現在エリザベス女王の即位70周年記念行事で大盛り上がり中のイギリスなのであるが、実はプラチナ・ジュビリー関連以外にも今年はビッグなイベントが控えている。
そのうちの一つがバーミンガムで7月28日から8月8日まで開催されるコモンウェルス・ゲームズ「Birmingham 2022」。4年に1度開催されるイギリス連邦諸国が参加するスポーツのお祭りである。2012年のロンドン・オリンピックから10年、大成功だった五輪を実質的にも受け継いでいく大切なゲームになる予定だ。
そして2012年のロンドン・オリンピックから続いているものは、まだある。
10年後の今、開催地だった首都ロンドンの東部地域はその恩恵を受け、地域ぐるみの再建プロジェクトが進んでかなり整備されてきた。その取り組みの大枠に理念としての「ダイバーシティ(多様性)」がある。
イギリスという国は大勢の移民に支えられており、その中で多様なカルチャーを育んできた。決してアングロ・サクソンやケルトだけが文化的なヘリテージとはもはや言えない国家になっているのだ。
そのことをもっともっと皆に知ってもらい、多様性に感謝することが必要なのではないかと2012年直後から国で構想を練っていたようで、2012五輪の延長にあるものとして生まれたのが、同じく今年開催される「Unboxed」と言われるプロジェクトなのである。
今回は、プラチナ・ジュビリーを陰で支えるこの2大プロジェクトのことを書いてみたい。
コモンウェルス諸国が集まる
いよいよ7月末に開催が迫ったコモンウェルス・ゲームズ。その華々しいオープニングを飾ったのが3月17日にあったセレモニー・イベントだ。 ちょうど報道チームの一人としてバーミンガム中心部にお邪魔していた私は、そのセレモニーを大勢の地元の人々と一緒に目撃するという光栄に預かることになった。
セレモニーは夕暮れの迫る時刻から始まった。光をテーマに繰り広げられたダンスやアクロバットはとても幻想的で、地域社会をあげて取り組んでいることがわかる見応えのあるものだった。コモンウェルス諸国を象徴するかのような多様なエレメントが絡み合い、力強く、かつ美しく勇気を与えてくれる演出で、参加者全員のキラキラとした輝きは本物。バーミンガムはそのホスト・シティとして、今年いっぱいたくさんの旅行者で賑わうに違いない。
このオープニング以降、7月末の本戦スタートまで参加国の文化を紹介する「Festival」イベントも目白押しなのだ。バーミンガムの楽しさについては前回の記事でもご紹介させていただいたが、どこに泊まれば?と思われた皆さんへの一押し宿を今回はご紹介したい。それはこの街を代表するようなGrand Hotel!
中心部の便利ロケーションにあるグランド・ホテルは、ヴィクトリア朝時代を象徴する壮麗な建物を堪能する5つ星。10年の歳月をかけて2021年に再オープンした、街で今いちばん注目されている宿泊施設なのである。
冒頭で本年度の英国目玉プロジェクトとして「Unboxed」を挙げたが、それって一体何? と言う方が大半なのではないだろうか。これは今年の春から秋にかけて全国区で行われるビッグ・イベントなのであるが……。
仕方ない、この私めが不肖ながらご紹介させていただくことにしよう。
アートと科学、テクノロジーの融合
Unboxed。なにやらパンドラの箱を思わせる命名だが、箱からなにが出てくるかはお楽しみ。テーマは人類の創造性! 宇宙開闢以来の創造のパワーを大々的に祝福しようという、非常に野心あふれるカルチャー・イベントなのだ。つまりUnboxされるのは、人類のクリエイティビティというわけ。
アート、サイエンス、テクノロジー。この3つの分野を軸として英国中から縦横無尽に才能を集め、異なるエネルギーをぶつけ合うことで新しい何かを産み出すという企画である。290の応募チームから精鋭30チームが選ばれ、それぞれに予算を伝えてアイディアを募った。
ロックダウン中に行われたこれらの作業は会ったこともない誰かとのオンラインによる共同作業ともなり、とても刺激的なセレクト工程となったそうだ。この中からさらに10のチームが打ち立てる10のプロジェクトに絞られ、それぞれが別々のテーマに取り組んだ結果が、いよいよ3月半ばから順次披露されているUnboxedの中身。
大枠としてあるテーマは「創造性」だが、具体的には「人類はこの先、この地球上で何ができるか」ということ。それを様々なフォームで表現していく。
冒頭でも書いたように、2012年の五輪ではロンドンだけが恩恵を受けた形になってしまったのだが、今回のUnboxedでは英国のダイバーシティとその魅力を余すところなくカバーすることを目的としているため、開催ロケーションは英国4地域の各地方にまたがっている(もちろんオンライン参加も可能)。
