こんにちは!東京にいます、川合亮平です。
先日、「イギリスの中で、川合さんのおすすめの場所はどこですか?」と尋ねられました。
難問でございます。
甘党の人に、ショートケーキとティラミスとおはぎ、どれが一番好きですか?と尋ねているようなものですから。
正直な回答としては「気分によりけり」、いや、
「気分によりにけり」なんですが(どっちでもいい)、
そんな曖昧な回答だと
「それでは私の望む所の回答ではないですやん」と言われそうなので、
その時は、
「ピークディストリクト、その中のチャッツワース・ハウスとか」
と答えました。
しかし、後から考えると、確かにピークディストリクトも良いけど、
あそこもいいし、あっちもいいし、な気分になってきました。
ふと考えると、こちらで書かせて頂いている
イギリス観光記事数も御陰様で、今回で34個目になっております。
だから、次に例の質問をされたらこう答えようと思います。
「ぼくの過去記事をチェックしてみて〜〜!」
知る人ぞ知る、ラブリーなイギリスの小さな町Rye(ライ)。
そのもう1駅先に、
これぞイギリス!というB&B、Strand Houseがあります。
とにかく古いんですよ!
いや、ちょっと表現代えよ、
すごく歴史があるんですよ!
こちら、700年以上前の建物なんです。
700年前ってぇと、日本は、“みんなで遊ぼう”でお馴染みの・・・、
いや、違う、
“いい国つくろう”でお馴染みの鎌倉幕府の鎌倉時代です。
藤原定家さんが、新古今和歌集を詠まれてた時代の建物に、
21世紀の、もはや半分アンドロイド化した我々現代人が宿泊する、という構図です。
中におじゃましてみましょう。
歴史のある建物の中って、なんだか妙に落ち着くんですよね。
長い歴史がそのなかに凝縮されている感じがして、ほんとに、
特にメトロポリス・トーキョーから来た身としては、
時間の流れ方が違うのが肌感覚として感じられるのです。
雰囲気満点。
お部屋を覗いてみましょう。
「あれ、なんか重力が・・・」と感じたんですが、
それもそのはず、700年の歴史の重みにより、内部が所々傾いているのです(でももちろん建物としての強度は十分、ということ)。
どれ1つとして同じ部屋はありません。
それぞれに素敵な名前がついていて、デザインから雰囲気から間取りから、全部異なります。
では、その他のお部屋も覗いてみましょう。
この建物、その時代時代の増築を経て、現在の姿になったんですが、
13世紀の元々の建物から現在も残る部屋は、Crow’s Nest、Willow Room 、Inglenookの3つだそうです。
だから、特に歴史のある部屋に泊まりたい方は、この3つの部屋を選んでみてくださいね。
その後、14世紀には、農場の母屋として使われ、
ヘンリー5世が統治していた15世紀に救貧院になり、この時代に多くの増築がなされたということです。
ちなみに、ヘンリー5世というと、ぼくは、今をときめくイギリススター、トム・ヒドルトンを思い出すんですよね。
シェイクスピア原作の歴史ドラマ『ホロウ・クラウン』、ご覧になりました?
ヘンリー5世を演じたヒドルストンにカンバーバッチ、ジュディ・デンチ、などなど、新旧イギリススターがそろい踏みの、
超重厚な歴史絵巻。
重いやつガッツリ行きたい!という方へおすすめです。
見応え抜群。
建物の話に戻ると、ヘンリー5世の時代を経て、18世紀には、新約聖書に登場するイエス・キリストの12人の使徒の中の一人、使徒トマスが、この建物を教会区として使ったと言われています。
そんなこんなの濃い歴史を経験し、
ゲストハウス(宿場)として機能し出したのが1922年のこと。
今は、ヒューさんとメアリーさんという中年のご夫妻がオーナーとして経営されています。
と語ってくれました。
田舎でB&Bを経営する!!
これが、1つのイングリッシュ・ドリームのかたちなんでしょうね。
それ以外の夕食は、近くの町Rye(ライ)に繰り出して食べるも良し、B&Bから徒歩5分にあるパブ、“New Inn”もおススメとのこと。
さて、ぼくは運良く土曜日にチェックインしたのでStrand Houseの夕食にありつけました。
夕食のテーブルに何が並ぶかはその日のシェフの気まぐれだそうです。
シェフがたいそう気まぐれな質で、という訳ではなく、
その日にライの漁港に揚がった魚、その日に農場から届いた野菜、その日に届いた肉、
という素材の新鮮さにトコトンこだわった結果とのこと。
イッツ・ディナー・ターイム!
新鮮な地元食材をつかった料理を雰囲気満点のB&Bでいただく、
心躍る食体験です。
そして、イッツ・ブレックファスト・ターイム!
英語で、“a home from home”という表現や、TLCという表現があるのですが、
そんな表現がピッタリくる素敵な場所です。
意味はそれぞれ、
◯ a home from home:家の外の家、つまり自宅みたいにくつろげる、自宅以外の場所の事
◯ TLC: Tender Loving Careの略。訳は、優しくて愛情たっぷりのおもてなし
宿泊は、一人でも友達同士でも、家族でも、
ですけど、カップルで過ごすとめちゃくちゃロマンティックなB&Bだと思うな〜〜。
では、次回もアナザー観光地でお会いしましょう。
川合亮平でした!
