
防寒はもちろん、見た目や着こなしにも影響を与える素材選び。そこでドレスからカジュアルまで旬なスタイリングを得意とする四方章敬さんに、素材をベースにしたアウターの選び方やおすすめのコーディネートを指南してもらった。「デザインやカラーで遊びが少ない男性服では、素材選びは楽しみのひとつ。季節ごとに適した素材がさまざまにあり、特に英国はその宝庫。シーンに合わせた素材選びをして、お洒落な着こなしができるようになれば、より大人のスタイリングにランクアップできます」
キルティングは英国的王道のドレススタイルでキメる
ラベンハムを象徴する、冬の定番素材のキルティング。「ドレス寄りに今季アップデートした『デンストン2S』のこちらはポリエステル素材なので、ビジネスにもカジュアルにも合わせやすいですが、特に紡毛感のあるフランネルとの相性は抜群。トレンドのグレンチェックスーツで英国的な王道スタイルをキメましょう(四方)」。キルティングのツルッとした素材感には、シルクタイの美しい光沢感を合わせるのがポイントだ。
雨の日も安心のベンタイルは遊び心をプラス
防水性・防寒性に優れたコットン梳毛素材のベンタイルは、さらっとした見た目が特徴。「ベーシックなステンカラーコートなので、3シーズン着用できる梳毛のジャケット&パンツスタイルがしっくりハマリます。インナーも素材感を揃えてハイゲージニットですっきりとさせ、色目が沈みがちになる季節なので、ホワイトのタートルニットで明るめな表情に。足元は表革のローファーで傘も迷彩柄と、オフィスでも使えるスタイルに小物で遊びを加えています(四方)」
ワックスコットンに洗練さを加えた大人のアウトドアスタイル
アウトドアシーンの定番、ワックスコットンを使用したプライベートホワイト V.C.のコッテンハムジャケット。「ローゲージニットや紡毛系パンツ、マフラーやグレインレザーの革靴など、ざっくりとした素材感で統一しました。リアルなアウトドアスタイルにするのではなく、小物の味付けで大人っぽく洒脱に着こなすのがポイントです。重量感のあるアウターは重くなりがちなので、パープルカラーを挿すことで軽やかさを演出しています(四方)」
メルトンのG1ジャケットでドライブを軽快に!


モールスキンの優しい顔つきでリラックスした休日を!
ミリタリーなMA-1をモールスキンの上品な素材感とスリムなシルエットで、ドレスな雰囲気に仕上げたジャケット。「モールスキンの表面感に合わせて、紡毛系のタイやスエードシューズで素材のトーンを揃えています。ドネガルツイードのパンツやウールタイを合わせて、休日でも上品さを忘れないアダルトな着こなしに。インナーのニットを華やかな赤のカーディガンにすることで、リラックスしたスタイルが完成します(四方)」
素材別のアウターの着こなし、いかがでしたでしょうか? 「着用シーンに合った素材を使ったアウターを選び、その素材感に合わせたコーディネートを心がけるのが基本。あえて異素材同士を組み合わせる上級テクもありますが、まずは素材の見え方を合わせた着こなしを守るのが正攻法です」と四方さんはアドバイス。「キルティング」「ベンタイル」「ワックスコットン」「メルトン」「モールスキン」、それぞれの素材の特徴や個性を覚えて、今年の冬はアウターを軸としたお洒落を楽しんでいただきたい。
Text by Yasuhiro Okuyama / 奥山泰広(POW-DER)
Photo by K.Suzuki / 鈴木克典