というわけで10月までの間、北アイルランド、ウェールズ、スコットランド、イングランドの全国区、津々浦々で、様々なプロジェクトが開催! ではでは10のプロジェクトのさわりをご紹介しよう。
鍵はインクルーシブ
まずはスコットランド各地で開催されるプロジェクト「Dandelion ダンデライオン」。これは私たちに作物をもたらしてくれる土にちなんだもので、サステナビリティをテーマにしている。各地にある秘密のガーデンを訪れるとアーティストやミュージシャンが迎えてくれるほか、最新テクノロジーが農業にどう関わっていけるのかについても学ぶことができる。自分たちで取り組むワークショップなどもあり、子どもたちの教育にもぴったり。
英国内の植物の8割が外国由来だという事実を踏まえ、この国の植物の多様性をことほぐ「PoliNations ポリネーションズ」では、エジンバラ(8月)とバーミンガム(9月)の中心部に究極のアーバン・フォレストを造成! 市民がそれを体験し、植物の恩恵について考える。さまざまな文化イベントも開催予定で、ライブ・ストリームもあるので現地に行けなくても体験可能!
ウェールズで9月に開催される「Galwad ゴルワッド」は、ハリウッド並みの映像テクノロジーを追求し、自然の驚異、人類の個性や共生について考えるプロジェクト。ウェールズ出身のアーティストたちがデジタル映像を駆使してテーマを掘り下げていく。ライティング技術など最新鋭のものが披露される予定。
イングランド南部に今夏登場する「See Monster シーモンスター」は、サマセットの海岸沿いに廃材を使って組み上げられる有機的で巨大な展望台アートだ。植物が植えられ、噴水なども作られるそれは、まるで海のモンスター。キッズに大受けすること間違いなし。気候について知るためのアトラクションになる。
その他のプロジェクトをざっとご紹介すると、人類の可能性についてライブ・パフォーマンスで見ていく「About Us」、人間のマインドや神経科学をテーマにした「Dreammachine」、月をテーマに未来を見つめる「Tour de Moon」、イギリスの美しい風景を祝福する「Green Space Dark Skies」、ARなど先端技術を使って知られざる15の地方都市の歴史とその多様性をひもといていく「StoryTrails」など。いずれもヒューマン・パワーとテクノロジーを組み合わせた力作揃いで、最先端技術や各界のコラボレーションなどがキーとなるものばかりだ。
中でも、宇宙と繋がる試みでその真髄を感じとる巡回プロジェクトが、「Our Place In Space」である。
かいつまんで説明すると、太陽系の各惑星の距離感を地球上の縮尺に置き換え、10キロに渡るトレイルを通して肌感覚で実感してもらおうという趣向。
到達ポイントとなる彫刻アートの制作がロンドンのグリニッジで行われ、私はこの3月半ばに訪れるチャンスを得た。思えばそれは、素晴らしい体験だったのだ。何しろこの気が遠くなるような企画・制作を執り行ったすべての人々に、そこで会うことができたのだから。
冥王星ポイントの模型がこちら。とてもわかりやすく、子どもたちにも宇宙と地球の関係について興味を持ってもらえそう。
アーティストのオリバー・ジェファーズさんがデザイン構想をし、科学者のスティーブン・スマート教授が技術面を担当、それを実装したのがメディア・クリエイティブ会社のNerve Centreだ。Nerve Centreのニオール・カーさんはこう言う。
「開催地域の皆さんにできる限りプロジェクトに参加していただけるようなデザインになっています。またアプリを使うことで世界中の皆さんにこのトレイルを体験してもらえるのも素晴らしい点ですね。イベントや教育プログラムには宇宙飛行士、映像アーティスト、ミュージシャンなど世界的に活躍している人も招聘し、地元の学校などと協働でインクルーシブな企画になっています」。
実際の制作デザインを担当者した建築デザイン事務所USIのヘンリー・スカイスさんは「スマート教授の綿密な計算に基づいて模型を作っていきました。設置に際しては自然環境にダメージを与えないように細心の注意を払う予定です。こうして時間をかけて作ったものは将来へ向けてベルファスト交通ミュージアムが最終的に引き取ってくれることになっているのが嬉しいですね」と説明してくれた。
「<未来は人の創造性から生まれる>。そのことがテーマです。しかしアートだけが創造の形ではありません。数学、科学、技術など、すべてがクリエイティブでありうる。そのために全く異なる分野で活動している人々を同じプロジェクトに入れて協働してもらうことも目的でした。若い世代がよりクリエイティブであることを志向し、この国の未来を引っ張っていって欲しいという願いも込めています。ただし個人ではなく、チームワークでね」。
というわけで、2022年のイギリスは一味も二味も違うのだ。
今年の夏から秋にかけての休暇計画?
