ひとつめは、手袋を修復するためである。愛用しているのは、1919 年フィレンツェ創業のグローブメーカー“MADOVA”の物で、妻にプレゼントとされたのはかれこれ5〜6 年前。2〜3 度(実は4〜5 回)落としても必ず手元に戻ってくる縁のある手袋だ。長年使用しているせいか、内側のライニング部分のカシミアが損傷しており、そこを修復するのが目的である。しかし、特に予約をしているわけではないゆえに、突然訪れて修理を請け負ってくれるのかは疑問であった。店舗で状況を説明すると、すぐに損傷箇所をチェックしてくれ、およそ2 週間もあれば修理が完了する旨を伝えてくれた。その後は日本に郵送してくれるようである。傷んだ箇所がどのように修復されるのかが楽しみだ。
部坂 尚吾
1985年山口県宇部市生まれ、広島県東広島市育ち。松竹京都撮影所、テレビ朝日にて番組制作に携わった後、2011年よりスタイリストとして活動を始める。2015年江東衣裳を設立。映画、CM、雑誌、俳優のスタイリングを主に担い、各種媒体の企画、製作、ディレクション、執筆等も行っている。山下達郎と読売ジャイアンツの熱狂的なファン。毎月第三土曜日KRYラジオ「どよーDA!」に出演中。
江東衣裳
http://www.koto-clothing.com