普段、私たちは慣れ親しんだ環境で好きなようにトレーニングをしていると思います。どこを走るかは大抵決まっていますし、準備を整えてから出発しているでしょう。いつも走っているルートでは、新しい発見などほとんどないので、下を向いていても完走できてしまいます。
一方、大都市で開催されるマラソン大会で、初めてスタートラインに立つと(あるいは、所定のスタート位置に詰め込まれると)、緊張感が高まり、不安と興奮が入り混じります。コースマップに目を通し、イベントのエキスポを楽しんだ後でさえ、初めてのレースは変化球のように、あなたの意表を突いてくるのです。大都市ロンドンのレースとなれば尚更でしょう。
そこで私は、ロンドンマラソンを何度も走ったことがあるランナーたちの知恵と経験を集めてみることにしました。ここでは、ロンドンマラソンの経験者たちが語る、ロンドンマラソンで役立つ最高のヒントをご紹介します。
2 – スタート時には気持ちを落ち着かせることを心がけてください。興奮して疾走するランナーを横目に、あなたは計画を立てて、それをしっかり守ってください。最初の5キロ(3マイル)はやや下り坂になっているので、これをうまく利用しましょう。決して我を忘れて走ってはいけません。
3 – 3キロ(2マイル)付近から、別々だったスタートレーンが1つに合わさるので、多少の混雑が予想されます。慌てずに、自分のペースを守ってください。人混みを通り抜けようとして無駄なエネルギーを使わないように。ここは冷静に。
4 – ロンドンのコースはかなり平坦ですが、5〜6キロ(3〜4マイル)付近は最も急な下り坂になっています。ここでブレーキをかけながら走るのはエネルギーの浪費になるので、ペースが多少上がっても気にせず、リラックスして走ってください。無理をしてはいけませんが、この下り坂はうまく利用しましょう。
5 – 7キロ(6マイル)付近では、グリニッジとカティーサークに向かって道が狭くなるので、交通渋滞に注意してください。グリニッジでは水分を補給し、心身ともにクールでいましょう。
6 – 16キロ(10マイル)付近では、再び人だかりができるので、力がみなぎってきますよ。また、12マイル付近では、タワーブリッジの絶景や素晴らしい景色がランナーを出迎えてくれます。この区間では、レースプラン通りスピードは落とさず、元気をチャージしましょう。
7 – 25キロ(16マイル)付近は重要なポイントとなります。周りのランナーがペースを上げてきますが、慌てないでください。必要なら休憩をとり、少しだけ笑顔を作ってみましょう。
8 – 29キロ(18マイル)付近から道が狭くなり、埠頭やカナリーワーフの中をくねくねと曲がるコースになります。疲労したランナーが目の前で減速したり、狭い道が混雑したりするので注意してください。すれ違う人たちからエネルギーをもらって、いいペースを保ちましょう。
9 – 32〜35キロ(20〜22)マイル付近は、見物客も少なくなり静かな区間になります。この静けさを大いに生かしてください。自分にハイタッチをするイメージで気合を入れましょう。そして、自分にこう言い聞かせてください。「以前、ここにはトレーニングで来たけれど、今回は応援してくれる人がいる」
10 – 35〜38キロ(22〜24マイル)付近は辛くなるので覚悟が必要です。辛くなっても「ありがとう、前に進むよ!」と唱えましょう。この区間では、ロンドンのさまざまなランドマークがあなたを出迎えてくれます。38キロ(25マイル)からはゴールまで平坦な道が続くので、体力がある人はペースを速め、背筋を伸ばしてゴールを目指してください。
応援してくれる人がどこで待ってくれているか、しっかり把握しておきましょう。人混みの中でも姿を見つけて声援を聞くことができるように静かな場所を選ぶといいですね。また、道路のどちら側にいるかも確認しておきましょう。ロンドンのコースは移動が大変なので、あなたが愛する人たちからパワーをもらいたいと思う区間を優先的に選んでください。
ボーナスヒント2
ロンドンマラソンは仮装ランナーが多いことでも有名です。ティラノサウルスや全身軍服のランナーに追い抜かれてもショックを受けないように。「彼らにできるなら私にだってできる」と自分を奮い立たせましょう。
以上、ロンドンマラソンを攻略するヒントTOP10でした。大会前のテーパリング期間(調整期間)に入ったら、短距離ランニングを楽しみ、レース当日に自分のポテンシャルを発揮できるよう準備してください。この文章を書くにあたりご協力いただいた皆さん、そして多くの秘訣を教えてくれたイフリーロードのチームメイトであるスティーブ、トム、ニックに感謝します。ロンドンマラソンに参加する皆さん、そしてロンドンマラソンを応援する皆さん、がんばってください!
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