「短パン嫌いにこそ薦めたい」。スタイリスト四方さん監修グルカショーツ | BRITISH MADE

「短パン嫌いにこそ薦めたい」。スタイリスト四方さん監修グルカショーツ

2023.05.20

「短パン嫌いにこそ薦めたい」。スタイリスト四方さん監修グルカショーツ
英国ヴィンテージの味わいを今に再現しつつ、トゥーマッチにならずモダンに着こなせるグルカショーツを作りたい。そんなテーマを掲げ、スタイリスト四方章敬さんディレクションのもと昨年製作した「ホワイトホール」。大満足の出来!と四方さん・ブリティッシュメイドともども胸を張る力作に、2023年のアップデートバージョンが登場しました。

「好評をいただいたポイントはキープしつつ、いかに微差で鮮度を演出するかにこだわりました。そこで変更したのが生地の風合い。昨年よりもやや光沢感がありつつ、骨太さも感じさせるコットンドリルを採用しました。色バリエーションも拡充し、いい具合に正統進化を遂げることができたと思っています」と四方さん。今年流のコーディネート例もあわせて、ブリティッシュメイド流グルカショーツの魅力をお届けします。

あえてシンプルな’80年代グルカショーツをモチーフに


ブリティッシュ・ミリタリーにゆかりのあるグルカショーツ。年代によってさまざまな仕様がありますが、「ホワイトホール」がイメージソースとしたのは1980年代に英国軍が採用していたグルカショーツです。その理由は、「着こなしやすさ」にあると四方さん。

「グルカショーツというと、ウエストのストラップをクロスさせて留める独特のデザインがまず思い浮かびますが、’80年代のグルカショーツはよりシンプルなサイドアジャスターを採用しているのが特徴です。典型的なグルカデザインはアイコニックである一方クセが強く、また脱ぎはきも面倒。僕としては、これくらいシンプルなほうが今のスタイルにマッチすると考えたのです」(四方さん)

また、フロントだけでなくヒップ側にもタックをとった独特な意匠も、四方さんが’80年代仕様に惹かれたポイントでした。

「本来はパンツの可動域を広げて動きやすさを高めるための意匠ですが、これがシルエットの美しさにも貢献していたのです。前後にタックがあるためボリューム感が360°均等に広がり、立体的なシルエットに見えるのがポイントですね。タックの数が増えると、そのぶん生地を多く使わなければいけないためコストがかさんでしまうのですが、ここは是非とも’80年代仕様を踏襲したいとリクエストしました」(四方さん)

いっぽう、シルエットはオリジナルに大きく手を加え、現代のスタイルに活用しやすいようアレンジしています。

「もともとは結構ダボッとしたシルエットなので、そのあたりを調整しました。丈もやや短めにして、アクを中和しています。ただ、イタリアブランドのショートパンツほどスリムにしないようこだわりました。ヴィンテージの雰囲気と現代的な表情を両立できる、最適なバランスを試行錯誤してたどり着いたシルエットです」(四方さん)

より上品さが高まった「ドリル」生地を今年は採用

ブリティッシュメイド グルカショーツ ホワイトホール スタイリスト 四方章敬

昨年のデビュー時は1940年代調のチノクロスを採用した「ホワイトホール」ですが、今年は「ドリル」とよばれる生地をチョイス。同じ綾織りコットンですが、チノクロスよりもやや光沢感があり、上品な表情をたたえているのが特徴です。

「実はこちら、先日発表したオフィサーパンツ『ポーツマス』と同じ素材なんです。生地リサーチを行ったときにこのドリルを発見し、“これはグルカショーツにしても映えそうだな”と密かに目をつけていました。そんなタイミングで『ホワイトホール』の新作を作りたいとオファーをいただいたので、今回はすんなりと生地決めを行えましたね。光沢感があるぶんドレッシーにも見えるのですが、グルカらしいタフさもしっかり備えているため、きれいめにもラギッドにも振れるバランスに仕上がっています。その点、昨年バージョンよりもさらに着こなしの幅が広がったといえるでしょう」(四方さん)

「また、色バリエーションも昨年の2色から4色に拡大しました。カーキベージュとネイビーは昨年と同様で、新色としてダークブラウンとオフホワイトを加えています。この2色はヴィンテージのオリジナルグルカにない色みなので、より今どきな表情を演出できますよ」(四方さん)

クラシック好きな大人のためのグルカショーツを追求

ブリティッシュメイド グルカショーツ ホワイトホール スタイリスト 四方章敬

古着ブームの過熱に押されてグルカショーツ人気も高まるなか、リアルヴィンテージともモダナイズ系とも違う“ありそうで、ない”バランスを目指して製作した「ホワイトホール」。前例のない試みだけにどう受け入れられるか不安もあったと四方さんは話しますが、結果として昨年はかなりの好評をいただきました。

