「キングスマン」が帰ってくる! そこで音楽を通して前作をおさらい!
圧倒的なエンターテインメント性、スピーディーかつハチャメチャなアクション、そしてブラックなユーモアで、スパイムービーに新たな金字塔を打ち立てたのが、2015年のマシュー・ヴォーン監督作「キングスマン」でした。 その待望の続編となる「キングスマン:ゴールデン・サークル」が、いよいよ2018年1月5日から公開されます。表向きはロンドンの高級テーラー。だが実はどの国にも属さない独立したスパイ機関、それが「キングスマン」。記念すべき第1作は、「キングスマン」のエース・エージェントである演じるハリー(コリン・ファース)と、彼の亡き恩人の息子であるエグジー(タロン・エガートン)が出会い、エグジーはハリーの導きでキングスマンを目指します。しかしハリーは物語中盤でまさかの戦死。ハリーの意志を継いで一人前のエージェントとなったエグジーが大活躍してエンドロールを迎えました。
その手法は王道にして緻密。ドラマチックかつシンフォニックな旋律で物語を大いに盛り上げました。オリジナルスコアが収録されたサウンドトラック盤は現在CDが容易に入手できますし、Apple Musicなどのストリーミングでもリスニングが可能です。
![20171214_kingsman_1](https://www.british-made.jp/wp-content/uploads/2017/12/20171214_kingsman_1.jpg)
「レイヤー・ケーキ」(2004年。しかも主演はダニエル・クレイグ!)然り「キック・アス」(2010年)然り、本作以前からマシュー・ヴォーン監督作は音楽に定評がありましたが、前作では本編随所で聴けた既存曲の使い方がこれまたクールでした。
ダイアー・ストレイツの「マネー・フォー・ナッシング」は冒頭で使われました。MTV至上主義への批判が込められていたこの曲は、宿敵となるIT長者の大富豪ヴァレンタイン(サミュエル・L・ジャクソン)との戦いを暗示していたかのようでした。言うまでもなくマシュー・ヴォーン監督もイギリ人。さらに裏の裏に込められたメッセージもあるのかな?と勘ぐってしまいます。
![20171214_kingsman_2](https://www.british-made.jp/wp-content/uploads/2017/12/20171214_kingsman_2.jpg)
さて、待望の続編ですが、監督とともにヘンリー・ジャックマン&マシュー・マージェソンのコンビももちろん続投です。複数のバージョンが存在する予告編ではフランク・シナトラの「マイ・ウェイ」やザ・フーの「マイ・ジェネレーション」が使われていましたが、今回はどんな音楽と映像のシンクロマジックが実現するのでしょうか?
![20171214_kingsman_3](https://www.british-made.jp/wp-content/uploads/2017/12/20171214_kingsman_3.jpg)
あ、それとステイツマンのメカニック役で、元ボンドガールのハル・ベリーが登場します。さらにホームページを見ると、何だか粗末(に字面だけでは見える)な役で、かのエルトン・ジョンがクレジットされています。これも忘れずにチェック……というか、まあ嫌でも目に飛び込んでくるのでしょう(笑)。
最後にもう一度。「キングスマン:ゴールデン・サークル」は2018年1月5日から公開です。宣伝キャッチコピーの通り「秒でアガる」はずの傑作を期待しましょう! ではまた。
Text by Uchida Masaki
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内田 正樹
エディター、ライター、ディレクター。雑誌SWITCH編集長を経てフリーランスに。音楽をはじめファッション、映画、演劇ほか様々な分野におけるインタビュー、オフィシャルライティングや、パンフレットや宣伝制作の編集/テキスト/コピーライティングなどに携わる。不定期でテレビ/ラジオ出演や、イベント/web番組のMCも務めている。近年の主な執筆媒体は音楽ナタリー、Yahoo!ニュース特集、共同通信社(文化欄)、SWITCH、サンデー毎日、encoreほか。編著書に『東京事変 チャンネルガイド』、『椎名林檎 音楽家のカルテ』がある。