それにしても、少し変わった名前の通りだと思いませんか?最初に名前を聞いたとき、「Lamb」は子羊のことだと思っていたのですが、実は‥‥。
義父の誕生日が近いので、バースデーカードを探しに行ってきました。向かった先は「Lamb’s Conduit Street(ラムズ・コンデュイット・ストリート)」。
この通りは、大英博物館やHolbornの近く、Bloomsburyと呼ばれる地域にあります。通りの入り口付近には警察署や会社の建物が建っていて、普通に通り過ぎただけではここに何かがあるとは思えないのですが、通りに入って進んでいくと、昔からの薬局や葬儀屋さんに混じって、おしゃれなお店やレストランが並んでいます。
それにしても、少し変わった名前の通りだと思いませんか?最初に名前を聞いたとき、「Lamb」は子羊のことだと思っていたのですが、実は今からおよそ450年前の1565年にここにあった生活用水路「Conduit」の再建設に寄付をしたWilliam Lambe氏の名前から来ているそうです。
通りを歩いてみてたくさん目に付くのが、メンズの洋服を売っているお店と、ワインをたくさん置いているバー、レストランです。 流行ものではなく、上質でシンプルなデザインの洋服を取り扱っているお店が多いように思います。
<メンズのショップ>
<ワインが充実>
この通りにあるユニークなお店を2つご紹介しますね。
まずは「ザ・ピープルズ・スーパーマーケット」です。産地が明確で品質の良いもの、オーガニックのもの、地元で生産されたものなど、商品にもこだわっているのですが、さらにユニークなのは、メンバーシップ制度です。
メンバーでなくても買いものはできますが、年会費25ポンドを払ってメンバーになり、月に最低4時間お店で働くと、20%のディスカウントが受けられるという参加できるスーパーなのです。
もうひとつは「ペルセフォーネ(ギリシャ神話の女神の一人)書店」です。雑貨屋さんのような店構えですが、中に入るとたくさんの本が積まれています。
ここで売っている本は他ではあまり見かけない作家のものばかりです。というのも、優れた作品であるにもかかわらず、出版されずに埋もれてしまった作品をここで企画、出版しているという一味違った書店だからです。置かれている本は主に20世紀初めごろに女性によって書かれた小説、詩集、日記などです。
装丁も素敵で、グレーの表紙を開くと美しいプリントが現れ、そのプリントとお揃いのブックマーカーが付いています。今年のクリスマスに誰かにプレゼントする本を探しに来ようと思っています。
メインの通りの横の路地にもいくつか素敵なお店があります。そのひとつが私のお気に入りの「Thornback and Peel」です。ここではオリジナルデザインのシルクスクリーンプリントの小物を売っています。鳩やヘアー(野うさぎ)、リスなどイギリス、ロンドンらしいモチーフの布小物やカードなどが並んでいます。動物モチーフなのですが、甘すぎず、少しユーモアが効いているのが私好みです。
昔は人々に水を届けていた通りが、今は人々の生活に潤いを与える場所になっているように思います。
アムスベリー加恵
ロンドン留学中にヴィンテージウエアを販売する「Old Hat」ロンドン店でアルバイトをしたことをきっかけに、紳士服に興味を持ち始める。職人の技を身近に見る機会にも恵まれ、英国のクラフツマンシップにも刺激を受ける。カレッジを卒業後、いったん帰国。結婚を機に2012年10月に再渡英、現在ロンドン在住。
夫に作ったニットタイが好評で、夫の友人たちから注文が相次ぎ、2013年11月にオーダーメイドの手編みニットタイを販売する「Bee’s Knees Ties」を立ち上げる。
Bee’s Knees Ties
ロンドンを拠点に、オーダーメイドの手編みのニットタイを制作、販売しています。
色はもちろん、ステッチや結び目の大きさ、長さや太さなど、お客様のお好みをおうかがいお伺いしてから、1本1本、手で編みあげます。素材にもこだわり、大量生産の糸にはない魅力を持つ糸を探し求め、何度も試作を繰り返した後に、品質が良く、ユニークで、長く愛用していただける糸だけを採用しています。手編みならではの親しみやすい風合いが、スーツだけではなく、ニットウエアやツイードにもよく合い、日常の色々なシーンでお使いいただけます。
ロンドンではサヴィル・ロウのテーラー「L G Wilkinson」にてお取り扱いいただいております。
facebook.com/bees.knees.ties
現在、BRITISH MADE青山本店にてオーダーを承っております。また実際にいくつかお手にとって店頭にてご覧頂けます。詳細はお気軽に店頭スタッフまでお訪ね下さい。