007公開延期。それでも面白過ぎるダニエル・クレイグ映像集。
このコーナーでも筆者のイチ推しとして度々紹介してきた007シリーズ最新作「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」ですが、皆様ご承知の通り、昨今の新型コロナウィルスの影響により、全世界で公開延期が決定。これを受けて、日本も当初の今年4月10日から、あらためて11月20日ロードショーがアナウンスされました。MGM, Universal and Bond producers, Michael G. Wilson and Barbara Broccoli, announced today that after careful consideration and thorough evaluation of the global theatrical marketplace, the release of NO TIME TO DIE will be postponed until November 2020. pic.twitter.com/a9h1RP5OKd
— James Bond (@007) March 4, 2020
アーティストの単独ツアーについては、まだ5月以降の大きなキャンセルは発表されていない模様ですが、直近の来日公演についてはことごとく中止となっています。
話を007に戻しますが、前述の通り中国市場での収益が見込めず、他も軒並みダメージをくらっている昨今です。予定通り公開されていた場合、世界興収は当初の予測より3割以上も落ち込んたはずとも言われています。
映画では春に公開予定の作品を初夏に延期したケースもありましたが、こればかりは劇場のシフトや他の公開作の関係も関わってきます。夏ど真ん中に予定の大作は(ウィルス騒動が鎮静化していれば)もちろん予定のスクリーンを手放さずに公開したいでしょう。
監督の交代劇などもあり、クランク・インこそかなりの突貫状態だったようですが、キャリー・フクナガ監督も、主演かつ自らプロデューサーにも名を連ねているダニエル・クレイグも、今回の仕上がりにはかなりの自信を持っている模様です。ウィルス騒動もなく、予定通り公開されていたら「007/スカイフォール」超えとなるシリーズ最高の初速収益も有り得たわけです。そのため海外の非公式ファンサイト「MI6-HQ.com」では、「公衆の安全確保とクレイグの最後の花道のために公開延期を」と訴える嘆願書も掲載されました。
言うまでもなく「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」は大作級です。掲示物などは作り直しですし、CM費用などもさらにかかります(※ちなみに今回の延期による損失は3000万から5000万ドルとも言われています……)が、要は「この騒動とその余波はまだ当面収束しない」と踏んだのでしょうし、ファンの飢餓感を煽るだけ煽ってきちんと収益も含めて良い形でクレイグ=ボンドシリーズの花道を飾るためにも、11月公開は英断だったと私は捉えています。
……と、かなり前置きが長くなりましたが、今回、このコーナーを書くにあたって、ちょっと悩みました。「アガるUKロック」、「音楽で元気を」といったテーマもアリっちゃアリなんですが、何せその音楽ビジネスが日本では岐路に立たされているような状況でもあり。
あ、もちろんサブスクリプションやオフィシャルのビデオコンテンツなどにはどんどん課金しましょうね! こういう時期だからこそ、エンターテイメントの灯を消さないためにも、それはとても大事なことです。
で、今回は私がここ最近むちゃくちゃ笑ったコンテンツを紹介することに。そう、くだんのダニエル・クレイグが3月7日にアメリカのバラエティ番組「Saturday Night Live」に出演した際の映像です。以下、いくつか貼っていきます。
Give it up for Craig.
— Saturday Night Live – SNL (@nbcsnl) March 8, 2020
.#SNL pic.twitter.com/RvvNyoNgpf
Daniel Craig has so much fun when he's here. pic.twitter.com/D55sQNjsBI
— Saturday Night Live – SNL (@nbcsnl) March 4, 2020
This is Daniel Craig.
— Saturday Night Live – SNL (@nbcsnl) March 6, 2020
An incredibly serious actor. pic.twitter.com/LdIXup0q9V
007シリーズしかご存知ないかたはクールでコワモテな印象が強いかもしれませんが、そもそもクレイグは音楽演劇学校を出て舞台でデビューした俳優です。実力もあるし、コメディも大好きな様子でかなりノリノリです。特に007シリーズのPR稼働では(戦略的に?)ボンドとは対極的にはっちゃける傾向があるのですが、今回も新作の特出し画像と銘打ったコメディやウィルスネタなど、かなりトバしています(笑)。
ウォッカマティーニ、じゃなくて、レッドブルをパイングラスで、ってあんた…(苦笑)。
And now…a sneak peek of . #SNL pic.twitter.com/EQuxdIvX6P
— Saturday Night Live – SNL (@nbcsnl) March 8, 2020
, . #SNL pic.twitter.com/GUQLnH6Srx
— Saturday Night Live – SNL (@nbcsnl) March 8, 2020
You can't stop Debbie Downer. #SNL pic.twitter.com/gUMrMCa1Vy
— Saturday Night Live – SNL (@nbcsnl) March 8, 2020
Thank you Daniel Craig, @theweeknd, @ewarren, and @TheRealDratch ‼️ Goodnight ‼️ #SNL pic.twitter.com/euDmJiE1Y9
— Saturday Night Live – SNL (@nbcsnl) March 8, 2020
あと、番組は違いますがこちらもボンドネタ。CBSの「The Late Show with Stephen Colbert」から。レンタカーをなかなか借りられないボンド。本人が「笑ってはいけないジェームズ・ボンド」状態になっているのもウケる(笑)。
いかがでしたか。暗い世相ですが、どうかユーモアも忘れずに。それではまた!
内田 正樹
エディター、ライター、ディレクター。雑誌SWITCH編集長を経てフリーランスに。音楽をはじめファッション、映画、演劇ほか様々な分野におけるインタビュー、オフィシャルライティングや、パンフレットや宣伝制作の編集/テキスト/コピーライティングなどに携わる。不定期でテレビ/ラジオ出演や、イベント/web番組のMCも務めている。近年の主な執筆媒体は音楽ナタリー、Yahoo!ニュース特集、共同通信社(文化欄)、SWITCH、サンデー毎日、encoreほか。編著書に『東京事変 チャンネルガイド』、『椎名林檎 音楽家のカルテ』がある。