ブリティッシュメイド オリジナルコレクションの第一弾として発表し、今も大好評をいただいているオフィサーシャツ「プリマス」。毎シーズン生地バリエーションを追加してアップデートを行なってきましたが、2023年春には計5種類のラインナップで展開します。ディレクションを務めるスタイリスト・四方章敬さんによれば、今季の「プリマス」は“一枚でサマになる”がテーマとのこと。
「おかげさまで『プリマス』もデビューから5シーズン目を迎えます。当初はベーシックな生地を中心にご提案してきましたが、今回はシャツ一枚で主役を張れる存在感を意識しました。とはいえ着こなしが難しくならないよう、定番パンツと合わせやすいシャツに仕上げています」と四方さん。今回もコーディネート実例とともに、新作シャツの魅力をじっくり語っていただきましょう。
「おかげさまで『プリマス』もデビューから5シーズン目を迎えます。当初はベーシックな生地を中心にご提案してきましたが、今回はシャツ一枚で主役を張れる存在感を意識しました。とはいえ着こなしが難しくならないよう、定番パンツと合わせやすいシャツに仕上げています」と四方さん。今回もコーディネート実例とともに、新作シャツの魅力をじっくり語っていただきましょう。
英国のヴィンテージミリタリーをモダンに再解釈
プルオーバー型のバンドカラーと、背中側を長くとった裾が特徴的な「プリマス」。1960年代に英国海軍で採用されていたオフィサーシャツをモチーフにしつつ、細部まで四方さんがアレンジを加えた力作です。
「ヴィンテージシャツのムードを意識しつつ、クセを中和して着こなしやすくモダナイズしているのがポイントです。ボタンの間隔やサイドスリットの深さなど、ディテールまで試行錯誤を重ねました。裾をスクエアにカットしているため、タックアウトしたときもバランスよく着ていただけます。メンズシャツとして考案したのですが、女性のお客様からも好評をいただいたのは嬉しい想定外でしたね」(四方さん)
多彩に着回せる使い勝手のよさも「プリマス」の魅力。インナーとしてジャケットなどに合わせるだけでなく、これからの季節にはサラリと一枚で着てもよく映えます。コーディネートがシンプルになる夏にもぴったりの使い勝手です。
今シーズンは5種類のラインナップがお目見え
今回、四方さんが「プリマス」用にチョイスした生地は計5種類。まずは昨年好評をいただいたリネン×レーヨンからご紹介します。名門ハードマンズ社が手がけたこちらは、リネンならではの清涼感・シワ感と、レーヨン特有の柔らかいドレープ美を両立しているのが特徴。仕上げにウォッシュ加工を施すことで、よりソフトな表情を高めています。昨年同様のネイビーに加え、今年はカーキとブラウンも追加しました。
「春夏には淡い色を提案するのが定石ですが、こちらはあえてダークトーンを選びました。こういうシックな色みを涼やかな素材に乗せるのが個人的にすごく好きで、大人らしい洒落感を演出できると思います」(四方さん)
続いて、「プリマス」では初採用となるヴィンテージ調のストライプ柄。高級綿の代名詞であるスーピマコットンを採用し、高密度なタイプライタークロスに織り上げています。シルキーフィニッシュと呼ばれる仕上げを施すことで、素材の滑らかさをさらに引き出しているのも特徴。立体美を描き出す適度なハリ感と、優美なドレープ性を備えています。
「カジュアルシャツの『ブライトン』で昨年採用したストライプ柄が好評でしたので、今回『プリマス』でもチョイスしました。ヴィンテージテイストな柄を意識していて、コーディネートに適度なアクセントを演出できます」(四方さん)
こちらは上と同じスーピマコットンを原料としつつ、200番手双糸という超極細の糸で織り上げたツイル生地。高級ドレスシャツに採用されるクオリティで、飛び抜けた滑らかさとシルクのような美光沢を備えているのが特徴です。高密度に糸を打ち込んでいるため仕立て映えも非常によく、ゆったりしたシルエットの「プリマス」とも相性抜群。見た目・着心地とも非常に贅沢です。
「高級感もさることながら、独特な色みも気に入ってセレクトしました。実はタテ糸とヨコ糸で異なる色の糸を使用していて、裏側が表に比べて濃いブルーになっています。いっぽう表側はシャンブレーのような淡いブルーに仕上げられていて、これが実に印象的でした。ほのかにグレイッシュなニュアンスもあるため、ベーシックながらさりげなく個性的な佇まいを演出できます」(四方さん)
今季はいよいよ、“シャツ復権”が本格化の兆し
一度に5種類のバリエーションを展開し、今まで以上に豊富なラインナップとなる今季の「プリマス」。その背景には、四方さんが感じる”シャツ復権”の潮流がありました。
「長らくTシャツやニットなどカジュアルなトップスが人気を博してきましたが、これからはシャツの人気が再燃しそうな気配を感じています。その理由は単なるトレンドの揺り戻しではなく、シャツの活用方法が以前に比べて幅広くなっているからだと思いますね。たとえばジャケットよりも軽い羽織りものとして、夏場にアウター感覚でシャツを取り入れるスタイルも一般的になってきました。
『プリマス』はプルオーバー型ですが、ゆったりしたシルエットでバサっと着られるアイテムですので、アウターシャツ感覚で夏に活用するのにもピッタリだと思います。あまりほかのブランドでは見られない生地を選んでいますので、シャツイチのシンプルな合わせでも新鮮さを発揮できるはず。ぜひ今季のワードローブに取り入れていただきたいですね」(四方さん)
