使い続けることで完成する グレンロイヤル|永く使えるもの「Made to Last」 | BRITISH MADE

使い続けることで完成する グレンロイヤル|永く使えるもの「Made to Last」

2018.10.24

BRITISH MADE 5周年企画 Made to Last グレンロイヤル
今年で5周年を迎えたブリティッシュメイド。 5周年を記念して、スタッフが永く愛用するイギリス製品とそのストーリーを5週に渡ってお届けします。 第4回目はグレンロイヤルの正規輸入代理店である渡辺産業株式会社に約20年間勤める高塚のストーリー。学生のときイギリスに強烈な魅力を感じ、ノーザンプトンへ単身バックパッカーとして向かいます。今回はそんな高塚のストーリーをお届けします。

-イギリスに触れたキッカケを教えて下さい。

高塚 「今から20年ほど前ですね。大学生の時、セレクトショップでアルバイトをしていたのが始まりでした。国内、海外問わず色々なプロダクトに触れていく中で、イギリスのブランド、メーカーを見ていて直感的に『いいな』と思ったんです。中でも革小物や靴に惹かれていましたね。色々諸説はあるのですが、プロダクトやスタイルって元を辿ると不思議なことにイギリスへ突き当たるんです。シェットランドニットもスコットランド産、僕らの世代を象徴するアメトラでもルーツはイギリス。突き詰めていくと避けて通れない場所なんです。するとその製品が産まれる場所が見たくなった。ただの好奇心だけが僕を動かして、気が付いたらノーザンプトンへ向かっていましたね。」

-中でもノーザンプトンだったんですね。どのくらいの期間滞在したのでしょう?

「特にノーザンプトンを訪れたかったのは、靴の工場が見たかったからです。だから自然とノーザンプトンに惹かれていた。当時と言えば97年、僕が大学4年生の時です。イギリスではダイアナ妃が亡くなられた記憶に残る年。 そんな時代には当然インターネットも無ければ動画だってほとんど無い。通販だって電話対応するような時代です。だからどこへ行こうかと決めるための情報収集も雑誌の切り抜きを集めていたくらいです。(笑) 既に今の会社からは内定をもらっていたこともあり、夏休みの1ヶ月間イギリスへと向かいました。当時はちょうどバックパッカーブームの終わりくらいで、僕がイギリスに渡った時は海外旅行者も減少していました。会社に勤める前に体感しておこうという探究心もありましたが、それでも抑えられず、とにかく見たい、行きたいという気持ちが強かったですね。」

20181024_stories2 ノーザンプトンのファクトリーショップで購入したTricker’sのダービーシューズ。
高塚 「何も考えずただ衝動的に任せて来たということもあってホテルすら取っていませんでした。 つまり滞在中は毎日宿を探さないといけないということです。 午前中は1件1件、B&B(ベッド・アンド・ブレックファスト:イギリスでいう民宿のようなもの)を訪れ、“VACANCY(空室)”という看板が出ているところ片っ端からどんどんあたっていく…という生活を繰り返していました。 この時間に見つけないと午後は全て埋まってしまうんです!運よく見つけたら荷物を預けて、それから町へ出るというスリリングな日々でしたね。(笑)」

-サバイバルな体験ですね!宿が見つからなかったときはどうしていましたか?

「そんな時は僕と同じバックパッカーで、仕方なく宿泊料の高いツインの部屋に泊まっている人を見つけて『半額負担するから一緒に泊めてもらえない?』と交渉していました。(笑) チケット買うにしろ何にしろ自分から行動しないと何も始まらないという体験はそこで得られましたね。イギリスという僕にとっては異国の地でしたが、開いてみれば同じような環境の人々は国が違えど沢山いました。つまり、そういった宿泊施設には世界の情報が集まる。今で言うインターネットに近い感覚でした。」

20181024_stories3 ノーザンプトンのファクトリーマップが掲載されていた雑誌の切り抜きと現地で調達したマップ。
高塚 「やはり作り手が見える現場に行きたいということで工場やファクトリーショップ、シューミュージアムも訪れました。ロンドンに2週間ほど滞在していて、ファクトリーショップで1度見た時は何も買わなかったのですが、その後ロンドンに戻ってから猛烈に気になった靴があって…もう1度ノーザンプトンに戻ってまでして買ってしまいました。特に工場はとても印象的でしたね。思っているよりもフレンドリーで。半地下で入りづらい、仰々しい面持ちの店構えなのに『中に入ってよ。』と職人が快く迎え入れてくれたりして。お店で販売をしているだけじゃなくて、もっと知りたいなと思って、“行かないと分からない”匂いや音とかそういうものを体験出来ました。 」

20181024_stories4

-特に思い入れのあるものは何ですか?

