稀代のシンガー、その功績を錚々たる面々が歌でリスペクト
このSTORIESでも度々紹介されていた『キングスマン:ゴールデンサークル』。早いものですでにBlu-ray&DVDがリリース、配信も開始されています。その中で、世界中の音楽ファンの度肝を抜く怪演(笑)を見せたのが、エルトン・ジョンでした(いやほんとあれはびっくりしたよ……)。
1969年のデビュー以来、「ユア・ソング(僕の歌は君の歌)」、「クロコダイル・ロック」、マリリン・モンロー(ノーマ・ジーン)に捧げられ、ダイアナ妃逝去の際にはリメイクもされた「キャンドル・イン・ザ・ウィンド(風の中の火のように)」、「ダニエル」など数多の代表曲を持ち、シングルとアルバムの総売り上げは、ビージーズやストーンズ、ピンク・フロイドを上回る約3億枚を誇るのです。 先日、そのエルトン・ジョンに捧げられたトリビュート・アルバム『ユア・ソング〜エルトン・ジョン ベスト・ヒッツ・カヴァー』がリリースされました。
『ユア・ソング〜』(=つまり『Revamp』)では、エルトンと大の仲良しというレディー・ガガ、今月(4月)来日中で、デビューをエルトンに後押ししてもらったというエド・シーラン、さらにコールドプレイ、フローレンス・アンド・ザ・マシーン、マムフォード&サンズ、メアリー・J. ブライジ、ザ・キラーズ、Qティップ、サム・スミス、マイリー・サイラス、クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジほかといった錚々たる面々が参加しています。
『ユア・ソング〜』日本盤にちらっと触れていきましょう。まずはレディー・ガガの歌う「ユア・ソング(僕の歌は君の歌)」がリードトラックの役割を果たし、アルバムの1曲目を飾っています(※海外盤及び配信盤は曲順が異なります)。
エルトンの代表曲は、そのほとんどが作詞家であるバーニー・トーピンとのパートナーシップから生まれたもの。つまりこのトリビュート盤は、50年に渡って続いてきた二人の絆と、そのクリエイティブの功績に対して捧げられているのです。美しいメロディ、詩情溢れるリリック。二人の書いた数々の名曲の普遍的な魅力は、このトリビュート盤からも大いに感じられるはずです。
そしてその家族と過ごす時間を増やすため、今年9月に始まる世界ツアーを最後に公演活動から引退すると表明しています(*アルバム制作や作曲活動は継続とのこと)。
『ユア・ソング〜エルトン・ジョン ベスト・ヒッツ・カヴァー』、ぜひチェックしてください。ではまた!
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内田 正樹
エディター、ライター、ディレクター。雑誌SWITCH編集長を経てフリーランスに。音楽をはじめファッション、映画、演劇ほか様々な分野におけるインタビュー、オフィシャルライティングや、パンフレットや宣伝制作の編集/テキスト/コピーライティングなどに携わる。不定期でテレビ/ラジオ出演や、イベント/web番組のMCも務めている。近年の主な執筆媒体は音楽ナタリー、Yahoo!ニュース特集、共同通信社(文化欄)、SWITCH、サンデー毎日、encoreほか。編著書に『東京事変 チャンネルガイド』、『椎名林檎 音楽家のカルテ』がある。