作の編集/テキスト/コピーライティングなどに携わる。不定期でテレビ/ラジオ出演や、イベント/web番組のMCも務めている。近年の主な執筆媒体は音楽ナタリー、Yahoo!ニュース特集、共同通信社(文化欄)、SWITCH、サンデー毎日、encoreほか。編著書に『東京事変 チャンネルガイド』、『椎名林檎 音楽家のカルテ』がある。