高塚 「グレンロイヤルのライターケースですね。20年前、学生の頃働いていたセレクトショップの別注品です。学生といえば背伸びしたい年頃じゃないですか。(笑)タバコも吸っていたし、物だって本格的なものを持ちたい。そんな所で手が届く本物がこれだったんです。今はタバコを吸うことはなくなりましたが別の使い方をしています。トラベルセットに忍ばせておいて、旅行先でフレグランスのキャンドルに火を灯すために使っていますね。最初と今で目的が変化していくのもアイテムとしての魅力だと思います。」

20181024_stories5
高塚 「このロディアのレザーメモカバーは人生で初めて車を買った時に揃えたものです。何かアイデアが浮かんだ瞬間にチャチャッと書けるものが欲しい…でも初めての車で、しかも初めての輸入車だったので普通のものじゃ嫌だなと。その点これは見た目も良いしダッシュボードにちょうど入るサイズ感でぴったりでした。購入したのは12,3年前。これに関しては今も同じ用途で使い続けています。」

20181024_stories6
高塚 「これは入社して3,4年目に買ったグレンロイヤルのナイロンバッグ。グレンロイヤルといえばレザーバッグが有名です。 ただ、25歳くらいの若造にダレスバッグのようなレザーバックは分不相応だったんですよ。当時はスーツを着て営業してましたが、その点これはカジュアルにも合うし値段も当時の僕に見合っている。どこか社会性を感じさせながら身の丈にあったスタイルを提供してくれた思い入れのあるアイテムです。」

20181024_stories7
高塚 「財布の中で気に入っているのは小銭入れの無いタイプのヒップウォレット3つ折りの財布。小銭入れが無いタイプの折り財布は、コンパクトさがとにかく好きなんですよね。特に3つ折り財布は海外出張用として大活躍していました。かれこれ10年以上は使ってます。パンツの後ろポケットに財布を入れていたら何回か盗まれそうになったんですよ。それから前ポケットに入れるようになりました。その点この財布はシャツポケットか、前ポケットに入れてもかさばらず、サイズが本当にちょうど良い。最近は出張もないけれど、やっぱり使いやすいんです。この考え尽くされたサイズがしっくり来ます。」

20181024_stories8

-最後に普段のモノとどのような付き合い方をしているか教えて下さい。

高塚 「“作り手半分、使い手半分”という言葉があります。僕が思うモノの付き合い方はそれですね。最初手にした時は真っ白な状態ですが、使い続けていくうちに自分のものになっていく。 自分で完成させていくんです。見た目も自分自身の考え方も、ずっと変化していくものですからね。例えばライターみたいに前はタバコを吸うためだったのが今はキャンドルに火を灯すために、なんて目的が変わっていたり、3つ折り財布のように使用頻度が高く何も考えずにガシガシと使うものだったり、はたまた車内に忍ばせたメモ帳のように必要なときパッと使うものがあったり…。 永く使うことにおいて、自分自身の変化も影響するという面も面白いですよね。」

「ただ、モノって使ってナンボじゃないかなと思うことはよくあります。美術館に展示されているような陶器や茶碗ってすごく希少価値の高いものじゃないですか。でも、よく見ると乾燥したような質感に見える。反面、使っている器って光沢感があるんですよ。人の手を通して、使い続けることで単純に美しくなる。だから僕は貴重だとしても高いものだとしても使いますね。イギリス製品ってそれに耐えうる安心感があるから、永く使えるものの選択肢として僕は選び続けているのだと思います。」

■ 関連リンク
→一緒に歩んでいきたい英国靴 ジョセフ チーニー
→英国の街並みが投影されたネクタイ ドレイクス
→古き良き英国靴の良心 ジョセフ チーニー
→Thanks 5th Anniversary|ブリティッシュメイドの5周年を記念したコラボレーションアイテムが登場。


plofile
BRITISH MADE

BRITISH MADE

英国ブランドに特化した輸入総代理店、渡辺産業の直営店。"Stories of British Life"をコンセプトに、「英国のライフスタイルから生まれるモノやコト」をお届けしているお店です。

BRITISH MADEさんの
記事一覧はこちら

同じカテゴリの最新記事

おすすめ商品