コロンビアロードフラワーマーケットのオーネストフードとビオワイン「Brawn Restaurant」 | BRITISH MADE

Food For Thought コロンビアロードフラワーマーケットのオーネストフードとビオワイン「Brawn Restaurant」

2017.12.20

個人的にオススメするインディペンデントストアと日曜日のフラワーマーケット『Columbia Road Flower Market』、キュートな石畳道で有名なコロンビアロードに2010年にオープンした『Brawn』。コロンビアロードフラワーマーケットは、ロンドン市内でもかなり名のしれた大花市で毎週日曜日の朝から夕暮れまでオープンしている。花と人にまみれた活気とお客と大きな声で交渉を交わしている風景。ロンドンの下町風情が残っているストリートだ。
20171220_clombia 夏のコロンビアロードフラワーマーケット
Brawnは、コロンビアロードの外れにあるが味は外さないレストランとして知られている。Brawnとはイギリスで豚の頭の肉などを細く刻んで香辛料とともに煮込み、ゼラチンで固めた料理の名称で、私もオープン当初は良く通っていたレストランである。
オープン当初は、ナチュラルワインを主体にしたワインバーだったが、今回久しぶりに友人に招待されこのレストランに来たのだが、お店の雰囲気などは変わっていないがしっかりしたレストランとして営業をしていてまた新しい経験ができた。それもそのはずで、以前は『Terroirs』というロンドンでビオワインを扱う走りの系列店だったが、今は独立をしてカジュアルダイニングとクオリティーに重視をしたディッシュを展開する個店に変わったらしい。オープン当時と変わらずビオワインとオーガニック食材は今もレストランのポリシーらしい。
20171220_xmas クリスマスツリー
20171220_entrance 入り口、豚のサインが目印
入り口の反対側の公園にライトアップされたクリスマスツリーを横目に、暖かい照明の店内を窓越しに見ながら店内に入ると、平日火曜日の夜にも関わらず、多くの人で賑わっている。
基本的に予約で埋まるらしいのだが、ふらっと入ってくるお客もいるらしくそういう人達の為に、カウンター席をキープしているとのこと。
20171220_counter 予約をしていない人用のカウンター席
20171220_menu 日替わりで変わるメニュー
20171220_menu_drink ドリンクメニューはタイトな品揃え
メニューを見て、すぐに気づいた事は前菜の品数の多さ。9品目。
以前、レストラン/外食産業のPR会社に勤めている友人から聞いた話を思い出した。
“オープンして長く続いているレストランに行く際は、前菜の品数を見た方が良い。日替わりメニューでは前菜をローテーションで出すところもあるが、8〜9品の前菜を出しているのは、キッチンを仕切っているシェフの情熱が高い証拠だ。数店舗出しているビジネスライクなレストラン経営者にはできないからね”
それが本当なのか?は不明だが、僕の中では一つの指標として存在する良いレストランの定義になっている。どの前菜も実に美味しそうだ。
20171220_oneplate イカ、ケッパー、セロリのカラブリアンチリ。イタリアのカラブリア地方に育つ小さな赤いチリ。イカとの相性が抜群
20171220_twoplate ブランダード《塩ダラにオリーブ油と牛乳を混ぜてピューレ状にしたプロバンス料理》、ラディッキオ。卵と炒めたパン粉でボリュームを出した一品
20171220_threeplate 鱈とレンズ豆のサルサベルデソース。魚だけでなく、お肉や刺身などにも相性が良い万能的なソース。タンニンが効いているワインにもオススメの一品。
20171220_fourplate ワイルドマッシュルームとタレッジョチーズを使ったPINK FIR APPLE種のポテトで作られたラビオリ。ピンクファーアップルというポテトは、ピンクの皮をもつクリーミーな馬鈴薯の種類。
20171220_desert オリーブオイルと海塩をかけたチョコレート。風変わりな一品、好みがかなり別れるかも。
以前このコラムでも紹介した『PRIMEUR』と同様で19世紀のワークショップを改築した天井高の気取らないスペース。で料理は申し分なく抜群。近年のTHE INDEPENDENT誌のフードセクションでも10点中8点をマーク。“このクオリティーでこの値段は、かなり稀だ。僕がイーストロンドンに住んでいたら、(彼はウェストロンドンに居住)中一日の頻度で訪れると思うよ”と言わしめるぐらい。彼らの日曜日のサービスは、有名らしい。僕はトライしたことがないが、12時〜16時で3コース£28/人の特別サービスを行っているらしい。今度は日曜日に足を運んでみよう。

BRAWN Restaurant

住所:49 Columbia Rd, London E2 7RG
TEL:+44 (0)207 729 5692
Opening Hours: ランチサービス 火〜土曜日:12:00–15:00
日曜ランチサービス :12:00–16:00
ディナーサービス 月〜木曜日:18:00–22:30/金〜土曜日 18:00–23:00

最寄り駅:オーバーグラウンド駅 Hoxton駅から徒歩10分程、または地下鉄Liverpool Street駅から徒歩15分
http://www.brawn.co/
Text&Photo by Tatsuo Hino

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日野 達雄

日野達雄

英国在住歴19年のメディア/ファッションコンサルタント。
英スタイル雑誌の出身で英/日の雑誌にも寄稿をするライターでありながら、音楽、ファッション、フード、写真と様々なジャンルでのコンサルティング業務に携わる。

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