こんにちは。イギリス在住大学生の伴あかねです。
初めて友達や恋人の家に遊びに行った時、部屋においてある物から
その人の意外な一面を知れて会話が盛り上がったりすること、ありませんか。
わたしには無意識に「人間観察」をしてしまう癖があるのですが、
その延長で、誰かの家にお邪魔した時に思わず見てしまうのが、本棚です。
ー 週末に楽しんでいる趣味のアイテムたちと一緒に並べられた、こだわりの本棚。
ー 巷ではあまり見られないような、レアな本が所狭しと並べられている本棚。
ー ちょっとマニアックな専門書が置いてあって、その人のギャップが垣間見える本棚。
恥ずかしいような…。
それは本棚自体が、持ち主の思考や趣味までアイデンティティを
深く表現してしまう、究極のパーソナルスペースだからなのです。
わたしの本棚は、一言で言うと様々なスタイルブックのコレクションスペース。
「好きすぎて、手が離せない」ものばかりで、(むしろそう言う本しかありません。笑)それぞれのスタイルが色濃く見える場所です。
はじめの方に登場したわたしの本棚はこだわりの一品で、斜めに木板をおいてディスプレイができる仕様になっています。
この本棚に飾るために選んだ本はこちら
“The Corners by Chris Dorley-Brown”
この本は4、5年ほど前に、表紙に一目惚れしてゲットしたものです。確か代官山蔦屋だったかなあ。慎重に物を買うわたしにしては珍しく、光の速さでレジまで持って行きました。嘘です。
でもそれぐらい、一瞬にして気に入ってしまったのです。これぞジャケ買い。
わたしの場合は写真集だけでなく本もジャケ買いをしてしまう習性があります。
ページをめくるたびに、フィクションなのか現実なのか、その狭間なのか、映画の一部のようなシーンがあなたの手の中で踊ります。
夫婦で営むHoxton Mini Press(ホクストン・ミニ・プレス)は、世界中のアートブック好きの心を鷲掴みにし、いまや多くの人に知られるインディペンデント出版社となりました。
彼らが作っているのは、「そこに置いてあるだけで、美しい」佇まいのフォトブックたち。
どれもしっかりとした上質なハードカバーに、それぞれのテーマカラーなのでしょうか、背表紙には一冊ごとに違う色のクロス装が。
こだわりの箔押しの表紙やシンプルなブックデザイン、その統一感のある装いは、誰もがコレクター心をくすぐられること間違いありません。
フォトブックをはじめとするこうした紙媒体は、紙の手触りや匂い、ページをめくる心地よい音、こういった「感覚」に訴えかけると言う点で、デジタル媒体に圧勝なのではないでしょうか。
感性に触れたものは記憶や印象に残り、そのものを手にしたいと言う欲求が生まれます。一度気に入ったコレクションはやめられない心理はこういうことなのです。
作り手のこだわりは、デザインだけではありません。
取り扱うテーマはいつも決まって、イーストロンドンなのです。このエリアは、クリエイティブな人々が集まるカルチャーの街として知られています。
アートやデザイン関連のショップやスタジオが立ち並び、古着などのヴィンテージものが集まる場所でもあります。
多様なバックグラウンドを持つ人々が集い、絵の具のように混ざり合って行く場所。しかし彼らがフォーカスしたいのは、昔から何ひとつ変わることのない粋なイーストロンドンなのだと言います。
そして出版物のターゲットはアートコレクターに絞っていません。
“Our goal is to bring photobooks to a wider audience… and make them so beautiful you’ll keep them for your grandchildren.” (私たちのゴールは、このフォトブックを幅広い読者の方々に手に取っていただくことです。そして読み手の孫たちに受け継ぎたいと思ってもらえるような、美しい本を作ることです。)
“We want to make books that both the collector and the non-specialist can enjoy… ”(私たちは、コレクターもそうでない方々にも楽しんでいただける本を作りたいと思っています。)
と彼らは語っています。
実際、わたしはクリエイティブをかじっているとも言えないほどの頃、この本に出会いました。アートに詳しいわけでも、コレクターでもありませんでした。
純粋にただその美しさに惹かれてしまったのです。
そして英語が得意なわけでもなかったので、説明文もロクに読まずにひたすらページをめくっていました。
そうなんです。写真やデザインなど直感的に好きになるのに、言葉などいらないのです。(アートを生業とする者は、作品を言語化できないといけないのですが、話が長くなりそうなのでまた別の機会に。)
最初は説明文は深く読まず、お気に入りのページを探してパラパラと。
ああ写真を眺めているだけで、目がとろけそうです。
フォトブックは特にアートに興味がある人じゃなくても、手に取りやすいと思います。「アート」とくくられているだけで、素人にはきっとわからないよと門前払いされているような感じがしてしまいますが、難しいことは考えなくていいんです。
今日はわたしのお気に入りのロンドン発の出版社のフォトブック、
“The Corners by Chris Dorley-Brown”を紹介しました。
あなたのお気に入りのフォトブックはありますか?
