
もちろんこうした時間を厳守する姿勢はイギリスでも評価されますが、日本ほど厳密ではない、ある種の「ゆるさ」があるのが特徴的。その時間感覚を知らないと、現地で驚いてしまうこともあるかもしれません。
15分程度の遅れなら「時間通り」!?

これは以前「Little Tales of British Life 遅刻するイギリス人の自虐的な言い訳」記事でもご紹介させていただきましたが、電車やバスなどの公共交通機関においても同じことが言えます。イギリスの電車が時間通りに着かないというのは有名な話ですし、遅れたからといって会社に「すいません、遅れます」などと電話している人を見かけることはまずありません。 友達と待ち合わせをしても時間通りに集まることはあまりなく、予定から30分を過ぎた頃に「今から家を出るから」なんて連絡が来ることも。これを良いととるか悪いととるかは人それぞれですが、時間にあまりあくせくしすぎないのがイギリス流なのです。
遅れていくのが常識!?イギリスには遅刻するべき場面がある

上記の通りイギリスの時間感覚にはある意味での「ゆるさ」があるため、パーティなども時間通りに始まることはありません。あまりに時間通りすぎると招待側がまだ準備に追われている可能性もあるため、15分程度は遅れていくのがエチケットとされています。時間より早く到着するのはむしろ失礼にあたるため、間違っても早く着かないように調整したほうがいいでしょう。
バカンスシーズンのアポイントは注意が必要

この期間中は当然アポイントを取ることができないうえ、その人の担当する仕事がストップしてしまうことも珍しくありません。日本ではあまり考えられませんが、イギリスの会社に電話をかけると「担当者がいないからわからない、また来月かけて」なんて平然と言われることもあるのです。 そのため、アポイントを取る場合はよほどの必要に迫られない限りバカンスシーズンは避けたほうが賢明です。電話などでコンタクトを取る必要がある場合も、事前に担当者がいつバカンスに行くのかを確認しておいたほうがいいでしょう。
日本とはさまざまな場面で異なるイギリスの常識。ビジネスでイギリスを訪れる人はビジネスマナーだけでなく、時間感覚についても知っておくといいかもしれません。
Text by K.Suzuki / 鈴木圭