ブリティッシュメイド オリジナルのベストセラーシャツに待望の新色追加! スタイリスト 四方 章敬さんはどう着る?

ベストセラーシャツに待望の新色追加! スタイリスト 四方 章敬さんはどう着る?

2022.05.20

ブリティッシュメイド オリジナル シャツ「プリマス」「ロンドン」
ブリティッシュメイド オリジナルコレクションのデビュー作として昨年発売し、予想を大きく上回る反響をいただいたシャツシリーズ。数回の追加生産を経て現在も継続展開していますが、今季はドレスシャツ「ロンドン」とオフィサーシャツ「プリマス」に、新たな生地バリエーションが登場! 本作のディレクターであるスタイリスト四方章敬さんとブリティッシュメイドが吟味に吟味を重ねた素材を採用し、既存作とはまた違った魅力をもつ一着に仕上がりました。

夏の装いにぴったりな新作シャツ、そのメイキングストーリーをご紹介しつつ、おすすめのスタイリング例を四方さんが自ら実演。夏スタイルのマンネリ打破に、是非お役立てください!

新素材でアップデートされた人気2モデル


今回新バリエーションが登場したのは、ブリティッシュメイド × スタイリスト 四方章敬氏 × 鎌倉シャツによるドレスシャツ「ロンドン」(左)とオフィサーシャツ「プリマス」(右)。どちらも英国の伝統的シャツをインスピレーション源としつつ、四方さんがスタイリストとして日々感じていた“こんなシャツがあったら……”という理想を詰め込んだアイテムです。

「ロンドン」は正統派のブリティッシュ・ドレスシャツをイメージしてデザインされた一着ですが、襟の設計に独自性あり。英国シャツに一般的なセミワイドカラーではなく、より襟の開きが狭いレギュラーカラーを採用しています。さらに襟芯を極限まで薄く、柔らかくすることで、端正だけれど軽快感もある“ありそうでない”表情を実現。タイドアップはもちろん、ノータイで着たときにも美しい襟周りを表現できるようデザインしています。

メンズ・ウィメンズの垣根を越えて好評をいただいている「プリマス」は、1960年代のミリタリーシャツがモチーフ。ロイヤルネイビー(英国海軍)の将校・士官たちが着用していたヴィンテージを研究し、現代のタウンウェアにマッチするよう再解釈しました。背中側の裾が前側よりも長くなっているのが特徴で、シャツ一枚で着たときも印象的なスタイリングを築けるのが魅力。リラックス感の高いブルオーバーのバンドカラーも人気のポイントです。

これまで「ロンドン」は白無地と青白のロンドンストライプ、「プリマス」はベージュとブルーというバリエーションで展開していましたが、今季は「ロンドン」にブルーが、「プリマス」にネイビーが登場。色だけでなく、素材感にもこだわりを尽くしました。

膨大な生地サンプルの中から四方さんが厳選

ブリティシュメイド ドレスシャツ「ロンドン」 オフィサーシャツ「プリマス」 タイプライタークロス リネン×レーヨン「ハードマンズ」

四方さん&ブリティッシュメイドが膨大な生地サンプルをチェックし、微妙な素材感や色のトーンを厳選した結果たどりついたのがこの2つ。

「ロンドン」には、タイプライタークロスとよばれる平織りコットンのブルー無地を採用しました。ドレスシャツの定番であるブロードと似ていますが、より糸を高密度に織り込んでいるため独特のハリがあります。世界有数の高級綿として知られるスーピマコットンを原料とし、表面にシルクのような滑らかさを生み出す仕上げを施しました。ベーシックながら際立つ高級感を備え、どこか華やかさも感じさせる表情です。

いっぽう、「プリマス」の新作はリネン×レーヨン素材。手がけたのは1835年に北アイルランドで創業した「ハードマンズ」社です。リネン特有の清涼感とレーヨンならではのしなやかさを兼備した、独特の素材感が選びの決め手となりました。仕上げにウォッシュ加工を施すことで、いっそう風合いを引き立てています。着込むうちにさらに味わいを増し、魅力的な表情に育つのもポイントです。

四方さんが明かす、新素材選びのウラ話

ブリティシュメイド ドレスシャツ「ロンドン」 オフィサーシャツ「プリマス」 新素材選びのウラ話

「新しい生地を選ぶだけなので、すんなりと決まる……かと思いきや、実際吟味を始めると思ってもみないほど時間がかかりました」と四方さん。

「一見ごく普通に見えるのですが、僕がものづくりで大切にしている“ありそうでない”をテーマに比較検討を重ねた結果です。『ロンドン』でこだわったのは、ブルーの濃度。ブリティッシュメイドのシャツということで“英国感のあるブルー”を意識しました。現在多くのショップで並んでいる薄いブルーシャツは、どちらかというとイタリア的なイメージを感じさせます。対して濃いめのブルーは、1980年代に隆盛したブリティッシュ・スタイルを想起させる色。とはいえ、あまり濃度を上げすぎるとクセが強くなり、スタイリングの難度も上がってしまいます。そこで、巷のイタリア系シャツよりは濃く、それでいて濃すぎないブルーを厳選しました」