これだけの紹介文を読んで、イギリスにいかない手はないのではないだろうか。
イギリスではすでに入国規制などは撤廃され、自由に旅行できるようになっている。イギリス恋し。でも行けるかな? なんて迷っているあなたは、このチャンスを逃すべからず。
そのうちの一つがバーミンガムで7月28日から8月8日まで開催されるコモンウェルス・ゲームズ「Birmingham 2022」。4年に1度開催されるイギリス連邦諸国が参加するスポーツのお祭りである。2012年のロンドン・オリンピックから10年、大成功だった五輪を実質的にも受け継いでいく大切なゲームになる予定だ。
そして2012年のロンドン・オリンピックから続いているものは、まだある。
10年後の今、開催地だった首都ロンドンの東部地域はその恩恵を受け、地域ぐるみの再建プロジェクトが進んでかなり整備されてきた。その取り組みの大枠に理念としての「ダイバーシティ(多様性)」がある。
イギリスという国は大勢の移民に支えられており、その中で多様なカルチャーを育んできた。決してアングロ・サクソンやケルトだけが文化的なヘリテージとはもはや言えない国家になっているのだ。
そのことをもっともっと皆に知ってもらい、多様性に感謝することが必要なのではないかと2012年直後から国で構想を練っていたようで、2012五輪の延長にあるものとして生まれたのが、同じく今年開催される「Unboxed」と言われるプロジェクトなのである。
今回は、プラチナ・ジュビリーを陰で支えるこの2大プロジェクトのことを書いてみたい。
コモンウェルス諸国が集まる
スポーツの祭典「バーミンガム 2022」
いよいよ7月末に開催が迫ったコモンウェルス・ゲームズ。その華々しいオープニングを飾ったのが3月17日にあったセレモニー・イベントだ。 ちょうど報道チームの一人としてバーミンガム中心部にお邪魔していた私は、そのセレモニーを大勢の地元の人々と一緒に目撃するという光栄に預かることになった。
セレモニーは夕暮れの迫る時刻から始まった。光をテーマに繰り広げられたダンスやアクロバットはとても幻想的で、地域社会をあげて取り組んでいることがわかる見応えのあるものだった。コモンウェルス諸国を象徴するかのような多様なエレメントが絡み合い、力強く、かつ美しく勇気を与えてくれる演出で、参加者全員のキラキラとした輝きは本物。バーミンガムはそのホスト・シティとして、今年いっぱいたくさんの旅行者で賑わうに違いない。
会場は中心部のセンテナリー広場でした。
デジタルとフィジカルを融合した舞台。
クレーンで上空高く上げられた球体を舞台に繰り広げられたアクロバット・ダンスが素晴らしかったです。
コモンウェルス、すなわちイギリス連邦を構成するのは、イギリスおよび旧植民地の54カ国だ。オーストラリア、カナダ、インドなどを含み、その人口は合計で約25億。これは世界人口の3分の1に当たるそうだ(そのうち6割が29歳以下と、若い世代だというのも特徴)。その頂点に立っているのが、エリザベス女王その人。このオープニング以降、7月末の本戦スタートまで参加国の文化を紹介する「Festival」イベントも目白押しなのだ。バーミンガムの楽しさについては前回の記事でもご紹介させていただいたが、どこに泊まれば?と思われた皆さんへの一押し宿を今回はご紹介したい。それはこの街を代表するようなGrand Hotel!
