一方で、わざわざそういう場所へ出かけてゆかずとも、近所の公園や庭の木々にも晩秋の彩りを楽しむことができます。
「ガーデニング雑誌を見ながら、憧れのガーデンについてあれこれ考える。庭仕事があまりできない寒い時期はそれが一番の楽しみ。」
以前、近所に住んでいたアリソンが言っていました。彼女の家には、コンパクトながらも花と緑がドラマティックに配置された素敵な庭がありました。あんな庭ができたらな、と思いながら、私もこの時期には、ガーデニング雑誌を眺める時間が長くなるような気がします。
そこで今回は、イギリスで発行されているガーデニング雑誌をいくつかご紹介したいと思います。
「Gardens Illustrated」
毎号、「グレート・デクスター」や「ハウザー&ワース・サマセット」など有名なガーデンの特集を大胆な写真構成で紹介。まるで自分がその庭に佇んでいるかのような気持ちにさせられます。もちろん、ガーデンのデザイン意図、どういった植物が植えられているか、といったデータも詳細に記事になっているので、ガーデン・デザインのプロにとっても参考になります。
その時期に合う植物をひとつ取り上げて、さまざまな品種をマクロレンズで美しく切り取った写真とともに特徴を紹介している「plant profile」。これは一枚一枚がポストカードになりそうな花図鑑です。
それ以外にも、園芸に関わる人々のインタビュー「horticultural who’s who」や、ガーデニングのトレンド、植物を使った料理、クラフトのアイディアなどの特集が掲載されることもあります。
今年の5月号から編集長が新しくなりましたが、特集やコラム等、内容は以前と変わらぬ充実ぶり。
これまでに253号が発行されているというプロからアマチュアまで人気の雑誌です。
「The English Garden」
この雑誌を見て、掲載されているガーデンを訪ねて見たくなる、という人が多いというのもうなずけます。
「Gardens Illustrated」と同様に、おしゃれなガーデニング・グッズ紹介コーナーや植物の品種紹介のページもあり、特集によってこの二誌を買いわけている人もいます。
「BBC Gardener’s World」
テレビ番組は今年で50周年を迎えましたが、雑誌のほうは1991年創刊。今年で26年目となる国内発行のガーデニング雑誌では老舗ともいえる存在です。
テレビに登場するメイン・プレゼンターのモンティ・ドンさん、キャロル・クレインさん、アラン・ティッチマーシュさんといったイギリス園芸界のスターが誌面にも毎回登場。彼らが教えてくれる、季節毎の庭作業などについて紹介する記事がメインとなっています。
テレビ番組の内容とはほとんど重複しておらず、実用的な内容が充実。作業の様子がわかりやすい写真付きで説明されていて、特にアマチュア・ガーデナーにとって親切な雑誌だといえます。
また、以下は各誌のウェブサイトです。内容は雑誌とまったく同じというわけではありませんが、ガーデニングに関するアイディアやヒントがたくさん紹介されていますので、まずはそちらをのぞいて見るのもオススメです。
*Gardens Illustratedのウェブサイト
www.gardensillustrated.com
*The English Gardenのウェブサイト
www.theenglishgarden.co.uk
*BBC Gardener’s Worldのウェブサイト
www.gardenersworld.com
マクギネス真美
英国在住20年のライフコーチ、ライター。オンラインのコーチングセッションで、人生の転換期にある方が「本当に生きたい人生」を生きることを日本語でサポート。イギリスの暮らし、文化、食べ物などについて書籍、雑誌、ウェブマガジン等への寄稿、ラジオ番組への出演多数。
音声メディアVoicy「英国からの手紙『本当の自分で生きる ~ 明日はもっとやさしく、あたたかく』」にてイギリス情報発信中。
ロンドンで発行の情報誌『ニュースダイジェスト』にてコラム「英国の愛しきギャップを求めて」を連載中。
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