Guest
■ ゲスト:四方章敬さん
「LEON」「MEN’S EX」「Men’s Precious」「THE RAKE JAPAN」など、ラグジュアリーメンズファッション誌で活躍中の四方章敬さん。イギリスの洋服に詳しいだけでなく、洋服が持つディテールとその背景を熟知、現代のファッションにまで精通するスタイリストです。
ブリティッシュメイド定番の3シーズンコート
英国のヴィンテージからインスピレーションを得て製作した、ブリティッシュメイドを代表するアイテムの一つタイロッケンコート「ヨークシャー」。一見トレンチコートにも見えますが、19世紀末に起こったボーア戦争時、英国軍の将校向けに納品された外套がルーツ。第一次世界大戦時に生まれたトレンチコートの原型ともいわれています。今回モチーフとしたのは、1970年代に生産されていた英国製タイロッケン。ヴィンテージ市場では高値で取引され、ファン垂涎の逸品として有名です。いっぽう、近年ドメスティックブランドを中心に提案が増え、ファンの人気を集めている旬なアイテムでもあると四方さんは話します。今季は生地をマイナーチェンジして今までより一歩、王道の60番手双糸のコットンギャバジンを採用しています。高密度で織られており、撥水性や花粉防止などの機能を持ち、カラーに関しても新色のオリーブを追加した3色展開です。
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「実は僕もここ数年、タイロッケンコートを愛用していました。すっかり定番化したステンカラーよりも新鮮味があり、ボタンがないぶんトレンチより軽快感があるのが今の気分にぴったりだったんです。ただ、まだ人気に火がついていないだけにブランドの選択肢が少ない。とくにショップオリジナルでは見たことがなかったため、今回ブリティッシュメイドのオリジナルとして是非企画したいと申し出ました。しっかりバックボーンのあるアイテムにしたかったので、今回もまずはヴィンテージのタイロッケンを研究するところから着手。そのままだとクラシックな印象がかなり強いので、随所のディテールやシルエットをモディファイしてアップデートしました。コートを“着込む”というよりも、軽やかに“羽織る”イメージで楽しめる一着になったと思います」
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タイロッケンコートの着こなし術
ベルトをポケットに閉まってラフに
「まず一つは、ポケットに入れてなにもしない。一番楽な着方ですね。これは秋や春など季節の変わり目におすすめです。朝晩は寒くて、昼は暖かい、そんな悩める気温差にシャツ一枚の上にサラっと羽織るだけで良いんです」
ベルトを締めてシルエットに変化を
「次は結ぶ、ですね。蝶々結びの要領で結んでいますが、ループを片方だけ作り、もう片方は輪にせず結んでアシンメトリーにしています。王道のスタイリングですね。裾が広がるよう意識してあげると綺麗なAラインシルエットを作ることができます。背面に深いインバーテッドプリーツを入れているので、コートを纏った後ろ姿で雰囲気を醸し出せますよ。例えるなら朝出勤したら見かけた、あの人格好良い!そんなシルエットです(笑)」
首もとのボタンを留めてマフラーを
「あとは、首もとのボタンを留めるだけでも表情がまた変わります。寒い時期にオススメの着方ですね。こういった時にコートの面積が大きくなりインナーが見えなくなるので、一つポイントとして色物のマフラーを巻いてあげると、鮮やかな印象になります」
襟を立ててストールを
「そして襟を立てる、です。こちらのタイロッケンコートは襟先のボタン位置などの調整を行い、襟を立てボタンを全留めしてもサマになるよう設計しています。前述と同様にコートの面積が大きくてインナーで抜け感が出ない時に、ストールを巻くのがおすすめです。今回は中判マフラーを巻きました。コートをキャンバスと捉えるような感覚で色や柄を差してあげると良いすね。特に王道のタータンなどはすごく映えてくれます。大判のストールもおすすめですよ」
タイロッケンコート「ヨークシャー」の着こなし術はアーカイブ配信にてお届け!
ブリティッシュメイド公式インスタグラムにて、ライブ動画をアーカイブ配信しております。今回ご紹介したタイロッケンコート「ヨークシャー」から、トリプルコラボモデルのBarbour(バブアー)「トランスポート」、:colon(コロン)のシャツ、スラックスなど新入荷商品を使ったスタイリングほか、皆様からいただいたご質問への回答など、より詳しく語っていただいておりますため、ぜひご視聴ください。
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