今年のロンドンはもう冬だというのに寒くなく、とても気持ちが良いです。
髪を切りに行った日も風は強かったものの、良いお天気だったので、少し散歩がてら寄り道をして帰ることにしました。
今、トレンドの発信地として話題のショーディッチに、そこだけ時間が止ったようにたたずむ18世紀の建物があります。その中にあるのがJeffrye Museum (ジェフリー博物館)。
この建物は1714年、ロバート=ジェフリー候の遺産をもとに、当時は住むところのない貧しい人々を救済する目的で作られました。 1911年にカウンシル(日本の区のようなもの)に売却され、当時盛んだったアーツ・アンド・クラフツ運動(ウイリアム=モリス氏が先導した、もう一度手仕事の良さに立ち返り、生活の中に芸術を取り入れるという動き)のメンバーの働きかけで、1914年に博物館となりました。
時代ごとに分かれた11部屋を順に見ていくことで、17世紀から現代までのイギリスの家の様子と、人々の暮らしぶりの移り変わりがわかる、とてもユニークな博物館です。
昔はロンドンの東部では家具産業が盛んで、それにかかわる人々の教育とインスピレーションの場になるようにと家具にまつわる博物館になったそうです。
ここからは、博物館の様子を写真でお楽しみください。皆さんはどの時代の家に住みたいですか?
ここでちょっとクイズです。これらは何に使われていたものでしょうか。
(答えはコラムの最後にあります。)
私がとても良いなと思ったのは、各部屋に添えられている、その部屋で暮らした人々の団欒の様子(フィクションですが)を書いた文章です。それがあることで、無機質な部屋が生き生きとし、そこに暮らしている人の様子が見えるような気がしました。
インテリアや家具のデザインは変わっても、人々が家に求めてきた思いはずっと変わらない、全ての部屋を見終わってそう思いました。
<クイズの答え>
問題1.18世紀に使われていた部屋の明かり。藁に溶かした脂をしみこませ、それを燃やして明かりとして使っていたそう。片側だけに火をつけるか、両方に火をつけるかで明かりの量を調節していたのだとか。
問題2.16世紀頃のじょうろ。と言っても、花に水をやるのではなく、掃除機のなかった時代、埃が舞うのを防ぐために、カーペットを湿らせるためのもの。
問題3.17世紀頃のいわゆるアロマバーナー。部屋に良い香りをさせる以外に、ネズミやダニを追い出す目的でもこれでハーブを炊いていたそう。
問題4.アンティーク好きな方ならご存知かも…。ティーキャディーと呼ばれるもので、茶葉をしまっておくためのもの。昔、茶葉は貴重品だったため、鍵をかけて厳重に保管されていました。
今、トレンドの発信地として話題のショーディッチに、そこだけ時間が止ったようにたたずむ18世紀の建物があります。その中にあるのがJeffrye Museum (ジェフリー博物館)。
この建物は1714年、ロバート=ジェフリー候の遺産をもとに、当時は住むところのない貧しい人々を救済する目的で作られました。 1911年にカウンシル(日本の区のようなもの)に売却され、当時盛んだったアーツ・アンド・クラフツ運動(ウイリアム=モリス氏が先導した、もう一度手仕事の良さに立ち返り、生活の中に芸術を取り入れるという動き)のメンバーの働きかけで、1914年に博物館となりました。
時代ごとに分かれた11部屋を順に見ていくことで、17世紀から現代までのイギリスの家の様子と、人々の暮らしぶりの移り変わりがわかる、とてもユニークな博物館です。
昔はロンドンの東部では家具産業が盛んで、それにかかわる人々の教育とインスピレーションの場になるようにと家具にまつわる博物館になったそうです。
ここからは、博物館の様子を写真でお楽しみください。皆さんはどの時代の家に住みたいですか?
博物館の外観。前庭が広いので、犬のお散歩に来る人もよく見かけます。
木に枯葉がたくさん…。と思ったら、親子が木にハグしていました。
各時代に人気のあった椅子のデザイン。
1630年ごろの家の中の様子。
1695年頃のロンドンの家の居間の様子。
1745年頃と1790年頃のインテリア。
1830年頃1870年頃のインテリア。
1890年頃の部屋。流行に敏感な若い2人が暮らしている部屋という設定らしいです。
展示の真ん中にあるカフェとギフトショップ。この後も展示が続くので、とりあえずここでひと休み。
エドワード時代のお部屋。
アールデコが流行った1930年ごろのインテリア。
ミッドセンチュリー。
1900年代。
ここでちょっとクイズです。これらは何に使われていたものでしょうか。
(答えはコラムの最後にあります。)
問題1
問題2
問題3
問題4
私がとても良いなと思ったのは、各部屋に添えられている、その部屋で暮らした人々の団欒の様子(フィクションですが)を書いた文章です。それがあることで、無機質な部屋が生き生きとし、そこに暮らしている人の様子が見えるような気がしました。
説明書きの一部。ここでは、アーティスティックなカップルがリバティでお買い物を楽しみ、一旦家に帰ってから、話題のオペラを見に出かける様子が描かれています。
インテリアや家具のデザインは変わっても、人々が家に求めてきた思いはずっと変わらない、全ての部屋を見終わってそう思いました。
<クイズの答え>
問題1.18世紀に使われていた部屋の明かり。藁に溶かした脂をしみこませ、それを燃やして明かりとして使っていたそう。片側だけに火をつけるか、両方に火をつけるかで明かりの量を調節していたのだとか。
問題2.16世紀頃のじょうろ。と言っても、花に水をやるのではなく、掃除機のなかった時代、埃が舞うのを防ぐために、カーペットを湿らせるためのもの。
問題3.17世紀頃のいわゆるアロマバーナー。部屋に良い香りをさせる以外に、ネズミやダニを追い出す目的でもこれでハーブを炊いていたそう。
問題4.アンティーク好きな方ならご存知かも…。ティーキャディーと呼ばれるもので、茶葉をしまっておくためのもの。昔、茶葉は貴重品だったため、鍵をかけて厳重に保管されていました。
アムスベリー加恵
ロンドン留学中にヴィンテージウエアを販売する「Old Hat」ロンドン店でアルバイトをしたことをきっかけに、紳士服に興味を持ち始める。職人の技を身近に見る機会にも恵まれ、英国のクラフツマンシップにも刺激を受ける。カレッジを卒業後、いったん帰国。結婚を機に2012年10月に再渡英、現在ロンドン在住。
夫に作ったニットタイが好評で、夫の友人たちから注文が相次ぎ、2013年11月にオーダーメイドの手編みニットタイを販売する「Bee’s Knees Ties」を立ち上げる。
Bee’s Knees Ties
ロンドンを拠点に、オーダーメイドの手編みのニットタイを制作、販売しています。
色はもちろん、ステッチや結び目の大きさ、長さや太さなど、お客様のお好みをおうかがいお伺いしてから、1本1本、手で編みあげます。素材にもこだわり、大量生産の糸にはない魅力を持つ糸を探し求め、何度も試作を繰り返した後に、品質が良く、ユニークで、長く愛用していただける糸だけを採用しています。手編みならではの親しみやすい風合いが、スーツだけではなく、ニットウエアやツイードにもよく合い、日常の色々なシーンでお使いいただけます。
ロンドンではサヴィル・ロウのテーラー「L G Wilkinson」にてお取り扱いいただいております。
facebook.com/bees.knees.ties
現在、BRITISH MADE青山本店にてオーダーを承っております。また実際にいくつかお手にとって店頭にてご覧頂けます。詳細はお気軽に店頭スタッフまでお訪ね下さい。