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先日、母親とスカイプで話していて、突然「アップサイクルって知ってる?」と聞かれました。母親も新聞記事を読んで知ったそうなのですが、今話題になっているようなのですが、恥ずかしながら知らなかった私は、早速調べてみました。「例えば、古いTシャツを切って靴磨きに使う、これは『ダウンサイクル』ですが、染め直したり布を足したりして新しいデザインの洋服にする、これは『アップサイクル』です。」と言う説明があり、要するに古いものや廃材を利用して、より魅力のあるものに再生するということなのですね。
前回のコラムでご紹介した、カスタマイズした服を売っているチャリティーショップもまさに「アップサイクル」ですが、考えてみると、ずっと以前からイギリスには「アップサイクル」が根付いているように思います。古いものを大切にする文化と、アイデアでものを生まれ変わらせることの楽しみを知っている人が多いからでしょうか。
そこで、「アップサイクル」を意識しながら近所を歩いてみました。
ほんの一部ですが、見つけたものをご紹介します。
肉の卸市場の近くの花壇。牛の競りが行われていた時代の牛の水飲み場を再利用している
流木や電車の枕木、廃材を加工して個性的で良質な床材を作り、販売しているお店。
紙コップを利用したランプシェード。
ネクタイを再利用したクッション。夫の友人からのプレゼント。
カフェ店内の様子。
カフェの入り口。もとは男子用トイレ。
女子トイレは今は男女共用のトイレとして使われている。
カフェの椅子はもともと学校の椅子だったもの。
食器類も寄付されたものを使っている。
トイレを食べ物を扱う店にする、ちょっとびっくり!な発想ですが、公衆トイレは人が多く行き来する場所にあり、しかも話題になること間違いなしのまさに逆転の発想ですね。
ロンドンには他にも、元公衆トイレを利用したヴィンテージショップやアートギャラリー、ワインバーなどがあるようです。 皆さんもロンドンにいらした際にはトイレでちょっと一杯、いかがですか?
Bee’s Knees Tiesでも新たにアップサイクリング商品の販売を開始いたしました。 アイルランドの毛織物工場でウールの布を作る際に出る布の端を利用して、個性的なスヌードを作っています。詳しくはBee’s Knees TiesのFacebookまたはBRITISH MADE青山店にてスタッフにお尋ねください。
アムスベリー加恵
ロンドン留学中にヴィンテージウエアを販売する「Old Hat」ロンドン店でアルバイトをしたことをきっかけに、紳士服に興味を持ち始める。職人の技を身近に見る機会にも恵まれ、英国のクラフツマンシップにも刺激を受ける。カレッジを卒業後、いったん帰国。結婚を機に2012年10月に再渡英、現在ロンドン在住。
夫に作ったニットタイが好評で、夫の友人たちから注文が相次ぎ、2013年11月にオーダーメイドの手編みニットタイを販売する「Bee’s Knees Ties」を立ち上げる。
Bee’s Knees Ties
ロンドンを拠点に、オーダーメイドの手編みのニットタイを制作、販売しています。
色はもちろん、ステッチや結び目の大きさ、長さや太さなど、お客様のお好みをおうかがいお伺いしてから、1本1本、手で編みあげます。素材にもこだわり、大量生産の糸にはない魅力を持つ糸を探し求め、何度も試作を繰り返した後に、品質が良く、ユニークで、長く愛用していただける糸だけを採用しています。手編みならではの親しみやすい風合いが、スーツだけではなく、ニットウエアやツイードにもよく合い、日常の色々なシーンでお使いいただけます。
ロンドンではサヴィル・ロウのテーラー「L G Wilkinson」にてお取り扱いいただいております。
facebook.com/bees.knees.ties
現在、BRITISH MADE青山本店にてオーダーを承っております。また実際にいくつかお手にとって店頭にてご覧頂けます。詳細はお気軽に店頭スタッフまでお訪ね下さい。