クールビズを筆頭にビジネスシーンではカジュアル化が進む昨今。反対にオフのスタイルにファッションとしてタイドアップする方も増えています。そういった世の中のドレスコードのルールが変化している今だからこそ改めてVゾーンを見直してみてはいかがでしょうか。徐々に暖かい日も増え、服装も冬物から春物へ切り替えるこのタイミングでドレイクスの最新アイテムを織り交ぜつつ12種類のVゾーンをお届けします。
王道のネイビージャケットを一工夫で演出
ベーシックな中に春夏らしさを取り入れたVゾーン
今回合わせるネイビーカラーのジャケットはサラッと光沢のある素材感で春夏らしい軽さと上品さを併せ持つドレイクスのジャケット。 こういった素材のジャケットの場合、王道で合わせやすいのはポプリン(ブロード)シャツ。カジュアルダウンするならオックスフォードやシャンブレーも合わせやすい素材です。ここではそういったシャツにタイを合わせてVゾーンを構築していきます。
1つめはポプリンシャツとニットタイを合わせています。春夏らしい爽やかさを演出できるスカイブルー×ホワイトのストライプシャツに、清涼感と程よいカジュアル感のあるニットタイを合わせることで、好印象なVゾーンになるのでは。ニットタイのみ凹凸感のある素材感の為、ジャケット合わせてネイビーにすることで全体にまとまりが生まれます。
また、ポプリンシャツにカジュアル要素のあるタイを合わせる場合、ボタンダウンカラーやストライプ幅が広めのデザインであるなど、シャツのディティールにカジュアルな要素を持たせておくとなじみやすくなります。色味の方向性は合わせつつ、素材とアイテムの特性でバランスを取ったコーディネートです。
2つめは同じポプリンシャツにレッドがメイン配色のレジメンタルタイをチョイス。この様に寒色に暖色を合わせる場合は、1つめとは逆の発想でアイテムの素材感を全てサラッとしたもので統一し、Vゾーンをまとめていきます。さらにレジメンタルタイなど、単色ではなく複数の配色を持つタイは、メインカラーではなく面積の少ないサブカラーで、シャツやジャケットの色を拾っていくとよりまとまりが生まれます。
特定のグループを表すレジメンタルはスポーツにおいてもチームを象徴するアイテムとして用いられることもあり、同じくポロといったスポーツ競技を背景に持つボタンダウンカラーを合わせています。
どちらのVゾーンも合わせるボトムスはグレーのスラックスが好相性でしょう。季節感を際立たせるなら、シャリ感を持つ春夏らしい涼しげな素材感で普段よりワントーン明るいものがおすすめです。
真面目な印象をカジュアルダウンで柔らかく
3つめはホワイトオックスフォードシャツに、小紋柄のネクタイをチョイス。クリームカラーは春夏感を演出するのに適した色味ですが、逆にクラシックな印象にもなりやすいので柄が強く、色数の多いものを選んで中和しています。注目したいのは小紋柄の配色。春夏シーズンらしい淡い色合いで、ジャケットとカラートーンが生まれ、軽快な印象に仕立ててくれます。ただし、こういったネクタイはコーディネートの中で主張しがち。そこで無地の白シャツと合わせれば自然と馴染み、Vゾーンを引き立ててくれます。
4つめはシャンブレーシャツにモチーフタイをチョイス。ネイビージャケットのカジュアルダウンとして、同じブルー系であるシャンブレーシャツは好相性。縦横糸の色味が異なるシャンブレーの特性として、色の奥行きも演出できます。シャツの色味は、春夏シーズンならやや淡いものが最適。そこでネクタイも、少しかすれた雰囲気のヴィンテージライクな質感を選ぶことで、シャツのキャラクターと紐付き、まとめやすくなります。ここまで素材感がまとまれば、例えば赤茶系といった逆の色味のネクタイでも自然に馴染んでくれます。シーズン性を踏まえるなら、トーンは淡いものがベター。そして、シャツは無地なので、柄ものを入れるとさらに華やぎます。
ボトムスはデニムが良いでしょう。ノンウォッシュのインディゴカラーや、ホワイトデニムだと清涼感、春夏らしい季節感をより演出できます。
シックなグレージャケットを軽快に仕立てるなら
ニットタイで季節感を演出するVゾーン
グレーカラーのジャケットはセットアップの着用を想定。ネイビー同様にビジネスシーンで活躍するので、合わせて持たれている方も多いはず。今回はドレイクスとVBCコラボレーションの6PLYウールスーツを使用しています。シーズンレスで着用できるミッドグレーで独特のシャリ感が特徴的な1着を使ったVゾーンがこちら。