中心部の便利ロケーションにあるグランド・ホテルは、ヴィクトリア朝時代を象徴する壮麗な建物を堪能する5つ星。10年の歳月をかけて2021年に再オープンした、街で今いちばん注目されている宿泊施設なのである。
一目惚れしたラウンジ。品格を感じさせる現代的インテリアなのです。
中でも注目はラウンジの奥に控えている続き部屋のボールルーム「グロヴナー・スイーツ」。ゴージャス感ではそんじょそこらの宮殿に決して引けを取らない、フレンチ・スタイルの品格ある内装が素敵。20世紀初頭の最盛期にはコンサートやディナー・パーティーなどが頻繁に催され、ジョージ6世やチャーチル元首相などの政治家、チャップリンをはじめ著名文化人が出入りする有名スポットとして名を馳せていたそう。 グロヴナー・スイーツのフロント・ルーム。豪華〜。
日本式2階にあるパティオとラウンジ。グランド・ホテルはアートがコンテンポラリーで面白く、一見の価値があります。
通常の近代的ホテルよりも客室が広いのも魅力。
ラウンジや地下レストランで、一度はお食事を。豊富な野菜料理からおつまみまで、シンプルで考え抜かれた内容はとても現代的。カジュアルで、様々なシーンに合わせられるのも魅力だ。 ロブスターのブリオッシュ・ロールは人気スナック!
丁寧に作られる主菜もまた格別。右は名物のマドレーヌ。もちろん注文をいただいてから焼き始めます。
しかしながら今年注目されるべき英国の都市は、バーミンガムばかりではない。冒頭で本年度の英国目玉プロジェクトとして「Unboxed」を挙げたが、それって一体何? と言う方が大半なのではないだろうか。これは今年の春から秋にかけて全国区で行われるビッグ・イベントなのであるが……。
仕方ない、この私めが不肖ながらご紹介させていただくことにしよう。
アートと科学、テクノロジーの融合
人類の創造性を祝福するUnboxed
Unboxed。なにやらパンドラの箱を思わせる命名だが、箱からなにが出てくるかはお楽しみ。テーマは人類の創造性! 宇宙開闢以来の創造のパワーを大々的に祝福しようという、非常に野心あふれるカルチャー・イベントなのだ。つまりUnboxされるのは、人類のクリエイティビティというわけ。
アート、サイエンス、テクノロジー。この3つの分野を軸として英国中から縦横無尽に才能を集め、異なるエネルギーをぶつけ合うことで新しい何かを産み出すという企画である。290の応募チームから精鋭30チームが選ばれ、それぞれに予算を伝えてアイディアを募った。
ロックダウン中に行われたこれらの作業は会ったこともない誰かとのオンラインによる共同作業ともなり、とても刺激的なセレクト工程となったそうだ。この中からさらに10のチームが打ち立てる10のプロジェクトに絞られ、それぞれが別々のテーマに取り組んだ結果が、いよいよ3月半ばから順次披露されているUnboxedの中身。
大枠としてあるテーマは「創造性」だが、具体的には「人類はこの先、この地球上で何ができるか」ということ。それを様々なフォームで表現していく。
冒頭でも書いたように、2012年の五輪ではロンドンだけが恩恵を受けた形になってしまったのだが、今回のUnboxedでは英国のダイバーシティとその魅力を余すところなくカバーすることを目的としているため、開催ロケーションは英国4地域の各地方にまたがっている(もちろんオンライン参加も可能)。
というわけで10月までの間、北アイルランド、ウェールズ、スコットランド、イングランドの全国区、津々浦々で、様々なプロジェクトが開催! ではでは10のプロジェクトのさわりをご紹介しよう。
鍵はインクルーシブ
イギリスの多様性を全国区で味わう
まずはスコットランド各地で開催されるプロジェクト「Dandelion ダンデライオン」。これは私たちに作物をもたらしてくれる土にちなんだもので、サステナビリティをテーマにしている。各地にある秘密のガーデンを訪れるとアーティストやミュージシャンが迎えてくれるほか、最新テクノロジーが農業にどう関わっていけるのかについても学ぶことができる。自分たちで取り組むワークショップなどもあり、子どもたちの教育にもぴったり。