ポートフォリオウェブサイトが完成しました!
イギリス生活が丸3年たったということで、これまでイギリスをベースに撮影した写真をまとめ、皆さんにお見せできるようなプラットフォームを作りました。
イギリスだけでなくヨーロッパ各地の旅先で撮ったものや、
英国大学のプロジェクトとして作り上げたもの、
そして悩み抜いて選んだお気に入りの写真たち、
ぎゅぎゅっと詰め込みました!
こういう時だからこそ家でも楽しめて、世界を旅したような気分に浸れる
コンテンツをお届けします。ぜひ覗いてみてくださいね。
こちらから
それでは、次回もお楽しみに!Have a lovely weekend
初めて友達や恋人の家に遊びに行った時、部屋においてある物から
その人の意外な一面を知れて会話が盛り上がったりすること、ありませんか。
わたしには無意識に「人間観察」をしてしまう癖があるのですが、
その延長で、誰かの家にお邪魔した時に思わず見てしまうのが、本棚です。
ー 週末に楽しんでいる趣味のアイテムたちと一緒に並べられた、こだわりの本棚。
ー 巷ではあまり見られないような、レアな本が所狭しと並べられている本棚。
ー ちょっとマニアックな専門書が置いてあって、その人のギャップが垣間見える本棚。
わたしの本棚をちらり。一冊一冊に対する愛が溢れちゃうこだわりのスペースです。
自分の本棚をじっくり見られると、ちょっとくすぐったいような、恥ずかしいような…。
それは本棚自体が、持ち主の思考や趣味までアイデンティティを
深く表現してしまう、究極のパーソナルスペースだからなのです。
フォトグラファーの本棚
今日は、家での時間の過ごし方を模索している多くの人に、“本を読んで、みて、愉しむ” 時間をお届けしようと思います。わたしの本棚は、一言で言うと様々なスタイルブックのコレクションスペース。
「好きすぎて、手が離せない」ものばかりで、(むしろそう言う本しかありません。笑)それぞれのスタイルが色濃く見える場所です。
こうしてCDなどもお気に入りのアイテムとしてまとめてディスプレイしています。
本棚の横にあるローテーブル、実はテレビ台なのですがこれまた好きなものを置くスペースにしてしまいました。
(amadana, Bang & Olufsen..ご覧の通りデザインプロダクトが大好きです。)
その時に惹かれる本を手にとってローテーブルに置き、ドリンク片手に本を眺めるのが最近の日課です。(amadana, Bang & Olufsen..ご覧の通りデザインプロダクトが大好きです。)
はじめの方に登場したわたしの本棚はこだわりの一品で、斜めに木板をおいてディスプレイができる仕様になっています。
この本棚に飾るために選んだ本はこちら
“The Corners by Chris Dorley-Brown”
この本は4、5年ほど前に、表紙に一目惚れしてゲットしたものです。確か代官山蔦屋だったかなあ。慎重に物を買うわたしにしては珍しく、光の速さでレジまで持って行きました。嘘です。
でもそれぐらい、一瞬にして気に入ってしまったのです。これぞジャケ買い。
わたしの場合は写真集だけでなく本もジャケ買いをしてしまう習性があります。
そう、そのジャケ買いした珠玉のお気に入りたちは、晴れてこの本棚に収められるのです。
この本の著者は、東ロンドンベースのアーティストとして活動しています。彼の世界観を通して、刻々と変わる物語のようなイーストロンドンの風景が切り取られています。ページをめくるたびに、フィクションなのか現実なのか、その狭間なのか、映画の一部のようなシーンがあなたの手の中で踊ります。
「モノ」としての写真
この写真集を生み出したのは、地元イーストロンドン発の小さな出版社です。夫婦で営むHoxton Mini Press(ホクストン・ミニ・プレス)は、世界中のアートブック好きの心を鷲掴みにし、いまや多くの人に知られるインディペンデント出版社となりました。
彼らが作っているのは、「そこに置いてあるだけで、美しい」佇まいのフォトブックたち。
どれもしっかりとした上質なハードカバーに、それぞれのテーマカラーなのでしょうか、背表紙には一冊ごとに違う色のクロス装が。
