こんにちは、トーキョーから川合亮平です。
最近すっかりミステリー読書にはまっています。
もう少し厳密に書くと、英国人作家が手がける英国が舞台の洋書ミステリー読書が面白くてたまらない、と思っています。
あ、そうそう、すっかりはまっているで思い出しました。
アボカドを1日一個必ず食べる、ということも数ヶ月間すっかりはまっていたんですよ。
でも最近どうも身体に湿疹が出てくるようになって、試しにアボカド摂取をストップしてみたら湿疹が引いてきたので、「なんでやねん」と口を尖らせながらも現在はアボカド自粛中です。
再開次第、全国的にお知らせ致しますね。(って、誰も知りたくない)
とまれ、英国ミステリー。
僕が最近読んで「オモチロくて仕方ないぜ」と思った3冊をこれから紹介するのですが、全て同じ著者による3冊になります。
彼の名は、Anthony Horowitz(アンソニー・ホロウィッツ)。
40年に及ぶ作家キャリアを持ち、英国の中で最も多作な作家の一人と評されています。
これまでは、『アレックスライダー』シリーズをはじめとするヤングアダルトジャンルの世界的ベストセラー作家、そして、『刑事フォイル』、『名探偵ポアロ』『バーナビー警部』などの大ヒットテレビシリーズの脚本家として主に活躍し、その分野での世間的な認知を得てきたと理解しています。
しかしここ数年、ご本人的には書籍のミステリー作家としての仕事に力を注いでいらっしゃるようで、今回紹介するのはどれもベストセラーとなっている近刊の3冊となります。
ちなみに僕がアンソニーさんを知ったのは、彼が脚本を書き2016年にBBCで放送された『ニュー・ブラッド 新米捜査官の事件ファイル』について、東京とロンドンをつないで電話インタビューをさせていただいたことがきっかけです。
それはもう3、4年ほど前の話ですが、その際、「才能溢れる現役の大御所なのに、なんて地に足のついた親しみやすい人なんだ」という好印象を持ったんです。
さらに『ニュー・ブラッド 新米捜査官の事件ファイル』がやたらめったら面白かったこともあり、彼の作品は間違いない、という確信に至った次第です。
■『ニュー・ブラッド 新米捜査官の事件ファイル』のトレーラーです↓↓↓
*ちなみに、今のロンドンの街並みが鮮やかに描かれているのも魅力の『ニュー・ブラッド 新米捜査官の事件ファイル』は、日本では現在プライムビデオで視聴可能です。
https://amzn.to/38zfSRc
■ おすすめ その1
その1:「ロンドン大好きっ子」を公言するアンソニーさんが現代のロンドンを縦横無尽に使い物語が進行していきます。ロンドンを知る読者なら、街の情景や匂い、雰囲気がリアルに伝わってきてとても臨場感を持って読み進められます。
その2:メインキャラクターは“元刑事ホーソン”という頭は切れるが一癖も二癖もある中年男性なんですが、サイドキック(『シャーロック・ホームズ』でいうところのワトソン的存在)としてアンソニーさん“本人”が登場しています。そういうリアルとフィクションが交差するユニークな設定が物語をより立体的にしています。
その3:本格的でぐいぐい読ませるミステリー小説でありながら、ユーモアを散りばめたライトなエンターテイメント作品としても楽しめます。この2つ要素の見事な両立はアンソニー氏の真骨頂というか、彼の天才性を感じずにはいられません。
■ おすすめ その2
シリーズ1作目、2作目、どちらが面白いか?
うーん、甲乙つけがたいです。
僕としては本当に、どちらもめちゃくちゃ楽しみました。
2冊とも一気に最終ページまでたどり着いた感覚です。
待ちきれない。
陳腐な表現であいすみませんが、「待ちきれない」というのが今の僕の率直な感想です。
*ちなみに、こちらはアンソニー氏がホーソンシリーズについて語っているインタビュー音源です。元はポッドキャストなので音声のみですが、ご興味ある方は聴いてみてください。彼の熱意と作品の魅力が伝わってきますよ。僕は繰り返し聴いてます。
こちらの作品は日本でもありとあらゆるミステリー賞をベローーーンと総なめしている模様なのでご存知の方も少なくないかもしれません。
僕は前述のホーソンシリーズx2を読んですぐ後にこちらにとりかかりました。
ホーソンシリーズの舞台は現代ロンドンでしたが、こちらは1950年代の英国のとある田舎町が舞台。
舞台は違えど、アンソニー節はそのままで、彼が筆に込める勢いとエネルギーはこの作品でも炸裂していました。
本人曰く「今まで誰もやったことがないミステリーの設定」という画期的からくりを是非体験してみてください。
“アクロバティック”とでも表現したいくらいの展開と設定に心躍らせながら読み進めました。
ちなみに、アンソニーさんはとあるインタビューでこの作品もシリーズ化するとおっしゃっています。
具体的な刊行日などはまだ発表になっていないと思いますが、僕としては人生の楽しみがまた1つ増えてうれしい限りです。
3冊、読みたくなりましたか?
