グレンロイヤルの代名詞ともいえる素材ブライドルレザーは、いまなお続く伝統製法で仕上げられる天然皮革です。強靭で耐久性に長ける一方で、美しい光沢感を持ち合わせることから男女問わずこだわりのある人の愛用品として、親しまれています。今回はグレンロイヤルで用いられる英国発祥のブライドルレザーについてご紹介します。
英国が生んだ堅牢さ誇る馬具用レザー
乗馬文化が根付くイギリスでは、古くから乗馬のための馬具が盛んに行われていました。手綱やくつわの不具合から落馬することがないように、繊細な動きに応えられるしなやかさ、激しい動きに耐えられる堅牢性を求められて開発されたのがブライドルレザー。名称は、手綱にハミを加えた、直訳でブライドル（Bridle）と呼称される馬勒（ばろく）に由来され、いまでは由緒正しい堅牢なレザーの1つとして広く知られています。
ブライドルレザーは、製造過程で革にじっくりとロウをしみこませて出来上がります。植物のタンニンを鞣し剤に用いた伝統的なベジタブル・タンニング法で、仕上げられたブライドルレザーは、革の繊維を引き締め耐久性を高めると共に、しやかであり、独特の美しい光沢を生み出します。グレンロイヤルで使用している革は英国製の高品質なブライドルレザーを使用しているため、その堅牢性と美しさは特筆すべきものがあります。
白く浮き出るブルームはブライドルレザーの証明
ブライドルレザーの特徴ともいえるのが革の表面に浮き出ている、白く粉が吹いたかのように見えるもの。この正体は、『ブルーム』と呼ばれる、革に擦り込まれたロウ成分が結晶化して浮かび上がったもの。特殊な生産過程で仕上げられているからこその、言わばブライドルレザーを証明するものです。ブルームは、ブラッシングや乾いた布で簡単に落とすことができるので、気になる場合は落として頂いて構いません。
使い続けることで美しく経年していく
左が新品、右が約10年以上使用したビッグトートバッグ。耐久性が高く、美しい光沢感を持つブライドルレザーの魅力は、経年変化（エイジング）が進む素材であること。使い込めば使い込むほどに、もともとの色は深くなり、アタリによるコントラスト、そして独特の艶感を有した光沢が生まれ、未使用時では味わえない表情が生まれてきます。この経年変化こそが、ブライドルレザー最大の魅力とも言われるほど。長く愛用できるアイテムとして、多くのこだわりのある人たちに親しまれ続けています。
ブライドルレザーアイテムを長く愛用するためのお手入れ
頑丈なブライドルレザーを使ったアイテムといえど、長い時間を共にするなら日頃のお手入れは欠かせないもの。こちらでは、Y’s Shoeshineの杉村氏によるブライドルレザーバッグの具体的な手順を解説付きの動画で掲載しています。よりご愛用品を大切に扱うための参考となれば幸いです。
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