4月になって、心機一転、英語学習を始められた方もいらっしゃるような気がします。
英語力というのは結局のところ、英語に(集中して)触れた量なんですよ、
だから、学習はそれが何であるかは実はあまり重要でなく、
とにかく継続することが大切なのです。
継続していれば、おのずと英語力がその分絶対ついていく。
継続するコツをアドヴァイス。
それは、ずばり、
学習する(英語に触れる)、場所と時間(曜日)を固定すること。
モバイル時代で、“いつでも”、“どこでも”、がさも万能のように感じますが、
実は、だからこそ、
“いつでも” “どこでも”勉強しない、ということも少なからず起こりえます。
だから、やると決めたら、とにかく、
場所と時間を固定する。
英語学習、継続して1年後に理想の英語力を手にしたい方は、
是非実践してみてくださいね〜。
Good luck and have fun learning English!
先日、「イギリスの中で、川合さんのおすすめの場所はどこですか?」と尋ねられました。
難問でございます。
甘党の人に、ショートケーキとティラミスとおはぎ、どれが一番好きですか?と尋ねているようなものですから。
正直な回答としては「気分によりけり」、いや、
「気分によりにけり」なんですが(どっちでもいい)、
そんな曖昧な回答だと
「それでは私の望む所の回答ではないですやん」と言われそうなので、
その時は、
「ピークディストリクト、その中のチャッツワース・ハウスとか」
と答えました。
しかし、後から考えると、確かにピークディストリクトも良いけど、
あそこもいいし、あっちもいいし、な気分になってきました。
ふと考えると、こちらで書かせて頂いている
イギリス観光記事数も御陰様で、今回で34個目になっております。
だから、次に例の質問をされたらこう答えようと思います。
「ぼくの過去記事をチェックしてみて〜〜!」
こんなイギリスB&Bに泊まってみたかったんです
Strand Houseの外観
ロンドンから南東へ、車でも電車でも2時間弱。知る人ぞ知る、ラブリーなイギリスの小さな町Rye(ライ)。
そのもう1駅先に、
これぞイギリス!というB&B、Strand Houseがあります。
入口
なにをもって“これぞイギリス”なのかと申しますと、とにかく古いんですよ!
いや、ちょっと表現代えよ、
すごく歴史があるんですよ!
こちら、700年以上前の建物なんです。
700年前ってぇと、日本は、“みんなで遊ぼう”でお馴染みの・・・、
いや、違う、
“いい国つくろう”でお馴染みの鎌倉幕府の鎌倉時代です。
藤原定家さんが、新古今和歌集を詠まれてた時代の建物に、
21世紀の、もはや半分アンドロイド化した我々現代人が宿泊する、という構図です。
中におじゃましてみましょう。
長い歴史がそのなかに凝縮されている感じがして、ほんとに、
特にメトロポリス・トーキョーから来た身としては、
時間の流れ方が違うのが肌感覚として感じられるのです。
雰囲気満点。
お部屋を覗いてみましょう。
忍者屋敷さながらのレイアウト
1階のコモン・ルーム。inglenook fireplace(暖炉)があります。このお部屋で、履き古した靴下のごとく、だらっとくつろぐもよし、他のゲストの人と、ゆっくり交流の場としてもよし、アベックでワイングラスを傾けるのもよし。
1階から階段伝いに上を眺める
上階からの眺め
中2階
階段を上がる時とか、中2階に立った時とかに、「あれ、なんか重力が・・・」と感じたんですが、
それもそのはず、700年の歴史の重みにより、内部が所々傾いているのです(でももちろん建物としての強度は十分、ということ)。
ぼくがお世話になった部屋Tudor(チューダー)
こんな歴史のあるお部屋に泊まれるのはそうそうできない体験。真ん中奥の黒い扉がシャワー・トイレの洗面所
洗面所はこんな感じ。清潔で使いやすいです。
雰囲気抜群
こちらのB&B、Strand Houseには全部で13のお部屋があるんですが、どれ1つとして同じ部屋はありません。
それぞれに素敵な名前がついていて、デザインから雰囲気から間取りから、全部異なります。
では、その他のお部屋も覗いてみましょう。
13世紀の元々の建物から現在も残る部屋は、Crow’s Nest、Willow Room 、Inglenookの3つだそうです。
だから、特に歴史のある部屋に泊まりたい方は、この3つの部屋を選んでみてくださいね。
700年以上の歴史
13世紀に、麦芽製造所として建てられたのがこの建物の始まりです。その後、14世紀には、農場の母屋として使われ、
ヘンリー5世が統治していた15世紀に救貧院になり、この時代に多くの増築がなされたということです。
ちなみに、ヘンリー5世というと、ぼくは、今をときめくイギリススター、トム・ヒドルトンを思い出すんですよね。
シェイクスピア原作の歴史ドラマ『ホロウ・クラウン』、ご覧になりました?