僕個人的には、
氏へのインタビュー → 『ニューブラッド』 → ポッドキャストに上がっている彼のインタビューを多聴 → The Word is Murder → The Sentence is Death → Magpie Murders →・・・・・
という過程を経て、完全なるアンソニー・ホロウィッツ・ファンになりました。
本を読むとき、選ぶ時って、その作家が信用に足りるかどうか?というのが僕としてはとても重要な要素になってきます。
そもそも、限られた人生の時間をある一定量捧げることになるわけですからね。
そういう意味で、アンソニーさんは僕の中では数少ない信用に足りる作家の一人です。
彼の未来の作品は無論、過去の作品、関連作品、彼がおすすめする作品は、無条件で選択できる安心感を持っています。
そして今後、それらの作品を自分の頭と身体に通過させていくことを心から楽しみに思っています。
では、次回もBritishなStoryをお楽しみに。
川合亮平でした。
川合亮平が全面監修を手がける『自分ツッコミくまと英会話』シリーズ第3弾。
『自分ツッコミくまと 朝から夜までひとこと英語表現500』
2020年3月14日に発売になります。
シンプルなんだけど鋭いくまさんのイラストと共にシンプルで実用的な英語が学べる一冊です。
https://amzn.to/39xYgXb
最近すっかりミステリー読書にはまっています。
もう少し厳密に書くと、英国人作家が手がける英国が舞台の洋書ミステリー読書が面白くてたまらない、と思っています。
あ、そうそう、すっかりはまっているで思い出しました。
アボカドを1日一個必ず食べる、ということも数ヶ月間すっかりはまっていたんですよ。
でも最近どうも身体に湿疹が出てくるようになって、試しにアボカド摂取をストップしてみたら湿疹が引いてきたので、「なんでやねん」と口を尖らせながらも現在はアボカド自粛中です。
再開次第、全国的にお知らせ致しますね。(って、誰も知りたくない)
とまれ、英国ミステリー。
僕が最近読んで「オモチロくて仕方ないぜ」と思った3冊をこれから紹介するのですが、全て同じ著者による3冊になります。
彼の名は、Anthony Horowitz(アンソニー・ホロウィッツ)。
天才:アンソニー・ホロウィッツ氏とは?
これまでは、『アレックスライダー』シリーズをはじめとするヤングアダルトジャンルの世界的ベストセラー作家、そして、『刑事フォイル』、『名探偵ポアロ』『バーナビー警部』などの大ヒットテレビシリーズの脚本家として主に活躍し、その分野での世間的な認知を得てきたと理解しています。
しかしここ数年、ご本人的には書籍のミステリー作家としての仕事に力を注いでいらっしゃるようで、今回紹介するのはどれもベストセラーとなっている近刊の3冊となります。
ちなみに僕がアンソニーさんを知ったのは、彼が脚本を書き2016年にBBCで放送された『ニュー・ブラッド 新米捜査官の事件ファイル』について、東京とロンドンをつないで電話インタビューをさせていただいたことがきっかけです。
それはもう3、4年ほど前の話ですが、その際、「才能溢れる現役の大御所なのに、なんて地に足のついた親しみやすい人なんだ」という好印象を持ったんです。
さらに『ニュー・ブラッド 新米捜査官の事件ファイル』がやたらめったら面白かったこともあり、彼の作品は間違いない、という確信に至った次第です。
■『ニュー・ブラッド 新米捜査官の事件ファイル』のトレーラーです↓↓↓
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現代のロンドンが愛情をもって描かれる“元刑事ホーソン”シリーズ
おすすめ3冊のうちの2冊は、“元刑事ホーソン”シリーズの第1巻と2巻です。■ おすすめ その1
2017年刊行の第1巻:『The Word is Murder』 https://amzn.to/2TuB8DA
上記の邦訳版は2019年に刊行されています。『メインテーマは殺人 (創元推理文庫)』 https://amzn.to/38wX7On
おすすめの理由を一言で書くと、“読めばわかる”ということなんですが、ポイントをシンプルに3つにまとめると以下です。その1:「ロンドン大好きっ子」を公言するアンソニーさんが現代のロンドンを縦横無尽に使い物語が進行していきます。ロンドンを知る読者なら、街の情景や匂い、雰囲気がリアルに伝わってきてとても臨場感を持って読み進められます。
その2:メインキャラクターは“元刑事ホーソン”という頭は切れるが一癖も二癖もある中年男性なんですが、サイドキック(『シャーロック・ホームズ』でいうところのワトソン的存在)としてアンソニーさん“本人”が登場しています。そういうリアルとフィクションが交差するユニークな設定が物語をより立体的にしています。
その3:本格的でぐいぐい読ませるミステリー小説でありながら、ユーモアを散りばめたライトなエンターテイメント作品としても楽しめます。この2つ要素の見事な両立はアンソニー氏の真骨頂というか、彼の天才性を感じずにはいられません。
■ おすすめ その2
2019年刊行のホーソン・シリーズ第2巻:『The Sentence is Death 』 https://amzn.to/3cHgibN
こちらは、現時点ではまだ邦訳版は出ていないようです。シリーズ1作目、2作目、どちらが面白いか?
