今年のロンドンの冬は比較的暖冬で過ごしやすいですが、そうは言っても用がなければあんまり外には出たくないなとつい思ってしまいます。そんな冬の日にお勧めの散歩コースがあります。
それは「コロンビアロード フラワーマーケット」。
マーケットが開かれるのは毎週日曜日。休日なのに朝早くからたくさんの人でにぎわっています。それもそのはず、ここでは切り花や鉢植えの花が花屋さんで買うよりずっと安く買えるのです。例えばチューリップ10本の束を3束買っても10ポンド、蘭の鉢植えが5ポンドなど、10ポンド(今のレートで約1,800円)札が1枚あれば両手に花を抱えて帰れます。寒い冬空も忘れてしまうほど、道の両側に色とりどりのお花があふれていて、歩くだけでもなんだか元気をもらえます。
でもどうしてここで花が売られるようになったのでしょうか。
この場所ではもともと毎週土曜日に野菜や日用品を売る普通の市が開かれていたのですが、この地域に住むユダヤ人の人口が増え、ユダヤ教の教えでは土曜日は安息日なので、買い物をすることが禁じられており、土曜日の市はすたれてしまったそうです。その代りに、日曜日になると近所の人々が自分たちの家の庭で育てた花や植物を持ってきて売る市が始まり、それが今の花市場へと発展したそうです。
昔は市が始まる時間を知らせる警笛の合図が聞こえると、近所の人たちが売り物の花を抱えて飛び出してきて、場所取り合戦を繰り広げていたそうです。想像するとなんだかおもしろいですね。
今日の私のお目当てはヒヤシンスとラッパ水仙。日本ではヒヤシンスは水耕栽培が一般的ですが、イギリスでは土に植えられていることが多いです。ヒヤシンスは花が咲くまでは日当たりのよい窓辺に置いて、花が咲いたら、寝室や仕事机に置いて香りを楽しもうと思っています。
いつもはラッパ水仙の切り花を買うのですが、今回は鉢植えを買いました。私たち日本人にとって春の訪れを告げる花は桜ですが、イギリス人にとっての春の花といえばこのラッパ水仙なのです。 私が買った鉢植えはまだ5センチほどの葉が土から出ているだけですが、これが伸びて花が咲くころには春なんだなぁと思うと、毎日成長を見るのが楽しみです。
マーケットを挟んで通りの両側に並んでいる小さいけれど個性的なお店やカフェも見逃せません。ガーデニング用品のお店はもちろんのこと、おしゃれな雑貨屋さんや家具屋さんが軒を連ねています。体が冷えてきたら温かいコーヒーを飲めるカフェもたくさんあります。 昔はこの辺りは貧しい地域だったそうですが、今ではそれが信じられないほどおしゃれな通りになっています。
コロンビアロードの一本北側の通り「Ezra street」には、小さい蚤の市が出ています。アンティークの雑貨やビンテージの洋服、食べ物などいつも5~6軒だけですが素敵なお店が出ていて、私のお気に入りのマーケットのひとつです。
ここに来るとイギリスの人たちにとって花は特別なものではなく日常に欠かせないものなんだなぁとつくづく思います。冬が長い国の生活の知恵なのでしょうね。 私もいつものテーブルに花を飾るだけでなんだか部屋全体が明るくなったような気がして、花の存在感の大きさにはっとさせられることがあります。長く暗い冬を嘆くのではなく、工夫して楽しみながら春が来るのを待とうと思っています。
それは「コロンビアロード フラワーマーケット」。
マーケットが開かれるのは毎週日曜日。休日なのに朝早くからたくさんの人でにぎわっています。それもそのはず、ここでは切り花や鉢植えの花が花屋さんで買うよりずっと安く買えるのです。例えばチューリップ10本の束を3束買っても10ポンド、蘭の鉢植えが5ポンドなど、10ポンド(今のレートで約1,800円)札が1枚あれば両手に花を抱えて帰れます。寒い冬空も忘れてしまうほど、道の両側に色とりどりのお花があふれていて、歩くだけでもなんだか元気をもらえます。
フラワーマーケットの様子。売り子さんたちの威勢のいい声とたくさんの人で活気にあふれています。
でもどうしてここで花が売られるようになったのでしょうか。
この場所ではもともと毎週土曜日に野菜や日用品を売る普通の市が開かれていたのですが、この地域に住むユダヤ人の人口が増え、ユダヤ教の教えでは土曜日は安息日なので、買い物をすることが禁じられており、土曜日の市はすたれてしまったそうです。その代りに、日曜日になると近所の人々が自分たちの家の庭で育てた花や植物を持ってきて売る市が始まり、それが今の花市場へと発展したそうです。