こだわりの箔押しの表紙やシンプルなブックデザイン、その統一感のある装いは、誰もがコレクター心をくすぐられること間違いありません。
フォトブックをはじめとするこうした紙媒体は、紙の手触りや匂い、ページをめくる心地よい音、こういった「感覚」に訴えかけると言う点で、デジタル媒体に圧勝なのではないでしょうか。
感性に触れたものは記憶や印象に残り、そのものを手にしたいと言う欲求が生まれます。一度気に入ったコレクションはやめられない心理はこういうことなのです。
言葉がなくても伝えられる可視的な世界
取り扱うテーマはいつも決まって、イーストロンドンなのです。このエリアは、クリエイティブな人々が集まるカルチャーの街として知られています。
アートやデザイン関連のショップやスタジオが立ち並び、古着などのヴィンテージものが集まる場所でもあります。
多様なバックグラウンドを持つ人々が集い、絵の具のように混ざり合って行く場所。しかし彼らがフォーカスしたいのは、昔から何ひとつ変わることのない粋なイーストロンドンなのだと言います。
そして出版物のターゲットはアートコレクターに絞っていません。
“Our goal is to bring photobooks to a wider audience… and make them so beautiful you’ll keep them for your grandchildren.” (私たちのゴールは、このフォトブックを幅広い読者の方々に手に取っていただくことです。そして読み手の孫たちに受け継ぎたいと思ってもらえるような、美しい本を作ることです。)
“We want to make books that both the collector and the non-specialist can enjoy… ”(私たちは、コレクターもそうでない方々にも楽しんでいただける本を作りたいと思っています。)
と彼らは語っています。
実際、わたしはクリエイティブをかじっているとも言えないほどの頃、この本に出会いました。アートに詳しいわけでも、コレクターでもありませんでした。
純粋にただその美しさに惹かれてしまったのです。
そして英語が得意なわけでもなかったので、説明文もロクに読まずにひたすらページをめくっていました。
そうなんです。写真やデザインなど直感的に好きになるのに、言葉などいらないのです。(アートを生業とする者は、作品を言語化できないといけないのですが、話が長くなりそうなのでまた別の機会に。)
フォトブックは特にアートに興味がある人じゃなくても、手に取りやすいと思います。「アート」とくくられているだけで、素人にはきっとわからないよと門前払いされているような感じがしてしまいますが、難しいことは考えなくていいんです。
今日はわたしのお気に入りのロンドン発の出版社のフォトブック、
“The Corners by Chris Dorley-Brown”を紹介しました。
あなたのお気に入りのフォトブックはありますか?
ポートフォリオウェブサイトが完成しました!
イギリス生活が丸3年たったということで、これまでイギリスをベースに撮影した写真をまとめ、皆さんにお見せできるようなプラットフォームを作りました。
イギリスだけでなくヨーロッパ各地の旅先で撮ったものや、
英国大学のプロジェクトとして作り上げたもの、
そして悩み抜いて選んだお気に入りの写真たち、
ぎゅぎゅっと詰め込みました!
こういう時だからこそ家でも楽しめて、世界を旅したような気分に浸れる
コンテンツをお届けします。ぜひ覗いてみてくださいね。
こちらから
それでは、次回もお楽しみに!Have a lovely weekend
伴あかね
現役大学生、フォトグラファー。
日本の高校を卒業後、 19歳の時に単身渡英。カメラを片手に英国と日本を行き来し、ノマドフリーランスのフォトグラファーとして活動している。普段は英国大学で写真を専攻しながら、“ヨーロッパの空気を纏う瞬間”をテーマに日常のワンシーンを切り撮る日々。日本食、イギリス英語、ハリーポッターが大好き。
www.akaneban-creative.com