「そして『プリマス』に関しては、昨年このシャツを企画した段階から“リネン素材を載せたら格好いいだろうな”と予想していたので、それを実行した形です。ただ、“リネン100%はちょっと難しいかな?”との懸念もありました。というのも、リネン100%だとシワがかなり気になるうえ、ハリコシが強くなりすぎて『プリマス』の柔らかなシルエットが損なわれる恐れがあったのです。そこで色々と生地サンプルをチェックしていたところ、このリネン×レーヨン素材を発見。これならドレープの綺麗さもしっかり出て、かつリネン特有のリラックス感も表現できる。あとから聞いたのですが、この手の生地はウィメンズで使われるのが一般的だそう。メンズ起源のオフィサーシャツと掛け合わせることで、ユニークなアイテムになったかなと思っています。ちなみに、生地に合わせてボタンも変更したのもさりげないポイント。ワークウェアなどに使用される猫目ボタンを選んで、艶っぽくなりすぎないよう意識しました」 (四方さん)

四方さんが実演、新作シャツはこう合わせる!
王道の紺×白コーデも素材&色みの妙で新鮮に

ブリティシュメイド ドレスシャツ「ロンドン」 オフィサーシャツ「プリマス」 大人気スタイリスト四方章敬さん コーディネート 王道の紺×白コーデ シャツ:BRITISH MADE ー オフィサーシャツ「プリマス」
ボトムス:BRITISH MADE ー オフィサーパンツ「ポーツマス」(生成り)
シューズ:JOSEPH CHEANEY ー CAIRNGORM H R

「まずは夏の大定番であるネイビー×ホワイトのコーディネート例から。パキッとした紺シャツに純白のパンツを合わせるとイタリア的なサマースタイルになりますが、リネン×レーヨンの柔らかな『プリマス』にオフホワイトのオフィサーパンツを合わせることで、英国的な控えめさを表現してみました。超ベーシックな色使いでも、素材感やトーンが少し違うだけでかなり印象は変わってきます。あまり着慣れない色に手を出すよりも、定番色のなかで振り幅をもたせておくと効率的な着回しができると思いますね」 (四方さん)

全身ネイビーは、“素材感のグラデーション”が鍵


「こちらは全身ネイビーでまとめてみました。個人的に好きなスタイルで、流行を問わず以前から実践しています。その際に気をつけなければいけないのは、各アイテムの素材感。同じような素材感のネイビーを重ねると、ベタッとした重苦しい印象になってしまったり、妙な艶気が出てしまったりします。たとえばこのように、ざっくりしたコットンニット、リネン×レーヨンの『プリマス』、そしてウールパンツという具合に、テクスチャーを少しずつ変えていくと服装に奥行きが生まれます」 (四方さん)

ニットジャケットに合わせて、ビジネスカジュアルに活躍


「続いて『ロンドン』のスタイリング例をご紹介。ドレスシャツをノータイで着ると、しばしば襟元がカチッとしすぎて無粋に見えてしまうものですが、こちらは極薄の襟芯を採用しているため襟元にふんわりとしたロール感が生まれています。昨今のビジネスシーンで定番となっているニットジャケットにも大変よく合いますね。それから身頃をゆったりめに設計していることにより、綺麗なブラウジング(ウエスト周りに生地がたまること)ができる点にも注目。このゆとり感がこなれた雰囲気につながります」 (四方さん)

トーンの微差でスーツスタイルをアップデート


「正統派ドレスシャツとしてデザインした『ロンドン』ですので、もちろんタイドアップしてもサマになります。ダークスーツと合わせるとよくわかると思いますが、よく見るブルーシャツよりもトーンが若干濃いため、Vゾーンがいつもとは少し違った雰囲気に仕上がります。それでいて、ベーシックなネクタイやスーツならほぼどんな色柄にもマッチするため、手持ちのアイテムと広く組み合わせていただけますよ。タイドアップスタイルを簡単にアップデートできるのが魅力だと思います」 (四方さん)

ブリティシュメイド ドレスシャツ「ロンドン」 オフィサーシャツ「プリマス」

予想以上の好評をいただいたベストセラーアイテムだからこそ、生地バリエーションにも手を抜きたくない。そんな思いのもと、手間ひまかけて吟味した新素材シャツ。その発売にあたって、四方さんはこんなコメントを寄せています。

「写真映えよりも実用性を重視した結果、ちょっとわかりにくい生地提案になってしまいましたが(笑)、実際に着ていただけると“ありそうでない”魅力に気づいていただけると思います。すでに『ロンドン』や『プリマス』をお持ちのかたならきっと気に入っていただけると思いますし、ブルーやネイビーのシャツを買い足したいとお考えのかたにもいい選択肢となるのでは。かなりの手間をかけただけあって、自信をもっておすすめできる仕上がりになりました」

「ロンドン」に先駆けて販売を開始した「プリマス」には、すでに多数のご注文をお寄せいただき、各店で在庫が減ってきている状況です。また、今後も新素材の追加を予定しています。引き続きご注目ください!

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Styling by Akihiro Shikata / 四方章敬
Text by Hiromitsu Kosone / 小曽根広光
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