5月のイギリスといえば、なんといっても忘れてはならないのが、チェルシー・フラワー・ショウです。以前、このコラムでもご紹介しましたが、これは、英国王立園芸協会が主催する、世界中の園芸好き、花好きが集まる伝統あるイベント。二つの世界大戦時をのぞき、1913年から毎年開催されてきたのに、今年は開催中止。となるはずでしたが、4月26日に、今年はデジタルでの開催ということが発表されました。
www.rhs.org.uk/shows-events/virtual-chelsea
開催は5月18~23日ということで、このコラムがサイトに掲載されるのが、ちょうどフラワーショウ開催時期にあたります。
例年であれば、チケットの入手が困難なこの大イベント。花の近くに寄って香りをかいだりすることはかないませんが、スクリーンの前で、多くの方が家庭から美しい花や植物、ガーデンを楽しむことができそうです。
こんな風に、デジタル化が実現したことで楽しみなニュースもある一方で、「オンライン疲れ」の人が出てきているというのは、日本もイギリスも同じかもしれません。
ロックダウンになってから毎週末に「zoom pub」に参加しているという友人によれば、リモートワークに加えて、飲み会までもデジタルスクリーンを通してのオンラインということで、あまりリラックスになっていないとか。
その反動からか、オンラインから少し距離を置いて、花や緑、鳥など、身近な自然の美しさに気づいた、という人たちもいるようです。
今日は、もしかしたら「デジタル疲れ」をしているかもしれない読者の方に、今の時期にイギリスで出会うことのできる植物をご紹介したいと思います(すみません、これもスクリーン上なので、ちょっと矛盾することになりますが。笑)。
実は、こうした植物以外にも、道端のアスファルトの脇や、コンクリートの割れ目から伸びている雑草(と一般的に呼ばれる植物)たちにも、たくさん出会うことができます。
普段なら雑草として刈り取られてしまう植物たち。今は、行政による街のメインテナンス(除草)の回数が減っているせいか、例年よりも、勢いよく茂っている場所がたくさんあります。
こうした、都会の中の草花をより多くの人に知ってもらいたいということで、ロンドン在住のフランス人植物学者ソフィー・レグイユ(Sophie Leguil)さんがはじめた“More Than Weeds”というプロジェクトがあります。
ソフィーさんは「人々の野生植物に対する認識、意識を変えてもらおう」という目的のもと、歩道の草花の名前をチョークでアスファルトやコンクリートに書き、人々に道端の植物に親しんでもらう。そして、それをソーシャルメディアで紹介し多くの人に野生生物への存在を知ってもらう、という活動を行なっています。
イギリスで発行されている新聞『ザ・ガーディアン』の「ワイルド・シティーズ(Wild citie)」特集のひとつとして5月1日に紹介された記事で、ソフィーさんの活動が紹介されました。それも影響してか、このところ、ソーシャルメディアでも、道端の草花の写真を投稿したりする人も増えてきているようです。
フランス語話者である植物学者たちによる団体 Tela Botanica が行ってきた、チョークで野生植物の名前を書くキャンペーンを手がけてきたソフィーさん。イギリスでも同様のプロジェクトを始めたというわけです。
といっても、イギリスでは路上にチョークで字や絵を描くこと(落書き)をすることは禁止されています。ソフィーさんは、ロンドンのハックニー地区の道路に植物の名前をチョークで書くことへの許可を取り、ロックダウン中の人々が散歩途中に野生植物に興味を持てるよう、活動しています。
私も、ロックダウン後のジョギングや散歩途中には、前以上にこうした草花に目がいくようになりました。
日本の皆さんも、お散歩の際には、ちょっとしゃがんで、道端の草花に目を向けてみてはいかがでしょう?