ヘンリー5世を演じたヒドルストンにカンバーバッチ、ジュディ・デンチ、などなど、新旧イギリススターがそろい踏みの、
超重厚な歴史絵巻。
重いやつガッツリ行きたい!という方へおすすめです。
見応え抜群。
そんなこんなの濃い歴史を経験し、
ゲストハウス(宿場)として機能し出したのが1922年のこと。
今は、ヒューさんとメアリーさんという中年のご夫妻がオーナーとして経営されています。
とっても気さくでナイスガイなヒューさん。Strand Houseから少し離れた場所に住んでいらっしゃって、ホテルには基本的にいつでもいらっしゃいます。
「田舎でB&Bを経営するのがずっと夢だったんだよ。妻のね。ぼくもまんざらではなかったから、この物件を見た時に思い切って購入して、脱サラしたよ。今の生活はとても気に入ってる。休みの日なんかに、ロンドンに住む孫娘に会いにいくのが楽しみだね。」と語ってくれました。
田舎でB&Bを経営する!!
これが、1つのイングリッシュ・ドリームのかたちなんでしょうね。
お食事はシェフの気まぐれで
こちらのB&Bでは、土曜日と、特定の金曜日にディナーが食べられます。それ以外の夕食は、近くの町Rye(ライ)に繰り出して食べるも良し、B&Bから徒歩5分にあるパブ、“New Inn”もおススメとのこと。
さて、ぼくは運良く土曜日にチェックインしたのでStrand Houseの夕食にありつけました。
夕食のテーブルに何が並ぶかはその日のシェフの気まぐれだそうです。
シェフがたいそう気まぐれな質で、という訳ではなく、
その日にライの漁港に揚がった魚、その日に農場から届いた野菜、その日に届いた肉、
という素材の新鮮さにトコトンこだわった結果とのこと。
イッツ・ディナー・ターイム!
ダイニングルーム。朝食もこちらのお部屋でいただきます。
Stand Houseがあるイースト・サセックス州は有名なワイナリーがいくつか存在します。その記事はまた別の機会にでも・・・。
Roasted red pepper soup
Hot-smoked salmon, Scottish smoked salmon, smoked mackerel and fish pate beetroot salad。
English lamb rump with a rich redcurrant, rosemary and port sauce / Roasted potatoes and mixed roasted root vegetables Panache of vegetables
Sticky toffee pudding with fruits a rich butterscotch and walnut sauce
心躍る食体験です。
そして、イッツ・ブレックファスト・ターイム!
アットホームな感じがとっても心地いい
裏庭に蜜蜂の巣箱があります。朝食に出るハニーはここから取ったもの!
イギリスはパンが美味しい
イングリッシュ・ブレックファスト(肉有りとベジタリアン)
夏は、お庭で朝食をいただくことも可能とのこと。これは爽やかでしょうね〜〜。
さてさて、これぞイギリス!な南東イングランドのB&B、Strand House、いかがでしょうか。英語で、“a home from home”という表現や、TLCという表現があるのですが、
そんな表現がピッタリくる素敵な場所です。
意味はそれぞれ、
◯ a home from home:家の外の家、つまり自宅みたいにくつろげる、自宅以外の場所の事
◯ TLC: Tender Loving Careの略。訳は、優しくて愛情たっぷりのおもてなし
宿泊は、一人でも友達同士でも、家族でも、
ですけど、カップルで過ごすとめちゃくちゃロマンティックなB&Bだと思うな〜〜。
では、次回もアナザー観光地でお会いしましょう。
川合亮平でした!
♦ 使える英会話!
学習を継続する方法4月になって、心機一転、英語学習を始められた方もいらっしゃるような気がします。
英語力というのは結局のところ、英語に(集中して)触れた量なんですよ、
だから、学習はそれが何であるかは実はあまり重要でなく、
とにかく継続することが大切なのです。
継続していれば、おのずと英語力がその分絶対ついていく。
継続するコツをアドヴァイス。
それは、ずばり、
学習する(英語に触れる)、場所と時間(曜日)を固定すること。
モバイル時代で、“いつでも”、“どこでも”、がさも万能のように感じますが、
実は、だからこそ、
“いつでも” “どこでも”勉強しない、ということも少なからず起こりえます。
だから、やると決めたら、とにかく、
場所と時間を固定する。
英語学習、継続して1年後に理想の英語力を手にしたい方は、
是非実践してみてくださいね〜。
Good luck and have fun learning English!
川合 亮平
(かわいりょうへい)
通訳者・東京在住
関西の人気テレビ番組で紹介され、累計1万部突破の『なんでやねんを英語で言えますか?』(KADOKAWA)をはじめ、著書・翻訳書・関連書は10冊以上を数える。
通訳者としては直近で東京五輪関連のビジネス会議、アスリート通訳に携わる。その他、歌手のエド・シーラン、映画『ファンタビ』シリーズのエディ・レッドメイン、BBCドラマ『シャーロック』のベネディクト・カンバーバッチ、マーティン・フリーマン、ヒットドラマ『ダウントン・アビー』の主要キャストなど、ミュージシャン、俳優への通訳・インタビューも多数手がけている。