四方さんが実践! 新作プリマスのコーディネート実例
ミリタリー調のシャツをエレガントに
シャツ BRITISH MADE - オフィサーシャツ「プリマス」 (リネンレーヨン)
トラウザーズ BRITISH MADE - オフィサーパンツ「ポーツマス」 (コットンドリル)
シューズ JOSEPH CHEANEY - ペンザンス Ⅱ
モデル身長:178cm 着用サイズ:M
トラウザーズ BRITISH MADE - オフィサーパンツ「ポーツマス」 (コットンドリル)
シューズ JOSEPH CHEANEY - ペンザンス Ⅱ
モデル身長:178cm 着用サイズ:M
リネン×レーヨンの「プリマス」に、オフホワイトのオフィサーパンツを合わせて。渋いトップスと柔和なパンツのコントラストが印象的です。
「シャツの色はブリティッシュミリタリーをイメージしたもの。となるとチノパンやジーンズを合わせるのが定番になりますが、あえてオフ白のトラウザーズでエレガントにまとめてみました」 (四方さん)
シックな色使いでも、素材の表情で軽快に
ネイビーのリネン×レーヨン「プリマス」に、カーキのコットンパンツでシックにまとめた夏スタイル。
「カーキとネイビーの組み合わせでブリティッシュな雰囲気を意識しました。落ち着いた色みで全身をまとめていますが、シャツの軽やかな素材感で暑苦しく見えません。実際、着心地もサラリとしていて、蒸し暑い時期にぴったりですよ」 (四方さん)
コスプレにならないミリタリースタイル
シャツ BRITISH MADE - オフィサーシャツ「プリマス」 (リネンレーヨン)
ショーツ BRITISH MADE - グルカショーツ「ホワイトホール」
シューズ JOSEPH CHEANEY - ペンザンス Ⅱ
モデル身長:178cm 着用サイズ:M
ショーツ BRITISH MADE - グルカショーツ「ホワイトホール」
シューズ JOSEPH CHEANEY - ペンザンス Ⅱ
モデル身長:178cm 着用サイズ:M
こちらはブラウンのリネン×レーヨン「プリマス」に、同じく四方さんがディレクションしたグルカショーツをコーディネート。
「ともにブリティッシュミリタリーをルーツとするアイテムですので、当然相性はいいですね。足元もグルカサンダルでテイストを統一しました。シャツとパンツはどちらもモダンに見せるアレンジを加えていますので、コスプレっぽく見えないところがポイントです」(四方さん)
色を拾えば柄シャツも簡単に着こなせる
シャツ BRITISH MADE - オフィサーパンツ「プリマス」 (スーピマコットン)
トラウザーズ BRITISH MADE - オフィサーパンツ「ポーツマス」 (コットンドリル)
シューズ JOSEPH CHEANEY - [別注]ハワード R
モデル身長:178cm 着用サイズ:M
トラウザーズ BRITISH MADE - オフィサーパンツ「ポーツマス」 (コットンドリル)
シューズ JOSEPH CHEANEY - [別注]ハワード R
モデル身長:178cm 着用サイズ:M
一見、着こなしが難しそうにも感じるストライプ柄「プリマス」ですが、実はとても使いやすいアイテムだと解説する四方さん。
「ジーンズや白パンなど定番のパンツに合わせてもいいですし、このようにシャツの柄色と同系色のパンツを選んでもキレイにまとまります。インナーに白のTシャツを挟んで、カジュアルな雰囲気にまとめてみました」 (四方さん)
ニュアンスブルーで定番コーデをアップデート
シャツ BRITISH MADE - オフィサーシャツ「プリマス」 (スーピマコットン)
ショーツ BRITISH MADE - グルカショーツ「ホワイトホール」
シューズ JOSEPH CHEANEY - ペンザンス Ⅱ
モデル身長:178cm 着用サイズ:M
ショーツ BRITISH MADE - グルカショーツ「ホワイトホール」
シューズ JOSEPH CHEANEY - ペンザンス Ⅱ
モデル身長:178cm 着用サイズ:M
ブルーの「プリマス」にネイビーのグルカショーツを合わせ、トーン・オン・トーンでスタイリング。
「鉄板の色合わせですが、シャツのスモーキーなトーンが効いて鮮度ある雰囲気にまとまったと思います。ドレッシーなシャツの素材感と、骨太なグルカショーツというコントラストもポイントですね。足元はローファーで大人っぽく仕上げました」 (四方さん)
シャツ一枚で着てもサマになる、印象的な顔つきを意識して生地選びを行った今季の「プリマス」。その一方、あくまで“合わせやすく、使いやすい”シャツであることにも注力していると四方さんは話します。
「スタイリストが作るシャツということで、“かゆいところに手が届く”バランスをいつも意識しています。今回は新作『プリマス』を使って5つのスタイリング例をご紹介しましたが、いずれも定番のパンツを合わせたシンプルなコーディネートにまとめました。お手持ちのワードローブにプラスしていただくだけで、簡単に着こなしをアップデートできるということをお伝えしたかったためです。生地選びにあたっては、他にあまりないオリジナリティを追求する一方で、価格が高くなりすぎないことにも気を配りました。今回も関係各社のご協力のもと、すべて1万円台で抑えましたので、気楽にチャレンジしていただければ幸いです」 (四方さん)
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