イギリスでコードバンを鞣し工程から生産できる英国のタンナーCLAYTON(クレイトン)。
約175年以上の歴史を誇るクレイトンは鞣しから全行程を手作業で行っています。
今回ご紹介するチーニーのコレクションに使用されるのはその中でも膨大な時間をかけて仕上げられたブリティッシュコードバン。
希少なコードバンの中でもとりわけ希少性が高いコードバンは、まさに極上品。
由緒正しきタンナーとチーニーが生み出すブリティッシュコードバンコレクションにフォーカスいたします。
革のダイヤモンドとも称されるレザーの王様、コードバン
コードバンは馬の臀部の分厚い皮に守られたコードバン層から丁寧に削り出され、膨大な手間をかけて仕上げられた高級革。 従来のレザーが床面とベースの銀面と二層に分かれているのに対し、コードバンは単層構造になります。 厚さわずか約2mm程度のコードバン層を削り出す工程はまるで採掘のようであることと、繊維が大変緻密で高い強度を持つことから革の宝石とも称されています。 もともと一頭から採れる量がごくわずかであり、一部の食用馬からしか原皮を採取することができません。 また、原皮用の馬の生産量が低下していることもあり近年ではますます希少性に拍車をかけています。
英国の老舗タンナーが生み出すブリティッシュコードバン
今回ご紹介するジョセフチーニーのコレクションでは、クレイトン社が生み出すブリティッシュコードバンを採用しています。 クレイトン社で作成されているコードバンは原皮を鞣す工程から全て手作業で行われています。数ヶ月という長い時間をかけて鞣されることで、耐久性と柔軟性に優れた仕上がりになります。 約175年を超える歴史がありながらもコードバンの生産が開始されたのが近年のため市場への出回りも少なく、希少なコードバンの中でもとりわけ希少性が高いものとなっています。手作業で作り上げられたブリティッシュコードバンは群を抜いた美しさを誇る極上のレザーです。
左が一般的なコードバン、右がブリティッシュコードバン。
比べてみると他のコードバンと比べ、ややマットな独特の光沢感を持っていることがわかります。
コードバンのシューズは、トップラインから外羽根をパイピング仕様にしています。コードバンの厚さと堅さによりフォールド仕上げにすることが難しい事が考えられます。それだけコードバンは屈強さに優れており、この仕様は高級感をもたらしてくれます。(※クロウフィールドのみナチュラル仕上げになります。)
奥深い品の良さが魅力のバーガンディーカラー
本コレクションではアッパーからヒールソックまでバーガンディーのカラーリングで統一しています。 柔らかなニュアンスを持ちながらも通常の茶靴にはない奥深さすら感じさせる品の良いカラーは、コーディネート、シーズン問わずご使用いただけます。 高級素材を用いながらも華美になりすぎない、アンダーステイトメントなイギリスの精神が表れています。
ブリティッシュコードバンでしか味わえない至高のエイジング
左が新品、右が約1年間着用したブリティッシュコードバン。
コードバンといえば繊維層によって時間経過とともに濃淡の差が強く表れるといったエイジングに定評があります。 特に色ムラや履きジワの部分やコードバンならではの顕著なエイジングを起こします。 バーガンディーというカラーも相まって、深く刻まれたシワや独特の光沢感など、ブリティッシュコードバンでしか味わえない仕上がりとなっています。履き始めこそ堅い印象ではございますが、履き込んでいくことで他のレザーとは一線を画する風格へと仕上がります。
絶妙なフィット感を得られる1886ラスト
いずれのモデルも木型には絶妙なフィット感で定評のある1886ラストを採用。 現在の工場が100周年を迎えた1996年に生まれた、チーニーの創立年から名付けられたラストです。 この木型の特徴としてはボールジョイント(足の最大幅)の広さ、ショートノーズ、といった2点が上げられます。 加えて、やや小振りなヒールカップのお陰で絶妙なフィット感を得ることが出来ます。 イギリスらしい王道のトラッドスタイルはもちろん、トレンドにもはまるのが1886ラストの魅力。 タイムレスにご活躍いただける木型です。
洗練された装飾感のクォーターブローグ
一文字のブローグ(パンチドキャップトゥ)とパーフォレーションが優雅なクォーターブローグ“スタンフォード”。 ひかえめな装飾感が洗練された高貴な印象を与えてくれ、カジュアルながらも綺麗目のセットアップスタイルにも映えてくれます。 ソールにはダイナイトソールを採用。 履き始めも滑りを気にせずタフにご使用いただけます。
素材感が一層楽しめるシンプルなプレーントゥ
堅実な印象を与えるプレーントゥ“アルダートン”。 シンプルなデザインだからこそ、コードバン本来の素材の良さが一層楽しめます。 外羽根仕様ながらもカジュアルからジャケット・パンツスタイルまで、コーディネートの守備範囲がとても広いモデルです。
イギリスの風格溢れるチャッカブーツ
イギリスの伝統競技であるポロの為に作られた背景を持つ風格溢れるチャッカブーツモデル“クロウフィールド”。 2アイレットと鳩目が少なく、一切の無駄のないデザインは着回しやすくスタイル問わずご使用いただけます。 チャッカブーツは短靴と比べて足が覆われる面積が広いので、甲周りのホールド性により更なるフィット感が得られます。 春はシャツ、トラウザーズといったシンプルなスタイルから、秋冬はツイードジャケットまで、ビジネスカジュアルからタウンシーンにおいて高い汎用性を誇ります。
屈強さとモードな印象を兼ね備えたフルブローグ
装飾感豊かなフルブローグ(ウィングチップ)モデル“ヘイフォード”。 カントリースタイル定番のデザインも、チーニーのフィルターを通すことでどこか繊細な印象に仕上がっています。 ソールにはダイナイトソールを採用。 ダブルソールの仕様に加えコードバンの耐久性、クールなルックスからは窺い知れない屈強さに磨きが掛かった一足。 これまでご紹介したモデル同様、カジュアルから綺麗目まで幅広いシーンでご活躍します。
いかがでしょう。 ただでさえ希少価値の高いコードヴァンの中でもさらに厳選されたレザーを採用した、まさにインディペンデントなアイテム。 一生ものになることをお約束できる自信を持ってお勧めしたい極上の逸品です。
シューズのサイズでお悩みの際はこちらのサイズガイドをご覧下さい。
・ イギリスの名門タンナーが生み出すブリティッシュコードバン
・ スタッフに聞く ジョセフチーニー サイズの選び方 Vol.01 (UK7.5)
・ スタッフに聞く ジョセフチーニー サイズの選び方 Vol.02 (UK5.0-5.5)
・ スタッフに聞く ジョセフチーニー サイズの選び方 Vol.03 (UK9.0-9.5)
メンテナンス方法についてはこちら。
・ シューズメンテナンスの時間を充実させるためのヒント
アイテムをチェックする