
ブラシを使い分けるのには理由がある!

ところが、山羊の毛はとても繊細です。一般に市販されているブラシだと、使う度に毛が飛んでいってしまいます。なので、山羊毛のブラシは手植えされた最上級品がオススメといえます。ワックスを塗った後、水をつけてブラッシングして革の表面に輝きを出すためには、この山羊毛の繊細さが必要なのです」
山羊毛の柔らかさは次元が違う!

クリーナーとクリームは成分に注意!

女性の化粧でいうとクレンジングと一緒ですね。きっちりと磨いた後のデイリーケアとしてはブラッシングと乾拭き(からぶき)くらいでも大丈夫ですが、1〜2ヶ月に1回はフルケアとして古いワックスをしっかりと落とすようにしてください。ワックスをしっかりと落とすことによって、補色と保湿の役目を果たすクリームもはじめて浸透するようになります。
ほとんどのクリームは顔料によって色づけされています。顔料というのは絵の具のようにドロッとしたものなので、革の表面にしっかりと残ってくれて発色がいいのですが、表面に残るということは浸透していないということでもあります。それを落とさずにどんどん重ねていくと、革が硬化してしまいます。だから、自分は顔料ベースではなくて染料ベースのクリームを使うようにしています」
クリームは顔料ベース or 染料ベース?

使いやすいワックスとは?

靴磨きは瞬間芸ではない?

ワックスを塗る時の極意とは?

丸みのある輝きに到達!

鏡面磨きと汚れ落としでクロスも使い分けて!

ここからは自分史上最高の靴磨きへ!
ここまでご覧いただいた方は、かなりの靴好き、そして靴磨き好きであるのではないかと推察します。なかには、「今まで間違った磨き方をしていた」とお気づきになられた方もいらっしゃるでしょう。今回ご紹介してきたのは、これまでに約3万足もの靴を磨いてきたからプロだからこそ、たどり着くことができた結論の数々です。さぁ、自分史上最高の靴磨きに取り掛かりましょう。ケアアイテムを見る
Photo by Katsunori Suzuki / 鈴木克典
Text by Kiyoto Kuniryo / 國領磨人