若手3人組がポップアップレストランなどのグラスルーツ的な取り組みを行い、オープンした『THE CLOVE CLUB』。今やロンドンで話題のレストランの一つに成長した。オープンしてからわずか数年でミシュラン一つ星を獲得、現在世界で26番目に美味しいとランクされるレストランの2店舗目だというのであれば、当然興味深い。コンセプトは、造語だかズバリ、BRITALIAN (ブリタリアン)。イギリスの季節の物をイタリアン料理に触発された料理を振る舞う。イギリスとイタリアの融合。おそらくロンドンで今最も行ってみたいレストランの一つにリストアップされるぐらい大注目されているレストランである。
内装は、1950年代のイタリアをインスピレーションに大理石、コッパー、真鍮で飾り付けられており、各10人を収容できるプライベートルームを2部屋抱えている。プライベートルームは、ガーデンルーム/パスタルームと名付けられるぐらいイタリアの家族愛を感じられる内装になっている。今の暗い季節、中に入った途端温かさを醸し出し基調の色で内装が組まれていて、僕にとってはイタリアにタイムスリップできるリトルイタリー的な存在である。
内装は、1950年代のイタリアをインスピレーションに大理石、コッパー、真鍮で飾り付けられており、各10人を収容できるプライベートルームを2部屋抱えている。プライベートルームは、ガーデンルーム/パスタルームと名付けられるぐらいイタリアの家族愛を感じられる内装になっている。今の暗い季節、中に入った途端温かさを醸し出し基調の色で内装が組まれていて、僕にとってはイタリアにタイムスリップできるリトルイタリー的な存在である。
夜の訪問の為、外観の写真は解りにくいがダークなモスグリーン色が基調になっている。
ダイニングエリアと離れたバーエリア。バースナックも提供しているので、バーと軽く食事をという組み合わせも楽しまめる。
£5で楽しめるカンパリソーダ。カクテルもイタリアにオマージュしたセレクションになっているのが楽しい。
プライベートダイニングルームの一つ『PASTA ROOM』。イタリアの家庭のキッチンがコンセプトになっている。温かいイタリアの家庭団欒を表現。
あまり広いとは言えないフロントの入り口を抜けて、奥に行くとゆったりとしたクラシコイタリアデコのダイニングエリアは気分が上がる。
早速の食事だが、前述の通り『THE CLOVE CLUB』と同様にちょっと捻りがある。30代の3人組で始めたレストランという事で、視点もアプローチもより冒険的で“楽しさ”がある。筆者もレバノンの赤ワイン、ハンガリーの白ワインなどを勧められて初めて試飲したのは彼らの母体『THE CLOVE CLUB』である。ここのコンセプトはブリタリアン。イギリスの食材をイタリア料理で、色々な所にその秘密が隠れている。 極上のオリーブオイルとオリーブ。このキュアード(塩漬け)されたハムは、ローマ時代に植民地化されていたウェールズ地方から仕入れているらしい。ウェールズ版パルマハム。
パルメザンチーズをそのままフライしたチーズフライ。パルメザンのみの一品。
ターニップの葉とサンファイアを甘いバターとスモークされたタラコで炒めた一品。素材の組み合わせが変わっているが、美味しい一品だ。
見た感じリゾットだが、実はウィップされた塩漬けの鱈とレッドペッパーにクルトン添え。蒲鉾と柔らかいジャガイモのクリーム煮を食べているような味わい。
このリガトーニは美味しかった。英国産ソーセージのラグーソースだが、ミントを散らすあたり彼ららしい。ミントとの相性が抜群のお勧めの一品。
ヘレフォード種ビーフ。イギリスの北西部の代表的なビーフにパンチェッタを挟んだランプステーキ。イギリスとイタリアのコラボレーション。
ヘイゼルナッツアイスクリーム、綿菓子に包まれたヘイゼルナッツの塩キャラメルソース。
今ロンドン話題のレストランがプロデュースする2店舗だという事、そしてそれがイタリアンであるという点も含めて、ロンドナーの期待度は非常に高い。が、彼らの若気の至りとも言える、若いならではの遊び心がメニューやワインのセレクション、そして親しみ易いサービス、雰囲気を作り出しているのだと思う。去年12月初旬にオープンしたてなので予約を取るのはそんなに困難ではないが、それも長くは続かないだろう。新しい料理、新しい発見をさせてくれるレストランがもう一つロンドンに増えたのは嬉しい。 LUCA
住所: 88 St. John Street, London, EC1M 4EH, UK
TEL:+44 (0)20 3859 3000
http://luca.restaurant/
最寄り駅:地下鉄FARRINGTON駅から徒歩7〜8分程
日野達雄
英国在住歴19年のメディア/ファッションコンサルタント。
英スタイル雑誌の出身で英/日の雑誌にも寄稿をするライターでありながら、音楽、ファッション、フード、写真と様々なジャンルでのコンサルティング業務に携わる。