チャリティショップとは、寄付された中古の服や日用品、本などを販売し、売上を慈善事業に活用するというお店です。
今回からお送りするアムスベリー 加恵さんによるストーリーズ “London Yarns”。「Yarn」は「毛糸」を意味しますが、「story(特に旅先での冒険話など)」の意味もあるそうです。
私がスーパーマーケット、いや、それ以上の回数で行く場所があります。それは「チャリティショップ」。
チャリティショップとは、寄付された中古の服や日用品、本などを販売し、売上を慈善事業に活用するというお店です。従業員の方々もボランティアが中心で、チャリティの目的は飢餓救済、がん治療の研究など運営団体によってさまざまです。 イギリスのチャリティショップの歴史は救世軍が古着を販売した19世紀までさかのぼり、今のような形で運営された最初のお店は1948年に開店したOxfamという慈善団体のお店だそうで、現在では英国内に1万件以上のチャリティショップがあると言われています。ひとつの通りに何件ものチャリティショップが軒を連ねていることも珍しくありません。
最近では、本やCDなどメディアだけを扱ったり、寄付された服をカスタマイズして売ったりと、ユニークなお店も増えてきました。
一般的なお話はこのくらいにして、私のチャリティショップ活用法をご紹介します。 日用品が必要なとき、まずチャリティショップに行きます。どうせ買うなら少しでも寄付ができればと思うからです。 地域によって品揃えに特徴があり、それを見るのも楽しみです。アパレルのデザイン事務所がある地域ではサンプル品が並んでいたり、地域の人の年齢層が商品に反映されていたりします。
プレゼントされたけど使わないのでしょうか、クリスマスの後は箱に入ったままのアロマキャンドルや石鹸などがたくさん並んでいます。送った人のことを考えると少し悲しいですが、私にはちょっと贅沢なものが手頃なお値段で手に入るいい機会です。 また、家にチャリティボックスを作っていて、読み終わった本などを入れておき、溜まるとチャリティショップに持って行っています。
チャリティというと、何か特別なことのように思いがちですが、チャリティショップは、「物を寄付する」「買い物をする」「労働を提供する」というさまざまな形で誰もが気軽に参加でき、楽しみながら人の役に立てる、そんな素晴らしい取り組みだと思います。 イギリスにいらっしゃる機会があれば、チャリティショップをのぞいてみられてはいかがでしょうか。素敵なものとの出会いがあるかもしれません。
アムスベリー加恵
ロンドン留学中にヴィンテージウエアを販売する「Old Hat」ロンドン店でアルバイトをしたことをきっかけに、紳士服に興味を持ち始める。職人の技を身近に見る機会にも恵まれ、英国のクラフツマンシップにも刺激を受ける。カレッジを卒業後、いったん帰国。結婚を機に2012年10月に再渡英、現在ロンドン在住。
夫に作ったニットタイが好評で、夫の友人たちから注文が相次ぎ、2013年11月にオーダーメイドの手編みニットタイを販売する「Bee’s Knees Ties」を立ち上げる。
Bee’s Knees Ties
ロンドンを拠点に、オーダーメイドの手編みのニットタイを制作、販売しています。
色はもちろん、ステッチや結び目の大きさ、長さや太さなど、お客様のお好みをおうかがいお伺いしてから、1本1本、手で編みあげます。素材にもこだわり、大量生産の糸にはない魅力を持つ糸を探し求め、何度も試作を繰り返した後に、品質が良く、ユニークで、長く愛用していただける糸だけを採用しています。手編みならではの親しみやすい風合いが、スーツだけではなく、ニットウエアやツイードにもよく合い、日常の色々なシーンでお使いいただけます。
ロンドンではサヴィル・ロウのテーラー「L G Wilkinson」にてお取り扱いいただいております。
facebook.com/bees.knees.ties
現在、BRITISH MADE青山本店にてオーダーを承っております。また実際にいくつかお手にとって店頭にてご覧頂けます。詳細はお気軽に店頭スタッフまでお訪ね下さい。