www.rhs.org.uk/shows-events/virtual-chelsea
開催は5月18~23日ということで、このコラムがサイトに掲載されるのが、ちょうどフラワーショウ開催時期にあたります。
例年であれば、チケットの入手が困難なこの大イベント。花の近くに寄って香りをかいだりすることはかないませんが、スクリーンの前で、多くの方が家庭から美しい花や植物、ガーデンを楽しむことができそうです。
こんな風に、デジタル化が実現したことで楽しみなニュースもある一方で、「オンライン疲れ」の人が出てきているというのは、日本もイギリスも同じかもしれません。
ロックダウンになってから毎週末に「zoom pub」に参加しているという友人によれば、リモートワークに加えて、飲み会までもデジタルスクリーンを通してのオンラインということで、あまりリラックスになっていないとか。
その反動からか、オンラインから少し距離を置いて、花や緑、鳥など、身近な自然の美しさに気づいた、という人たちもいるようです。
今日は、もしかしたら「デジタル疲れ」をしているかもしれない読者の方に、今の時期にイギリスで出会うことのできる植物をご紹介したいと思います(すみません、これもスクリーン上なので、ちょっと矛盾することになりますが。笑)。
ライラック
カウパセリ
フジ
ブルーベル
これらはすべて、私が散歩やジョギングの途中に見かけた、イギリス国内であれば、どこでも簡単に見つけられるような植物。ご近所さんの庭や、林などに咲いているものです。実は、こうした植物以外にも、道端のアスファルトの脇や、コンクリートの割れ目から伸びている雑草(と一般的に呼ばれる植物)たちにも、たくさん出会うことができます。
普段なら雑草として刈り取られてしまう植物たち。今は、行政による街のメインテナンス(除草)の回数が減っているせいか、例年よりも、勢いよく茂っている場所がたくさんあります。
こうした、都会の中の草花をより多くの人に知ってもらいたいということで、ロンドン在住のフランス人植物学者ソフィー・レグイユ(Sophie Leguil)さんがはじめた“More Than Weeds”というプロジェクトがあります。
ソフィーさんは「人々の野生植物に対する認識、意識を変えてもらおう」という目的のもと、歩道の草花の名前をチョークでアスファルトやコンクリートに書き、人々に道端の植物に親しんでもらう。そして、それをソーシャルメディアで紹介し多くの人に野生生物への存在を知ってもらう、という活動を行なっています。
イギリスで発行されている新聞『ザ・ガーディアン』の「ワイルド・シティーズ(Wild citie)」特集のひとつとして5月1日に紹介された記事で、ソフィーさんの活動が紹介されました。それも影響してか、このところ、ソーシャルメディアでも、道端の草花の写真を投稿したりする人も増えてきているようです。
フランス語話者である植物学者たちによる団体 Tela Botanica が行ってきた、チョークで野生植物の名前を書くキャンペーンを手がけてきたソフィーさん。イギリスでも同様のプロジェクトを始めたというわけです。
といっても、イギリスでは路上にチョークで字や絵を描くこと(落書き)をすることは禁止されています。ソフィーさんは、ロンドンのハックニー地区の道路に植物の名前をチョークで書くことへの許可を取り、ロックダウン中の人々が散歩途中に野生植物に興味を持てるよう、活動しています。
私も、ロックダウン後のジョギングや散歩途中には、前以上にこうした草花に目がいくようになりました。
日本の皆さんも、お散歩の際には、ちょっとしゃがんで、道端の草花に目を向けてみてはいかがでしょう?
デイジー
ワスレナグサ
タンポポ
ヒメフウロ
バターカップ
More Than Weeds
ウェブサイト:morethanweeds.co.uk
ツイッター:twitter.com/morethanweeds
インスタグラム:www.instagram.com/more_than_weeds
マクギネス真美
英国在住20年のライフコーチ、ライター。オンラインのコーチングセッションで、人生の転換期にある方が「本当に生きたい人生」を生きることを日本語でサポート。イギリスの暮らし、文化、食べ物などについて書籍、雑誌、ウェブマガジン等への寄稿、ラジオ番組への出演多数。
音声メディアVoicy「英国からの手紙『本当の自分で生きる ~ 明日はもっとやさしく、あたたかく』」にてイギリス情報発信中。
ロンドンで発行の情報誌『ニュースダイジェスト』にてコラム「英国の愛しきギャップを求めて」を連載中。
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