イングランド南部に今夏登場する「See Monster シーモンスター」は、サマセットの海岸沿いに廃材を使って組み上げられる有機的で巨大な展望台アートだ。植物が植えられ、噴水なども作られるそれは、まるで海のモンスター。キッズに大受けすること間違いなし。気候について知るためのアトラクションになる。
中でも、宇宙と繋がる試みでその真髄を感じとる巡回プロジェクトが、「Our Place In Space」である。
かいつまんで説明すると、太陽系の各惑星の距離感を地球上の縮尺に置き換え、10キロに渡るトレイルを通して肌感覚で実感してもらおうという趣向。
到達ポイントとなる彫刻アートの制作がロンドンのグリニッジで行われ、私はこの3月半ばに訪れるチャンスを得た。思えばそれは、素晴らしい体験だったのだ。何しろこの気が遠くなるような企画・制作を執り行ったすべての人々に、そこで会うことができたのだから。
太陽系の惑星配置を正確に測ってそのままスケールダウンした彫刻インスタレーション。すごすぎる。
各ポイントにはこういう感じの彫刻が設置され、訪れた人に実感してもらいます。
こちらが制作現場!「開催地域の皆さんにできる限りプロジェクトに参加していただけるようなデザインになっています。またアプリを使うことで世界中の皆さんにこのトレイルを体験してもらえるのも素晴らしい点ですね。イベントや教育プログラムには宇宙飛行士、映像アーティスト、ミュージシャンなど世界的に活躍している人も招聘し、地元の学校などと協働でインクルーシブな企画になっています」。
実際の制作デザインを担当者した建築デザイン事務所USIのヘンリー・スカイスさんは「スマート教授の綿密な計算に基づいて模型を作っていきました。設置に際しては自然環境にダメージを与えないように細心の注意を払う予定です。こうして時間をかけて作ったものは将来へ向けてベルファスト交通ミュージアムが最終的に引き取ってくれることになっているのが嬉しいですね」と説明してくれた。
Nerve CentreのNiall Kerrさん(左)と建築デザインを担当したUSIのHenry Sykesさん。
2012年のオリンピック・ゲームからずっと、この国のクリエイティブ面を牽引してきた全プロジェクトのチーフ・クリエイティブ・オフィサー、マーティン・グリーンさんはこんなふうに語ってくれた。「<未来は人の創造性から生まれる>。そのことがテーマです。しかしアートだけが創造の形ではありません。数学、科学、技術など、すべてがクリエイティブでありうる。そのために全く異なる分野で活動している人々を同じプロジェクトに入れて協働してもらうことも目的でした。若い世代がよりクリエイティブであることを志向し、この国の未来を引っ張っていって欲しいという願いも込めています。ただし個人ではなく、チームワークでね」。
というわけで、2022年のイギリスは一味も二味も違うのだ。
今年の夏から秋にかけての休暇計画?
これだけの紹介文を読んで、イギリスにいかない手はないのではないだろうか。
イギリスではすでに入国規制などは撤廃され、自由に旅行できるようになっている。イギリス恋し。でも行けるかな? なんて迷っているあなたは、このチャンスを逃すべからず。
Birmingham 2022
https://www.birmingham2022.com
Birmingham 2022イベント・リストはこちら:
https://www.birmingham2022.com/festival
Unboxed
https://unboxed2022.uk
Unboxed イベント・リストはこちら:
https://unboxed2022.uk/unboxed-2022-event-listing
協力:英国政府観光庁
江國まゆ
ロンドンを拠点にするライター、編集者。東京の出版社勤務を経て1998年渡英。英系広告代理店にて主に日本語翻訳媒体の編集・コピーライティングに9年携わった後、2009年からフリーランス。趣味の食べ歩きブログが人気となり『歩いてまわる小さなロンドン』(大和書房)を出版。2014年にロンドン・イギリス情報を発信するウェブマガジン「あぶそる〜とロンドン」を創刊し、編集長として「美食都市ロンドン」の普及にいそしむかたわら、オルタナティブな生活について模索する日々。