ポール・マッカートニーの新作!来日! ポップの巨人、動く | BRITISH MADE

BM RECORDS TOKYOへようこそ ポール・マッカートニーの新作

2018.08.09

新作!来日! ポップの巨人、動く

ポール・マッカートニーからLINEが届いた。いや、暑さのせいでもホラでも何でもなく実話です。
かなり以前、ポールのLINEアカウント(※日本語。JPアカウント)に友だち登録したところ(笑)、来日やリリース期間はもとより、その波が過ぎ去ってもちょいちょい画像やメッセージを送られていた覚えがありました。
時折「ポール(=中の人)、マメだなあ……」と感心していたのですが、先日、久々にインパクトのある便りが届きました。
それはニューアルバム『エジプト・ステーション』と、その先行シングル「アイ・ドント・ノウ」、「カム・オン・トゥー・ミー」のリリース発表でした。
前者は9月7日リリース。後者の2曲はすでにリリース済みで、主要な配信/サブスクリプションサービスで聴くことができます。
「アイ・ドント・ノウ」は物憂げな冒頭から優しみのあるメロディに展開していきます。人生における普遍的な問いかけを歌い上げているように感じられる、哀愁たっぷりのナンバーです。
一方、「カム・オン・トゥー・ミー」は「君の魅力に抗うなんて無理さ」、「じゃあ僕だって誘っちゃうよ?」と歌う、ストンパーなリズムが弾けるミドルテンポのナンバーです。終盤のロックな煽りと盛り上げもたまりません。
『エジプト・ステーション』は、2013年の『New』以来のアルバムです。
現時点では「アイ・ドント・ノウ」、「カム・オン・トゥー・ミー」の2曲を聴いただけですが、何だか『New』以上に往年のポールメロディーが帰ってくるような予感が。しかも面白いのはそれでいて『New』よりもビートルズっぽさが匂ってこないあたりなんですよね。

現在76歳。近年は2013年、2015年、2017年とよく来日して、エネルギッシュなステージを繰り広げていました。
長丁場のライブにおいて、ただでさえ歌いっぱなしなのに、しかも曲と曲の間に水を全く口にしないことも話題になりました。いやはやパワフルです。
でも「アイ・ドント・ノウ」、「カム・オン・トゥー・ミー」からは76歳“なりの”というか、ちょっと枯れた歌声が聴こえてくるのも、何だか味わい深くて私は好きなんですよね。

そんなポールですが、今回もプロモーションには精力的な模様です。まずアメリカでは先日放送されたテレビ番組「ザ・レイト・レイト・ショウ・ウィズ・ジェームズ・コーデン」の名物企画「カープール・カラオケ」にポールが出演した回の拡大版が8月20日に放送されるそうです。すげえ、ポールと車に乗って歌いてえ!
さらになんと、かのアビーロードスタジオでシークレットライブも行なったというではないですか。会場にはマッカートニーのファミリー、ジョニー・デップ、カイリー・ミノーグ、リヴ・タイラー、オーランド・ブルームらも姿を見せていたとのこと。何かもう全方位でいろいろとうらやましくてイヤになる……(笑)。しかも御大、アビーロードの横断歩道も軽快に渡っちゃっていました。やるよねえー。

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そして待望の来日です。昨年4月以来、1年6カ月振り7度目となる来日公演は、10月31日、11月1日に東京ドーム、11月8日にナゴヤドームで開催されます。ちなみに名古屋での公園はこれが初となります。
9月17日のカナダ・ケベック公演から始まるワールドツアーの一環として、北米、欧州を回ってやってくる模様です。ちなみに故郷のリヴァプールを含む、3年半ぶりの英国公演を行うこともトピックのひとつです。

『エジプト・ステーション』、来日公演。御歳70を超えてもなおヒップでポップなポール・マッカートニー。アルバムの全貌が楽しみでなりません。
あらためて言うまでもありませんが、ポールの音楽はビートルズにさほど詳しくないリスナーでも間違いなく十二分に楽しめます。
もし「いまから聴いてみたい」という方には、入門編としても最適な2016年にリリースされた『ピュア・マッカートニー〜オール・タイム・ベスト』がありますので、ぜひチェックしてみてください。ではまた!!

Text by Uchida Masaki

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内田 正樹

内田 正樹

エディター、ライター、ディレクター。雑誌SWITCH編集長を経てフリーランスに。音楽をはじめファッション、映画、演劇ほか様々な分野におけるインタビュー、オフィシャルライティングや、パンフレットや宣伝制作の編集/テキスト/コピーライティングなどに携わる。不定期でテレビ/ラジオ出演や、イベント/web番組のMCも務めている。近年の主な執筆媒体は音楽ナタリー、Yahoo!ニュース特集、共同通信社(文化欄)、SWITCH、サンデー毎日、encoreほか。編著書に『東京事変 チャンネルガイド』、『椎名林檎 音楽家のカルテ』がある。

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