先日、イギリスの南の方に位置するセブンシスターズに行く機会があった。仕事で訪れた場所だったけれど、9年前にイギリスに1ヶ月滞在したときに1度だけ来たことがある場所だった。
7つの真っ白な崖をシスターズと呼び、それぞれに名前がついている。偶然にも、今回の滞在も9年前に来たイーストボーンという小さな田舎町だった。海が近くにあって、でも山も見える。海辺に並んだベンチには海を眺めながらのんびり過ごすおじいちゃんおばあちゃんがたくさんいて、若者は海辺に座っている。騒ぐこともなく、みんな海を静かにのんびりと眺めているような、いわゆる「イーストボーン時間」なんて言葉を使いたくなるような場所。
町のお店はほとんどが17時には閉まってしまうし、おしゃれなお店はこれといって見つからない。だけれどもわたしにとっては、家の庭には手入れされたバラがきれいに咲いていてそれを見ながら散歩することさえ楽しめる、かわいい場所なのだ。
イギリスで初めて行ったのがイーストボーンだったので、わたしの中のイギリスの女の子と言えば、雑誌で特集されるようなおしゃれに敏感なロンドンガール、ではなくて、Tシャツにショートパンツで、休日は海辺でアイスを食べながら散歩するのが日課、のような印象だった。
今回仕事で訪れたセブンシスターズの管理人さんも、まさにわたしの思うイギリスの女の子像のような人だった。初めて会った日、まさにTシャツにショートパンツ、足下はサンダルを履くでもなく裸足でペタペタと玄関から出て来た。
彼女はセブンシスターズが一望出来る場所で、自分で少しずつ手を加えながら改装した家に犬と暮らしている。養子に迎えた中国人の娘は、町の学校に通っていて寮に入っているそう。電気の通らない家で彼女は太陽と共に起き、日が沈めば眠る。セブンシスターズという石灰岩で出来た白い岩肌を眺めながら、常に自然と向き合って生活している姿が凛としていてたくましかった。石灰岩というものは削れていくものなので、その上に建つ彼女の家もそのうち住めなくなってしまうそう。海の側なので湿気で家の手入れも大変なようだ。中国人の女の子を養子で迎え入れている彼女の家にはオリエンタルなものが溢れていた。テーブルクロスも食器も置物も。けれども、私の思うイギリスらしいアイテムも、何も気にすることなく一緒に使われていた。それがとてつもなくおしゃれに見えるのだ。イギリスのものとオリエンタルなものは遠い気がしていたので、彼女の家に一歩足を踏み入れた瞬間の、今までに感じたことのない違和感にわーっと心が躍った。
自分の好きなものを思うがままにぎゅっと集めた家が、Tシャツにショートパンツに裸足という出で立ちで現れた彼女らしい。自分の好きなものに忠実で、好きなものを好き!と大声で言えて、身構えずに自分のスタイルに出来ちゃうのがイギリスの女性なのかな、と思う。おしゃれなロンドンガールもきっとそうで、ずっと好きなものは好き。トラッドなものも着るしそうじゃないものも自分が好きなら取り入れる。フットワークの軽さというか、好きなものに対して純粋で真摯なのが、イギリスの女の子なのかもしれない。
7つの真っ白な崖をシスターズと呼び、それぞれに名前がついている。偶然にも、今回の滞在も9年前に来たイーストボーンという小さな田舎町だった。海が近くにあって、でも山も見える。海辺に並んだベンチには海を眺めながらのんびり過ごすおじいちゃんおばあちゃんがたくさんいて、若者は海辺に座っている。騒ぐこともなく、みんな海を静かにのんびりと眺めているような、いわゆる「イーストボーン時間」なんて言葉を使いたくなるような場所。
町のお店はほとんどが17時には閉まってしまうし、おしゃれなお店はこれといって見つからない。だけれどもわたしにとっては、家の庭には手入れされたバラがきれいに咲いていてそれを見ながら散歩することさえ楽しめる、かわいい場所なのだ。
今回仕事で訪れたセブンシスターズの管理人さんも、まさにわたしの思うイギリスの女の子像のような人だった。初めて会った日、まさにTシャツにショートパンツ、足下はサンダルを履くでもなく裸足でペタペタと玄関から出て来た。
彼女はセブンシスターズが一望出来る場所で、自分で少しずつ手を加えながら改装した家に犬と暮らしている。養子に迎えた中国人の娘は、町の学校に通っていて寮に入っているそう。電気の通らない家で彼女は太陽と共に起き、日が沈めば眠る。セブンシスターズという石灰岩で出来た白い岩肌を眺めながら、常に自然と向き合って生活している姿が凛としていてたくましかった。石灰岩というものは削れていくものなので、その上に建つ彼女の家もそのうち住めなくなってしまうそう。海の側なので湿気で家の手入れも大変なようだ。中国人の女の子を養子で迎え入れている彼女の家にはオリエンタルなものが溢れていた。テーブルクロスも食器も置物も。けれども、私の思うイギリスらしいアイテムも、何も気にすることなく一緒に使われていた。それがとてつもなくおしゃれに見えるのだ。イギリスのものとオリエンタルなものは遠い気がしていたので、彼女の家に一歩足を踏み入れた瞬間の、今までに感じたことのない違和感にわーっと心が躍った。