暖かい日でも活躍するコットンスーツであれば、日々のコーディネートにも取り入れやすく、夏でも気軽に着こなせます。「スーツ」とはいえ、チノパンに同色・同素材のジャケットを合わせたと考えれば、日当たりの良い屋外にいてもアットホームなくつろぎを感じることができるのです。
コットンスーツはワードローブに明快さをもたらし、全仏オープンの観戦やギリシャ旅行の際にも役立ちます。今も昔も、夏の良質なスーツにはロマンスがあり、コットンスーツをワードローブに加えれば、暖かい日でも万能な即戦力として活躍するでしょう。ポロシャツとローファーに合わせれば、屋外のカフェで白ワインを飲むように、ちょっとしたフォーマル感と気楽さを演出できます。スーツと共にくつろぎと爽快感を味わいながら、6月の午後の可能性に心が弾みます。
私は、カーキ色のスーツにシンプルなブルーのシャツを組み合わせるのが好きですが、ロケーションによってはブルーのシャンブレーシャツや、ウエスタンシャツを合わせても見栄えします。ブルーのリネンや襟付きの古いドレスシャツも忘れてはいけません。また、どんなオックスフォードシャツもコットンスーツには良く合います。ベスパに乗っているような雰囲気を出したい時にはキャンバスシューズと、考古学者風に見せたい時にはデザートブーツと合わせるのがおすすめです。
コットンスーツで最も重要なポイントは、着ることです。着るのを躊躇してクローゼットの中にしまい込むことなく、便利なユニフォームとして日々のワードローブに組み入れることが大切なのです。取り扱いが難しいリネンや手入れが必要なサマーウールとは違い、コットンスーツは着るたびに雰囲気が良くなります。ズボンの折り目がなくなってしまえばそのままでも良いですし、雨の日に汚れてしまったら洗濯機で洗うこともできるのです。
夏は小さな喜びを感じる季節です。休暇中だからこそ、ウエストラインに影響を与えないグリル料理や冷たいロゼ、ジェラートを選びましょう。コットンスーツは、シンプルな生活を送る上で欠かせないアイテムなのです。