「とくにシルエットの評判がよかったのですが、個人的に一番力を入れた部分だったので嬉しかったですね。グルカショーツだけでなくパンツ全般にいえることなのですが、数えきれないほどブランドがあるなかでも、“ちょうどいい”シルエットのものが意外とないのが個人的にずっと気になっていました。テーラードブランドのものは全体的にスリム&ドレッシーで、はきやすい一方で少々薄味に感じることもある。リアルヴィンテージは味があるけれど、そのぶんクセも強い。ドメスティックやデザイナーズ系のものは、オーバーサイズ感やデザイン性が過剰に映るものも多く、クラシック好きにとってはちょっと敷居が高い……そんなジレンマを解決するために企画したのが『ホワイトホール』なんです。キャッチーなわかりやすさはありませんが、使い勝手のよさにはとことんこだわりました。実際はいていただくと、そのあたりを実感していただけると思います」(四方さん)

四方さんが実践! 新作「ホワイトホール」スタイリング実例
ハリのあるドリルがサマーニットと好相性


「ざっくりとしたサマーニットを合わせて、シンプルながら上品さを意識しました。Tシャツにグルカショーツというスタイルも悪くないですが、こちらのほうが大人っぽい印象に仕上がります。足元もローファーを合わせて、軽快ながらも品のいいスタイリングにまとめました。ハリのあるドリルで仕立てた『ホワイトホール』は、ドライタッチなサマーニットの素材感とも非常に好相性ですね」(四方さん)

グルカショーツ×リネンアイテムは鉄板の組み合わせ


「グルカショーツのスタイリングで重宝するのがリネン素材のアイテム。英国らしさと夏らしさを同時に演出できるため、どう合わせてもサマになります。ここではリネンのワークジャケットを合わせました。羽織りものが一枚あると、ショートパンツスタイルでも都会的な印象になりますね。夏の街歩きにぴったりなコーディネートだと思います」(四方さん)

オフ白グルカショーツは渋色にも合うのが魅力


「新色のオフ白『ホワイトホール』を軸にスタイリングしました。真っ白ではなくトーンがついているところがポイントで、これによって渋色のトップスにもマッチしやすくなるんです。ここではカーキのリネンシャツを合わせましたが、ほかにもネイビーやブラック、ブラウンなど、さまざまな色に好相性。一見難しそうに見えて、実は大変使い勝手のいいパンツなんです」(四方さん)

トーン・オン・トーンで爽やか&大人っぽく


「今季はトーン・オン・トーンのスタイリングが気になっていて、そのイメージでまとめました。ブラウンの『ホワイトホール』に、白ではなくエクリュのシャツを合わせているところがポイントです。夏らしく爽やかな印象も発揮しつつ、コントラストがつきすぎないので大人っぽいムードも醸し出せるところが気に入っていますね。ブラウンのショートパンツ自体も新鮮味があります」(四方さん)

ブリティッシュメイド グルカショーツ ホワイトホール コットンドリル ハワード R スタイリスト 四方章敬 コーディネート

「ショートパンツをあまりはかないという方にこそ、『ホワイトホール』をおすすめしたい」。そう四方さんは話します。

「実は僕自身もその一人なのですが、カジュアルに見えすぎないか、子供っぽくならないかと気になって、ショートパンツに苦手意識をお持ちの方は多いと思います。クラシックな英国ヴィンテージをモチーフにし、攻めすぎないシルエットとハイクオリティを追求した『ホワイトホール』は、そんなお悩みを解決できる一本に仕上がっていると自負しています。過酷な日本の夏だからこそ、ショートパンツの解放感が心地いいもの。夏本番に向けて、ぜひチェックいただければ幸いです」(四方さん)

商品を見る


Styling by Akihiro Shikata / 四方章敬
Text by Hiromitsu Kosone / 小曽根広光

[関連ページ]
大人顔の秘密は“光沢感”。四方章敬さん監修オフィサーパンツ
重ねてよし、単品でもよし。かつてない使い勝手のパックT
スタイリングから読み解くブリティッシュメイド的 春夏シャツのススメ
これからの季節に快適で爽快な印象のシャケット登場
ニュースタンダードなドレスシャツに新色が登場
大人気スタイリストと作った「夏まで使えるオフィサーシャツ」

BRITISH MADE CLOTHING Instagram
https://www.instagram.com/bm_britishmade_clothing/


同じカテゴリの最新記事

おすすめ商品