うーん、甲乙つけがたいです。
僕としては本当に、どちらもめちゃくちゃ楽しみました。
2冊とも一気に最終ページまでたどり着いた感覚です。
Twitterにてアンソニー氏本人から返信をいただきました!
ホーソンシリーズの最新第3弾『Moonflower Murders(←タイトル秀逸!)』は今年2020年8月刊行のようですね。
ホーソンシリーズの最新第3弾『Moonflower Murders(←タイトル秀逸!)』は今年2020年8月刊行のようですね。
陳腐な表現であいすみませんが、「待ちきれない」というのが今の僕の率直な感想です。
*ちなみに、こちらはアンソニー氏がホーソンシリーズについて語っているインタビュー音源です。元はポッドキャストなので音声のみですが、ご興味ある方は聴いてみてください。彼の熱意と作品の魅力が伝わってきますよ。僕は繰り返し聴いてます。
画期的からくりに世界が驚嘆・歓喜したシリーズ第1弾
■ おすすめ その3 2016年刊行の『Magpie Murders』 https://amzn.to/3cKUBrp
2018年刊行、上記の邦訳版『カササギ殺人事件 (全2巻)』 https://amzn.to/2TJXi3H
アンソニー氏が本作について語っている動画です↓↓↓ 僕は前述のホーソンシリーズx2を読んですぐ後にこちらにとりかかりました。
ホーソンシリーズの舞台は現代ロンドンでしたが、こちらは1950年代の英国のとある田舎町が舞台。
舞台は違えど、アンソニー節はそのままで、彼が筆に込める勢いとエネルギーはこの作品でも炸裂していました。
本人曰く「今まで誰もやったことがないミステリーの設定」という画期的からくりを是非体験してみてください。
“アクロバティック”とでも表現したいくらいの展開と設定に心躍らせながら読み進めました。
ちなみに、アンソニーさんはとあるインタビューでこの作品もシリーズ化するとおっしゃっています。
具体的な刊行日などはまだ発表になっていないと思いますが、僕としては人生の楽しみがまた1つ増えてうれしい限りです。
信用に足りるかどうか
いかがでしたでしょうか?3冊、読みたくなりましたか?
僕個人的には、
氏へのインタビュー → 『ニューブラッド』 → ポッドキャストに上がっている彼のインタビューを多聴 → The Word is Murder → The Sentence is Death → Magpie Murders →・・・・・
という過程を経て、完全なるアンソニー・ホロウィッツ・ファンになりました。
本を読むとき、選ぶ時って、その作家が信用に足りるかどうか?というのが僕としてはとても重要な要素になってきます。
そもそも、限られた人生の時間をある一定量捧げることになるわけですからね。
そういう意味で、アンソニーさんは僕の中では数少ない信用に足りる作家の一人です。
彼の未来の作品は無論、過去の作品、関連作品、彼がおすすめする作品は、無条件で選択できる安心感を持っています。
そして今後、それらの作品を自分の頭と身体に通過させていくことを心から楽しみに思っています。
では、次回もBritishなStoryをお楽しみに。
川合亮平でした。
『自分ツッコミくまと 朝から夜までひとこと英語表現500』
2020年3月14日に発売になります。
シンプルなんだけど鋭いくまさんのイラストと共にシンプルで実用的な英語が学べる一冊です。
https://amzn.to/39xYgXb
川合 亮平
(かわいりょうへい)
通訳者・東京在住
関西の人気テレビ番組で紹介され、累計1万部突破の『なんでやねんを英語で言えますか?』(KADOKAWA)をはじめ、著書・翻訳書・関連書は10冊以上を数える。
通訳者としては直近で東京五輪関連のビジネス会議、アスリート通訳に携わる。その他、歌手のエド・シーラン、映画『ファンタビ』シリーズのエディ・レッドメイン、BBCドラマ『シャーロック』のベネディクト・カンバーバッチ、マーティン・フリーマン、ヒットドラマ『ダウントン・アビー』の主要キャストなど、ミュージシャン、俳優への通訳・インタビューも多数手がけている。