「1786年創業、英国老舗ジュエリーブランド DEAKIN & FRANCISの工場を訪ねて」と題したバーミンガム工場の訪問記です。
2015年春、英国はバーミンガムの創業220年を超えるジュエリーブランド、DEAKIN & FRANCIS/ディーキン アンド フランシスが日本市場に正規上陸します。 今回の“英国のもの作りを訪ねて”シリーズは、「1786年創業、英国老舗ジュエリーブランド DEAKIN & FRANCISの工場を訪ねて」と題し、世界有数のジュエリーブランドの下請けを行ない、現在は自分達のブランドも展開するディーキン アンド フランシス(以下ディーキン)のバーミンガム工場の訪問記です 。ディーキンの工場は、英国きっての工業都市バーミンガムにあります。 BRITISH MADEで展開中のブランドBROOKS/ブルックスと同じ街です。それでは早速工場を訪れてみましょう。
工場のあるエリアはジュエリーに纏わる会社が建ち並んでいます。
訪問を快く迎えてくれた、James Deakinさん(左)Henry Deakinさん(中央)Sam Deakinさん(左)
カフスは先ず純銀のプレートをカットする工程から始まります。
使用中の型やアーカーブの型まで、量の多さに歴史を感じます。
こちらのマシンで型を捺していきます。
続いてこちらのマシンで型をくり抜きます。
エナメリングと呼ばれる工程です。細かなパウダー状にしたカラーガラスを蒸留水に混ぜ、色を入れていきます。とても繊細な作業で、わずかな失敗でも全工程をやり直すことになるので、とても神経を使う作業です。
窯で熱してカラーガラスの水分を蒸発させます。
濃い色から順にこの工程を繰返し、エナメル部分の厚みを出し、深さと高級さを出していきます。
またキズを除くために、専用の火山石で磨きます。
ポリッシングののち、留め具部分を接着。
まさに職人技、というに相応しい工程です。
最後に再度ポリッシングをすれば完成です。
カラーガラスを使用したコレクションを始め、3Dのカフリンクスや、さらに動くカフリンクスなど、見ていても面白い幅広いコレクションを展開しています。
「古代エジプト、ビザンティン、中国、日本の王朝時代から築き上げられた技術によって、各工程は2000年もの間変わらない手法で施されています。職人が作り出す製品は、言わばひとつのアートなのです。」と工場を案内してくれたJamesさんが話していました。
1915年のワークショプの様子
1882年の工場
純銀のチェス(奥)や手鏡(手前)など
以前は英国のお城などでよく見かける銀食器等も作っていました。
DEAKIN & FRANCIS
1786年、英国バーミンガムに「Benjamin Woolfield」社によって設立されました。「Deakin and Nephew」として1789年から1881年まで経営した後、現在の「Deakin & Francis」に社名を変更。 現在ディーキン家の7代目であるジェームス・ディーキンとヘンリー・ディーキン兄弟によって経営されています。 200年以上に渡りハンドメイドによる高品質なジュエリーやアクセサリーを変わることなく作り続けてきた 「DEAKIN & FRANCIS」は、これまで世界中のビジネスマンやセレブリティ、王室をはじめ多くの人々のために、 ゴールドやシルバーはもちろん、正装用のプラチナとダイヤモンドのカフリンクスや、クラシックなものから ファンキーで個性的なものまで、様々なスタイルを生み出し、1000種類以上のカフリンクスをデザインしてきました。
「200年以上もの間、保ち続けてきた高水準のクラフトマンシップと品質は、決して揺るがない自信と伝統であり、 上質な英国製ジュエリー、シルバーウェアを多くのお客様に届けることをテーマとしています」
BRITISH MADE
英国ブランドに特化した輸入総代理店、渡辺産業の直営店。"Stories of British Life"をコンセプトに、「英国のライフスタイルから生まれるモノやコト」をお届けしているお店です。