ロンドン・ハムステッドは、高級住宅街としても知られ、主に17世紀～18世紀の建物が多く見られます。魅力的なイギリス建築を見学できるお薦めの場所もいくつかあり、今回はその中でも私のお気に入りをご紹介します。
17世紀の建物に多い、こげ茶色と赤色のレンガのコンビネーションが華やかな建物です。 
建物の見学は横の入口から入ります。こちらのサイドも奥行き感があり、絵になるデザインです。インテリアは、部屋ごとに異なるパステルカラーのペイントで仕上げられ、モールディングを使って絶妙な塗り分けをしています。 
クリームイエローの壁に様々な種類の白いモールディングが施された美しいドローイング・ルーム。 
ミルクティー色の壁に白いモールディングのコントラストが装飾性を高めます。 
クリーム色に白いモールディングでコーディネートされたベッドルーム。 
ベッドルームの横に配置された造作家具の中にはブルー＆ホワイトの陶器がきれいに飾られています。
アーチと柱を手前に配置したドラマチックな空間で、デザインセンスに見惚れます。 
どの部屋もさほど広くないのですが、ジョージアンスタイルの家具、刺繍、陶器等のコレクションがとても上手に飾られていて、それぞれに居心地も良く、魅力的に作られています。 
フェントン・ハウスは、建物見学だけではありません。建物の裏へ行くと、素敵なイングリシュ・ガーデンもご覧いただけます。全体としては広いのですが、こちらも建物同様に、エリアが細かく分かれていて、それぞれが個性と魅力のある庭の集合となっているので、幾通りにも楽しめ、非常に参考になります。この時代の家と庭の両方を存分に堪能できる邸宅です。
坂道を下りていくと「Burgh House」の看板が見えてきます。 
1704年に建ったクイーン・アン様式の建物です。フェントン・ハウス同様にこげ茶色と赤色のレンガのコンビネーションの華やかな外観です。この建物はハムステッドの歴史が見られる博物館になっており、建物内部も無料で見学できます。さらには、庭に面したティールームも併設されていて、地域の住民の憩いの場所にもなっています。 
扉を開けると早速18世紀のインテリアが広がります。 
こちらは庭に面した1階の大広間。外からの光と緑も心地よい空間です。イベントなどにも使用される部屋で、全面に木製パネリングが施されています。オークではなく、パイン材によるパネリングなので、色味も明るく、温かみのある柔らかな印象です。 
淡いグレーのペイントで塗られた壁、そして深みのあるアンティークブラウンの階段が上階へと誘います。 
2階の廊下の突き当たりには、この建物の木製ミニチュア模型が飾られています。 ハムステッドに行かれた際は、是非フェントン・ハウスとバーグ・ハウスのセットでお立ち寄り下さい。
ご覧下さい、この行列！ 私も30分並びました。 
店員さん二人の息の合ったコンビネーションも、見ているだけでワクワクします！ 
こちらができたてホヤホヤのクレープ！外はカリカリ、中はもちもちのクレープです。ご参考までに私のお薦めは、おかず系ならスピナッチガーリックチーズ＆クリーム、スイーツ系ならヌテラ（ヘーゼルナッツとチョコをミックスした感じです）のクレープです。 今回の「ハムステッドの駅近街歩き。」はいかがでしたでしょうか。それぞれ5分で移動できる3ヶ所のご紹介でした。愉しい街歩きを満喫して下さい。
関連リンク
実話に基づいて製作された映画「ロンドン、人生はじめます」
Fenton House
ハムステッド駅近くに、17世紀に建てられた邸宅「フェントン・ハウス」があります。この建物は裕福な商人が建てた邸宅で、家の名前も数回変わっています。19世紀にフェントン一家がオーナーになった時の家の名前が現在も使われています。1952年に最後のオーナーLady Binningがナショナル・トラストに寄贈しました。最後のオーナーが女性だったこともあり、家具・陶器、小物・刺繍など女性らしさを感じられる内装をご覧いただけます。 17世紀の建物に多い、こげ茶色と赤色のレンガのコンビネーションが華やかな建物です。 クリームイエローの壁に様々な種類の白いモールディングが施された美しいドローイング・ルーム。 ミルクティー色の壁に白いモールディングのコントラストが装飾性を高めます。 クリーム色に白いモールディングでコーディネートされたベッドルーム。 ベッドルームの横に配置された造作家具の中にはブルー＆ホワイトの陶器がきれいに飾られています。アーチと柱を手前に配置したドラマチックな空間で、デザインセンスに見惚れます。
どの部屋もさほど広くないのですが、ジョージアンスタイルの家具、刺繍、陶器等のコレクションがとても上手に飾られていて、それぞれに居心地も良く、魅力的に作られています。Fenton House
住所: Hampstead Grove, Hampstead, London, NW3 6SP
URL：www.nationaltrust.org.uk/fenton-house-and-garden
Burgh House
次にフェントン・ハウスから徒歩5分ほどで着く「バーグ・ハウス」をご紹介します。 坂道を下りていくと「Burgh House」の看板が見えてきます。 扉を開けると早速18世紀のインテリアが広がります。 こちらは庭に面した1階の大広間。外からの光と緑も心地よい空間です。イベントなどにも使用される部屋で、全面に木製パネリングが施されています。オークではなく、パイン材によるパネリングなので、色味も明るく、温かみのある柔らかな印象です。 淡いグレーのペイントで塗られた壁、そして深みのあるアンティークブラウンの階段が上階へと誘います。 2階の廊下の突き当たりには、この建物の木製ミニチュア模型が飾られています。Burgh House
住所: New End Square, Hampstead, London, Gloucestershire NW3 1LT
URL： burghhouse.museumssites.com
Le Creperie de Hampstead
フェントン・ハウス、バーグ・ハウスを見学した後は、ロンドン1のクレープ屋さんと言われているハムステッドの有名店「ラ・クレープリー・ドゥ・ハムステッド」へ行きましょう。なんと1980年から売っているクレープ屋さん。今年で38年も営業している人気店です。 ご覧下さい、この行列！ 私も30分並びました。 店員さん二人の息の合ったコンビネーションも、見ているだけでワクワクします！ こちらができたてホヤホヤのクレープ！外はカリカリ、中はもちもちのクレープです。ご参考までに私のお薦めは、おかず系ならスピナッチガーリックチーズ＆クリーム、スイーツ系ならヌテラ（ヘーゼルナッツとチョコをミックスした感じです）のクレープです。Le Creperie de HampsteadPhoto & Text by Koichi Obi
住所: 77a Hampstead High Street, Hampstead, London, NW3 1RE
URL： hampsteadvillagelondon.com
関連リンク
実話に基づいて製作された映画「ロンドン、人生はじめます」
小尾 光一
工学院大学工学部建築学科卒業後、輸入住宅会社、リフォーム会社勤務を経て、「地面から生えたような」と形容されるイギリスの家に魅了されて渡英を繰り返し、デザイン・知識の習得とともにイギリス建材の開拓を重ね、2000年にコッツワールドを設立。イギリスであれば何処のエリアの建物も、そしてインテリアも実現するイギリス住宅専門の建築家として活動中。日英協会、イギリスを知る会所属。
著書「英国住宅に魅せられて」
ホームページ：
www.cotsworld.com
ブログ：
cotsworld.blog136.fc2.com
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www.facebook.com/cotsworldltd