ヨーロッパに住んでいると、毎日のように移民問題に関する話題を耳にする。そのほとんどはテレビや新聞、ニュースサイトなどによるもので、全く話題に上らない日はないと言っていいほどだ。どの国でも移民の数は年々増え続けているが、もちろん、誰でも簡単にその国に移住できるわけではない。条件は国によって異なるが、決められた滞在年数をクリアし、語学習得レベルや住むための合理的な理由があるかなどを審査されて始めて、永住権や市民権を獲得できる。ところでイギリスではこの永住権や市民権を取得するうえで、あるユニークなテストが義務づけられている。イギリス内務省によって主催されているLife in the UK Test、通称「イギリス人になるためのテスト」と呼ばれているものだ。その内容は「アルコールは何歳から買うことができるか」といった生活上の一般常識から、「女性の投票権が認められたのは何年か?」などイギリス社会に関する知識を問うものまでさまざま。一般常識を問う設問も多いため、一部では「どうしてこんなテストを行うのか?」と揶揄する人もいる。しかし、実はここに移民問題に悩む、イギリスの苦労が垣間見える。