昔は市が始まる時間を知らせる警笛の合図が聞こえると、近所の人たちが売り物の花を抱えて飛び出してきて、場所取り合戦を繰り広げていたそうです。想像するとなんだかおもしろいですね。
今回いちばんたくさん見かけたのがチューリップ。欲しくなりましたが、持ちきれないので今日は断念…。
真冬なのにひまわりも売っています。
ラベンダーだけを売っている屋台。あたりは良い香りでいっぱい。
今日の私のお目当てはヒヤシンスとラッパ水仙。日本ではヒヤシンスは水耕栽培が一般的ですが、イギリスでは土に植えられていることが多いです。ヒヤシンスは花が咲くまでは日当たりのよい窓辺に置いて、花が咲いたら、寝室や仕事机に置いて香りを楽しもうと思っています。
ヒヤシンス。私はブルーを2鉢、紫を1鉢買いました。
いつもはラッパ水仙の切り花を買うのですが、今回は鉢植えを買いました。私たち日本人にとって春の訪れを告げる花は桜ですが、イギリス人にとっての春の花といえばこのラッパ水仙なのです。 私が買った鉢植えはまだ5センチほどの葉が土から出ているだけですが、これが伸びて花が咲くころには春なんだなぁと思うと、毎日成長を見るのが楽しみです。
ラッパ水仙の切り花と苗を売っている屋台。 鮮やかな黄色がきれいです。
マーケットを挟んで通りの両側に並んでいる小さいけれど個性的なお店やカフェも見逃せません。ガーデニング用品のお店はもちろんのこと、おしゃれな雑貨屋さんや家具屋さんが軒を連ねています。体が冷えてきたら温かいコーヒーを飲めるカフェもたくさんあります。 昔はこの辺りは貧しい地域だったそうですが、今ではそれが信じられないほどおしゃれな通りになっています。
おしゃれなガーデニング用品を売っているお店。
通りの名前が付いたカフェととても小さなコーヒーのテイクアウェイ。
個性的な雑貨屋さんもいっぱい並んでいます。
コロンビアロードの一本北側の通り「Ezra street」には、小さい蚤の市が出ています。アンティークの雑貨やビンテージの洋服、食べ物などいつも5~6軒だけですが素敵なお店が出ていて、私のお気に入りのマーケットのひとつです。
左:蚤の市の近くに人だかりが。近づいてみるとストリートミュージシャンでした。
右:小さなマーケットの中のオリーブ屋さん。
右:小さなマーケットの中のオリーブ屋さん。
ここに来るとイギリスの人たちにとって花は特別なものではなく日常に欠かせないものなんだなぁとつくづく思います。冬が長い国の生活の知恵なのでしょうね。 私もいつものテーブルに花を飾るだけでなんだか部屋全体が明るくなったような気がして、花の存在感の大きさにはっとさせられることがあります。長く暗い冬を嘆くのではなく、工夫して楽しみながら春が来るのを待とうと思っています。
アムスベリー加恵
ロンドン留学中にヴィンテージウエアを販売する「Old Hat」ロンドン店でアルバイトをしたことをきっかけに、紳士服に興味を持ち始める。職人の技を身近に見る機会にも恵まれ、英国のクラフツマンシップにも刺激を受ける。カレッジを卒業後、いったん帰国。結婚を機に2012年10月に再渡英、現在ロンドン在住。
夫に作ったニットタイが好評で、夫の友人たちから注文が相次ぎ、2013年11月にオーダーメイドの手編みニットタイを販売する「Bee’s Knees Ties」を立ち上げる。
Bee’s Knees Ties
ロンドンを拠点に、オーダーメイドの手編みのニットタイを制作、販売しています。
色はもちろん、ステッチや結び目の大きさ、長さや太さなど、お客様のお好みをおうかがいお伺いしてから、1本1本、手で編みあげます。素材にもこだわり、大量生産の糸にはない魅力を持つ糸を探し求め、何度も試作を繰り返した後に、品質が良く、ユニークで、長く愛用していただける糸だけを採用しています。手編みならではの親しみやすい風合いが、スーツだけではなく、ニットウエアやツイードにもよく合い、日常の色々なシーンでお使いいただけます。
ロンドンではサヴィル・ロウのテーラー「L G Wilkinson」にてお取り扱いいただいております。
facebook.com/bees.knees.ties
現在、BRITISH MADE青山本店にてオーダーを承っております。また実際にいくつかお手にとって店頭にてご覧頂けます。詳細はお気軽に店頭スタッフまでお訪ね下さい。