BRITISH NOTE 07 GLENROYAL / ブライドルレザーのブリーフケースがもたらす効用 | BRITISH MADE

BRITISH NOTE 07 GLENROYAL / ブライドルレザーのブリーフケースがもたらす効用

2016.06.11

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英国紳士が街を歩く際に手にするものといってイメージされるのがステッキまたはコウモリ傘、そしてブリーフケースも忘れてはいけません。1979年にスコットランドで生まれたグレンロイヤルは、伝統のブライドルレザーを使ったブリーフケースで世界中の紳士に愛されている存在です。今回は、ライトウエイトブリーフケース(右)ツーハンドルジップケース(左)に代表されるブリーフケースの魅力を紐解いていきます。

英国らしさの極み、ブライドルレザー

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グレンロイヤルといえば、ブライドルレザー。ベジタブル・タンニングによって、長い時間をかけてじっくりと蜜蝋ワックスや牛脂を染み込ませて仕上げられる革です。もともとは、破損してしまうと人間の命に関わる馬具用に生み出されたレザーなので、堅牢性・耐久性は折り紙付き。英国生まれのファッションアイテムにはコートやジャケット、靴などにも乗馬をルーツにしたものが多くて、その魅力は現在に至るまで輝きを放ち続けています。ブライドルレザーも同様にクラシカルな魅力に溢れていて、最も英国的な革といえるでしょう。

ブライドルレザーの強さが、美しさと軽さの源に

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グレンロイヤルで用いている革の厚みは、5種類。そこから用途に応じて厚みを削ぐ工程が加わり、各アイテムやパーツに最適な素材となって使われていきます。ライトウエイトブリーフケースとツーハンドルジップケースには、5段階の中で最も薄いレザーを採用。強度の高いブライドルレザーだからこそ、薄くてもしっかりと自立してくれて置いた姿が美しく、補強のための副資材が排除できることもあって軽さをアドバンテージにした鞄を作ることができます。ブライドルレザーの堅牢性・耐久性が、美しさや軽さにつながっているのです。本体のトップ部に配したジップの両エンドにマグネットボタンをあしらうなど、使いやすさの向上にも配慮しています。

雨が降っても臆すことなく出かけられる

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鞄や靴といったレザーアイテムの敵は、雨です。グレンロイヤルのライトウエイトブリーフケースとツーハンドルジップケースには専用のレインカバーが用意されています。ケースに入れてコンパクトに持ち運びできるので雨が降りそうな日は鞄に入れておくと安心ですし、会社の机にひとつ常備しておいてもいいでしょう。側面にさりげなくロゴがプリントされ、財布などにも使われているグレンロイヤル純正のスナップボタンがあしらわれているので、見映えはあくまでも上品です。

お手入れによって、愛着と風格が増していく

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グレンロイヤルのブライドルレザーは、化学染料や顔料を含まない染料で染められているので、使い込むほどに味わい深い経年変化が楽しめます。より永く、愛着を持って使っていただくためには、定期的なお手入れが必要です。汚れを取り除く場合は、お湯で軽く湿らせた布を使ってください。暖かい室内で徐々に乾燥させた後、写真のように専用ワックス(ダビン)で油分を補います。ワックスが乾燥したら、専用ブラシでブラッシング。ナイロン素材の鞄はどうしても経年=劣化ということになってしまいますが、ブライドルレザーは経年変化によって風格が増し、自分だけの特別な愛用品になっていきます。その過程も楽しんでいきたいものです。

親子で使い続けていけるのもブライドルレザーだからこそ

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こちらのスリーコンパートメントブリーフケース(手前)とツーコンパートメントブリーフケース(奥)には、ベルトなどにも使われている厚手のブライドルレザーを起用しています。とても厚く、その分、強度にも優れているので、お手入れしながら愛用していくことによって世代を超えて使っていただけます。時代に流されてしまうことのないクラシックなデザインが魅力であり、時を経たブライドルレザーによって、その魅力が増していくことは間違いありません。

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Photo by Katsunori Suzuki / 鈴木克典
Text by Kiyoto Kuniryo / 國領磨人


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