1つめはオックスフォードシャツ、ニットタイをチョイス。生地の密度が高く、独特なシャリ感のあるジャケットなので、凹凸があり、素材感の強いシルクニットタイは相性が良く、そして季節感も演出できます。この組み合わせだと、ネクタイのカラーはネイビーが王道ですが、ここ数年のトレンドとして、ブラックカラーのニットタイをコーディネートに取り入れる傾向があります。ストイックな色合わせにすることで個々の素材感が引き立ってくれます。
2つめは、マドラスチェックシャツとニットタイを合わせています。基本的にはビジネスのジャケットに取り入れないシャツですが、近年のカジュアル化を考慮した提案型のVゾーンです。ミッドグレーのジャケットは少し重さがあり、季節感を強く出すのが難しいので、色味、素材感共に春夏らしいアイテムを合わせています。色、柄共に強い印象があるので差す色の方向性を暖色でまとめることでバランスをとっています。
グリーンカラーを取り入れた新緑のVゾーン
3つめは、グリーンカラーのストライプオックスフォードシャツ、小紋タイをチョイス。グレーと相性の良いカラーリングには、カーキ、グリーンも候補に上がります。初夏の訪れを彷彿させる淡い若葉のような印象グリーンのストライプ、そしてネクタイもカラートーンを合わせることで、カラーのまとまりと季節感を合わせて演出。あまりに色がまとまりすぎるとVゾーンが平面的になってしまう為、ネクタイの柄は、強い印象、シャツと比較して生地感を変えたものをチョイスすることで奥行きのあるVゾーンを構築できます。
4つめは、さらに色味の強いグリーンのネクタイとシャンブレーシャツをチョイス。主張の強い色、柄のネクタイなのでジャケットとシャツは素材感、色味共に相性の良いもの選びます。今回はシャリ感のあるグレーのジャケットに合わせるのでシャンブレーシャツがベター。土台となるシャツ、ジャケットがまとまることでネクタイの持つ個性を生かしたVゾーンです。
鮮度あるジャケットスタイルを目指す
ジャケパンに最適なVゾーン
グレンチェックなどを筆頭にチェック柄のジャケットはスタイリングをブリティッシュライクに昇華する為のキーアイテムとして用いやすいアイテムです。チェックジャケットは色数が多く、今までの二つのジャケットに比べ、主にカジュアルシーンで着回すことが想定されます。そこで、日常的に着用するデニムやトラウザーズと合わせて、Vゾーンのバリエーションをご用意。
1つめは、オックスフォードシャツとプリントタイをチョイス。チェックのカラーがブラウンベースなので印象の近い、レッドベースのネクタイを取り入れています。違う柄のジャケットとネクタイなので、間に入るシャツは白無地でバランスをとります。ネクタイの素材のみ光沢感のあるものを選び、華やかさをプラスしました。
2つめは、マドラスチェックとネイビーのグレナディンタイをチョイス。 ジャケットとシャツがチェックオンチェックの組み合わせなので、ここではネクタイにまとめ役となってもらっています。コーディネートを締めるために、色が濃く比較的どんな色とも相性の良い無地のネイビーをネクタイに選んでいます。シャツとジャケットがカジュアルなので、ネクタイにはドレス、カジュアルのちょうど中間の印象を持つグレナディンをチョイスすることで、落ち着きながらも浮かない様にしています。
清涼感のあるエレガントなVゾーン
3つめは、ブルーのシャンブレーシャツ、ネイビーのモチーフタイをチョイス。タイとシャツの色を合わせ、チェック柄を引き立てています。ネイビータイはドレススタイルの王道なのでカジュアルで合わす際は素材や柄に注意が必要です。今回のように素材感がビジネス寄りなネイビータイを、こういったスタイルに取り入れる際は、ポップな柄を選んでカジュアルな要素をプラスしましょう。
4つめは、ポプリンシャツとシルクタッサータイをチョイス。季節感を出すために、ネクタイは明るいクリームカラー、春夏らしいタッサーを選んでいます。コーディネートの主役のジャケットと合わせて、新鮮さを演出するために、淡いサックスブルー、そしてポプリンのようなサラッとしたシャツを合わせています。ストライプも、やや幅広でホワイトの面積も大きいので、よりクリーンな印象が引き立つVゾーンとなります。エレガントなリゾート地を彷彿させるようなコーディネートは、ベージュのリネントラウザーズなどとも、相性抜群でしょう。
いかがでしたでしょうか。もうここまでお読みの方はお気づきかと思いますが、色、柄、素材の足し引きによって色々なVゾーンが構築できます。合わせる部分と引き立てる部分、このバランスが重要です。カジュアルダウンしていくにつれ、合わせるアイテムも広がり、いくつものコーディネートが楽しめるので自分に合ったスタイルを見つける為の参考にして頂けますと幸いです。
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