日本で見つけたイギリス | BRITISH MADE

London Yarns 日本で見つけたイギリス

2016.03.09

私用で日本に一時帰国しています。

これまでも様々なメディアに取り上げられていますし、靴好きの方、イギリス好きの方ならすでにご存じかも知れませんが、今回は私の実家のある大阪の中のイギリス、「OLD HAT Shoe Artisans Osaka」にお邪魔して来ました。

「OLD HAT」と私とはとても不思議な縁で結ばれています。
私がまだロンドンのカレッジに通っていた約15年前のある日、学校の課題の被写体(写真学科に在籍していました。)を探して、家の近所を歩いていた時にとても魅力的なショ―ウィンドウを見かけ、ガラスに貼りつくようにして開店前の店内を見ようとしている私に「今から店を開けるよ。良かったら中も見て行ってね。」と声をかけてくれたのが、「OLD HAT London」とオーナー、デイビット・サックスビー氏でした。
お茶を入れてくれて、店内の珍しい物を見たり、面白い話を聞いたりしているうちにあっという間に時間が過ぎて行きました。帰り際に「土曜日は授業があるの?」と聞かれ、「ないです。」と答えると、「じゃあ今週土曜から来てね。11時開店だから。」と言われ、それがこのお店でアルバイトをさせていただくきっかけとなりました。ここでのお仕事を通して、イギリスの文化、特に紳士服の歴史や着こなしのルール等、沢山のことを勉強させていただきました。

その後、姉妹店の「OLD HAT Tokyo」の店長さんの石田さんともお知り合いになり、今も親しくさせていただいているのですが、その石田さんが大阪にオープンされた「OLD HAT Osaka」の店長さんは、夫のかつての愛弟子のひとりなのです。

前置きが長くなってしまいましたが、「OLD HAT Osaka」のご紹介をさせていただきますね。

東京の「OLD HAT」はサビルロウなどの上質なビンテージの紳士服を販売していますが、ここ大阪店は靴のリペアとパターンオーダーのお店です。

店長の高井さんはイギリスでビスポークの靴作りを勉強した後、日本で靴修理の工房でお仕事をされて、2012年からOLD HAT大阪店の店長さんをされています。
私自身もよくお店のFacebookを拝見させていただいていますが、お客様の細かいご要望や難しそうな修理にもとても丁寧な仕事をされているのがわかります。

20160309_1店長の高井さん。店内奥の工房で修理をされています。
お店の中に入ると、そこは小さなイギリスです。パターンオーダーシューズの見本だけでなく、小物やかばんなど、イギリスのものが沢山。
OLD HAT東京店もそうですが、こちらも時間がゆっくりと流れているような気がする落ち着いた雰囲気の店内です。

20160309_2煉瓦造りのビルの1階にお店があります。
20160309_3 20160309_4 20160309_5キルトやミュージックケース、フェアアイルのセーターなどイギリスらしいものがたくさん。
20160309_6パターンオーダーのサンプルもお店のあちこちにあります。ボタンアップブーツなどの珍しい物も。

私がOLD HATロンドンで働いていた時に、私が肌で感じたのは、イギリスの人達の物を愛する心、大切にする心です。
OLD HAT東京店にも大阪店にもお客様のそんな気持ちに応える商品とサービスが根付いていると思います。 私の大好きな日本の中のイギリス、皆様にもいちどのぞいていただけたらと思います。

<もっと詳しく知りたい方へ>
OLD HAT大阪店HP http://oldhat-jpn.com/osaka
OLD HAT東京店HP http://oldhat-jpn.com/tokyo

Text&Photo by Amesbury Kae


plofile
アムスベリー 加恵

アムスベリー加恵

ロンドン留学中にヴィンテージウエアを販売する「Old Hat」ロンドン店でアルバイトをしたことをきっかけに、紳士服に興味を持ち始める。職人の技を身近に見る機会にも恵まれ、英国のクラフツマンシップにも刺激を受ける。カレッジを卒業後、いったん帰国。結婚を機に2012年10月に再渡英、現在ロンドン在住。
夫に作ったニットタイが好評で、夫の友人たちから注文が相次ぎ、2013年11月にオーダーメイドの手編みニットタイを販売する「Bee’s Knees Ties」を立ち上げる。

Bee’s Knees Ties
ロンドンを拠点に、オーダーメイドの手編みのニットタイを制作、販売しています。
色はもちろん、ステッチや結び目の大きさ、長さや太さなど、お客様のお好みをおうかがいお伺いしてから、1本1本、手で編みあげます。素材にもこだわり、大量生産の糸にはない魅力を持つ糸を探し求め、何度も試作を繰り返した後に、品質が良く、ユニークで、長く愛用していただける糸だけを採用しています。手編みならではの親しみやすい風合いが、スーツだけではなく、ニットウエアやツイードにもよく合い、日常の色々なシーンでお使いいただけます。
ロンドンではサヴィル・ロウのテーラー「L G Wilkinson」にてお取り扱いいただいております。
facebook.com/bees.knees.ties

現在、BRITISH MADE青山本店にてオーダーを承っております。また実際にいくつかお手にとって店頭にてご覧頂けます。詳細はお気軽に店頭スタッフまでお訪ね下さい。

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